The Search for Extra Terrestrial Intelligence at UC Berkley
堂平の宇宙(そら)から4  堂平の宇宙(そら)から

技師長の笠原です。
私がブログでこれらの記事を書くのは、Nikon望遠鏡へのリスペクトと
後世への情報継承のためです。この望遠鏡は日本天文学の歴史そのもの
だと思っております。
なお、堂平天文台関連作業はボランティアではなく、私の会社である
有限会社エイエフテックが、ときがわ町(星と緑の管理委員会)から
正規に受注した仕事であります。

2016年10月5日から約20日間停止状態にあった91cm望遠鏡が復活しました!
クリックすると元のサイズで表示します

調査の結果、メイン・コントロールラック内にあるシーケンサが
故障していることが判明。これは、その解析・修理レポートです。
クリックすると元のサイズで表示します
このユニットが壊れていました。
クリックすると元のサイズで表示します

1992年にNikonによって大改修が施されて以来、一度もメンテナンスされずに
今日まで動き続けて来たシステムです。赤道儀内の粗動モータや電磁クラッチ
は建造以来そのままです。54年目に入っています。

赤経関連リミットアラートが点灯しっ放しでシステムが起動しません。
まずは断線チェックやリミットセンサそのものを調べて行きます。
クリックすると元のサイズで表示します

リミットセンサは常時GNDに落とせば動作できるローアクティブ・フェイルセーフ設計
だったので、ダミーリミットを噛ませて機内配線側を隔離します。
クリックすると元のサイズで表示します

この状態でもリミットアラートが解消されないことから、問題はコントロール
ラック内にあることが解りました。

次に、シーケンサまでのリミット配線系を調べます。
クリックすると元のサイズで表示します

結局関連ハーネスを全部調べましたが全て正常でした。
ケース開放状態で通電したところ、三菱シーケンサ自体がエラー表示を
出してストップしていることを発見。
メモリーバックアップ用リチウム電池が液漏れしていました。
クリックすると元のサイズで表示します

漏れた電解液が制御用EEP-ROMに掛かり、ベトベトです。
クリックすると元のサイズで表示します

まずはリチウム電池を交換してみます。
クリックすると元のサイズで表示します

全く改善されません。
こうなったらコントローラを持ち帰って徹底的にバラシて調べるまでです。
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

思った通り、電解コンデンサ関連がやられています。
一般的な電解コンデンサの連続通電寿命は5年です。
間欠使用でも10年経てば怪しい挙動になって来ます。 が、
本システムは26年経っております。

シーケンサ、お亡くなりになりました。
まあ、もしかしたら全部の電解コンデンサを交換すれば復活するかも
しれませんが、今はそこまでやっていられません。

修理→当然不可能との回答。(三菱シーケンサ)
代替品→全く同じものは無し。
シーケンサプログラミング関連ツール→無し。
国内流通新品在庫→ある訳けがない。
国内流通中古→全くヒットせず。

四面楚歌ですねえ〜(ノД`)・゜・。

仕方がないので海外を漁ったところ、ありました!
シリコンバレーに10台の新品が!
早速購入手配をして入荷を待っていましたが・・・・

なんと!

10台全部がバッテリーの液漏れによる腐食で出荷が出来ないとの回答。
返金する、今回はごめんなさい・・・なんてつれないメールが着弾。

・・・org 凹む

こうなったらアジアだ!ってことで更に調査。
ありました、ありました。
シンガポールと中国と韓国に。
まあ、どれもこれも怪しいですが、一番まともそうな(勘です)韓国の
業者から直輸入することに決めて発注。
  |
  +−>国際小包で中3日で到着しました。
       イヤー、今やボーダーレス・ワールドワイドですねえ。

ってことで、
本日現場に持ち込んで交換作業と相成りました。
クリックすると元のサイズで表示します

上が壊れたシーケンサ、下が韓国からやって来た代替え機。
メモリーをフラッシュし、EEP-ROMを移植。

頼む、動いてくれ!!

おお〜、動きましたよ。(≧▽≦) きゃ〜、俺って天才!

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

安心はできませんが復活はしました。
これで秋の観望会は開催できそうです。良かったあ〜。

1
タグ: 堂平天文台



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ




AutoPage最新お知らせ