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dle_窯焚きも終わって一息と言うところで、昼近くになったが関越高速を飛ばして秋山郷に向かった。良く晴れた紅葉狩り日和である。高速道路のお陰で、越後も近くなったものだ。塩沢石打で高速を降りて、中里村へ向かい、大割野から、細い405号線を切明けに向かう。途中、車のすれ違いが大変で、バックして待避所でのすれ違いに何度も遭いながらの運転であった。前を走っている女性の車は大型トラックとのすれ違いで、バックした為脱輪してしまった。難なく上がったが女性にとっては大変な山道だ。
中津川の清流と渓谷沿いの紅葉も程よく染まり見事な景観である。
漸くたどり着いた切明温泉はひっそりとした佇まいの宿で有った。まさに秘湯の宿と言った感じで、泊まりたかった。しかし予約もなしで、明日早くの予定もあって、帰らねば為らないのが、たまらなく残念である。宿に車を止めて、徒歩で河原に下りて天然露天風呂にむかう。先客は男性数人が入っており、気分が良さそうである。若い女性の一団が衣服を着たまま足だけを漬けてはしゃいでいた。カメラをさっと構えて数枚シヤッターを切る。近づき更に一枚!すると彼女達は、使い捨てカメラを私に掲げ、撮って欲しいという。「撮るの?」と聞くと「ハイ」と答える。「じゃあ、早く脱いで!」なんておじさん丸出しで言ってしまった!
「それは〜一寸無理みた〜い」。みんなでハイチ−ズで記念の入浴シーンを撮ってあげる。早速私は入浴となるのだが、流石若い女性に囲まれて一人裸になる勇気は出なかったので、10メートルほどの上流に程よい穴が掘ってあり、先客が入って居て出るところであったので、その湯船?湯穴?に入った。いいゆだ〜!まだ3時半頃なので同行の妻は流石に裸になれないので、足湯で我慢する。私の入浴シーンももちろん撮影。河原の石を枕に寝湯の気分を味わう。しかし体が浮き上がってしまい不安定極まりない格好だ。男とは言え、見苦しい物は隠さねば為らない。タオルを当ててはいるが浮き上がってゆらゆら!仕方なく河原の石を拾い上げ、一物を隠したタオルの上に、一物を挟んで2個置いた。是は具合が良い!しかし体が不安定なのは変わりなく、私の足の上に妻の足を載せて自分は足湯を楽しみ、私は安定した。天は限りなく高く青い!一筋のうろこ雲は、青いキャンバスに描かれた絵画だ。こんな気分を味わったのは初めてであった。何時までも過ごしたかったが、20分も浸かっていると体中温まり、汗が出てきた。湯から上がって、衣服を着るのに苦労する事になってしまった。
河原は砂と大石で、パンツを履くのに、仕方なく大石の上に乗って身につけた。まるで屋外彫刻のダビデの像に映るであろう。妻は少々後ろ髪引かれる思いで、秋山郷を後にした。


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