JICAメールマガジン4月15日号に、ニジェールの話題があった。
http://www.jica.go.jp/
________以下は記事の抜粋________
◇海外発JICAだより◇ 今回は世界最貧国の1つ、ニジェールからお伝えします。
人間開発指標が177カ国中、堂々下から銀メダル(UNDP人間開発報告書2004より)のニジェールでは、首都ニアメへの目立った人口集中もみられず、総人口1,100万人のうちニアメ首都圏は70万人という具合で、多くの国民が広く平坦な国土に点在する村々で厳しい自然と向き合いながら生活をしています。
たいていの途上国では、経済活動の活発な首都には1〜2割程度の人口が集中しているようですが、この国ではそういった常識も通用しない、世界でも貴重な「国民皆村民」を脚色なく表現できる国です。
そんな国でも誰でもそこが赴任地になれば、日本からの来客を呼び込むためにいろいろとキャッチフレーズを考えるもので、赴任当初こそいろいろ考えをめぐらせたものですが1年半が経ち、落ち着いたところでは次のとおりです。
1)パリに飽きたあなた!パリからたったの6時間、
世界の最貧国に興味ありませんか?
2)南太平洋では見ることのできない
砂色から透明に変わるスコール体験をニジェールで!
3)360度視界フリーの展望で地ビールを味わいつつ
悠々たるニジェール河の景観に没頭!
4)人間の五感にやさしい人々とのふれあい・
灼熱の1日のあと夕暮れのけだるさ満喫!
5)あとはアドリブで「乾燥地につき花粉知らず」
「灼熱地につき肥満知らず」ですか。
という具合で、サファリツアーとか買い物ツアーという類いのものにはなりえませんが、これが等身大、素朴さが売り物といえるのがニジェールと言えましょう。
さて、年間平均降水量4,000mmを超え、西アフリカの水瓶ともいわれるギニア高地から源を発するニジェール河は、途中、王国やサハラ交易など世界史の舞台にもなり世界遺産など見どころも多いマリ国を経て、近代に至るまで歴史地図上ほぼ白一色だったニジェール国を涸れずに何とか通過したあとは大国ナイジェリアに入り、降水量の増大とともに川幅や水量を増し、名実ともにアフリカ第3の大河としての風貌を取り戻し、大地を潤し、河口付近で巨大なデルタ地帯を形成してギニア湾に流れつきます。
ニジェール事務所 笹館孝一

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