The Search for Extra Terrestrial Intelligence at UC Berkley
T2 Adaptor PK for HyperStar完成  HyperStar for C-11関連

ドイツのTeleskopService社から買ったT2 Adaptor for HyperStarに、
VixenのT2リングPKを取付けました。

前述の通りHyperStar設計者のポカで、汎用T2リングでは撮影が出来ません。
これがそのアダプターですが、T2ネジ部2.5mm、ネジ根本から撮像素子までの
距離が50mmという状態です。標準T2リングのBFは55mmなので5mmも短いのです。
クリックすると元のサイズで表示します

左がVixen T2リングPKで、実測厚さが9.4mmでした。
クリックすると元のサイズで表示します

これを旋盤で厚さ4.76mmに加工します。
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

センターを出し、裏からM2の皿ビスで固定します。
クリックすると元のサイズで表示します

完成
クリックすると元のサイズで表示します

これでHyperStarネジの付け根から撮像素子までが59.7mmで設計通りです。
クリックすると元のサイズで表示します

もちろん、KマウントのBF=45.46mmです。
クリックすると元のサイズで表示します

今回はKマウント用を作りましたが、汎用のM42_P0.75ネジで繋がりますから、
冷却C-MOSカメラなども簡単に取り付きます。

さて、

問題は重量なんですよねえ〜(-_-;)

まず、HyperStar本体が950gもあります!
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

K-1を付けると・・・1967g !
クリックすると元のサイズで表示します

この重量物が厚さ5mmの補正版の中央に付き、F2の光学系を構成する・・・
まともに撮れる筈がありませんよねえ〜。

例え軽量なミラーレス機であったとしても、本体が950gって段階でアウトでしょうが!
スパイダーを作っちゃえばその限りではないですが・・・(^^♪
てか、スパイダーが無いと運用が大変すぎるでしょう。
0

C-11直焦点撮影  HyperStar for C-11関連

今朝方のドタバタ後に撮影した画像をアップします。

C-11主焦点の光軸が全く合っていませんでしたので修正しました。
おそらく、昨日のHyperStar撮像結果にも悪影響を及ぼしていたと
思われます。

光軸修正後
クリックすると元のサイズで表示します

光軸修正後の2800mm直焦点撮影はK−1とPENTAXのテザー撮影ソフト
である、IMAGE Transmitter2で行いました。
クリックすると元のサイズで表示します

PCはASUSの10.1インチ2 in 1 Win10_HomeであるT100HAです。
これでSuperStarX、E-ZEUSU、PHD2、IMAGE Transmitter2を
セルフパワード4ch_USB-Hubでまとめ、PCへはUSB1本のみです。
但し、T100HAはUSB3.1Cがあるので使っています。

K−1のフルサイズ撮像です。ケラレとコマ収差が目立ちます。
APS-Cまでが良いと思いますが、1:1切り出しなら使えそうです。
現像はCameraRawを使いました。

M100 , ISO12800 , 10X60s , 10min Total
クリックすると元のサイズで表示します

FlatAideを使用
クリックすると元のサイズで表示します

1:1切り出し
クリックすると元のサイズで表示します

NGC4565 , ISO12800 , 1X60s
クリックすると元のサイズで表示します

10X60s , 10min Total
クリックすると元のサイズで表示します

NGC4631 , ISO12800 , 1X60s
クリックすると元のサイズで表示します

1:1切り出し , 10X60s , 10min Total , FlatAide
クリックすると元のサイズで表示します

M13 , ISO12800 , 1X60s(薄明開始時に撮影)
クリックすると元のサイズで表示します

10X60s , 10min Total , FlatAide
クリックすると元のサイズで表示します

おお、JPEG一枚画が結構行けるじゃないの!
飯能市郊外の庭撮りサイトでこれだけ撮れれば上等です。
K−1のISO12800が低ノイズなため、F10でも露光は僅か1カット1分です。
凄いなあ〜、こうなってくると小さな冷却C-MOSはラッキーイメージングに
近い撮影方法で撮り、K−1ではF10直焦点1分のルーチンが視野に入ります。
HyperStarの光軸がもっと合うようにするには、C-11の主鏡保持方法に
手を入れなければなりませんが、F2で裏面照射の冷却C-MOSを使い、
1秒×600枚とか行けそうですね!
そうなればHyperStarの活路が見えて来ます。確実にイプより明るいですから。

------------------------------------------

撮影日時:2017/02/26
撮影場所:庭撮りサイト(飯能市郊外)
天候:快晴
気温:-3℃
星空指数:70
シーイング:4/5

撮像鏡筒:C-11鏡筒( F10 , FL=2800mm )
カメラ:PENTAX K-1
フィルター:無し
コマコレクター等:***

赤道儀:ニューアトラクス_E-ZEUSU改+ひのきスーパーピラー
ガイド:50mmF4 + QHY5L-UM + PHD2

撮像時間:***
ダーク画像:***
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

撮像ソフト:PENTAX IMAGE Transmitter2から制御
画像処理:SI7 , Photoshop_cc

------------------------------------------
2
タグ: 天体写真 PENTAX

HyperStarが外れない!  HyperStar for C-11関連

昨晩はNikon D-5500と共に友人Y氏が帰ったのでテザー撮影環境が
無くなりました。H氏のFUJI X-A1があるもののテザー環境は無し。
しかも、LV5倍の一択ではピントが合わせられません。
HyperStarでX-A1を使うには大きな壁がありました。

んで、

モチベーション下がって夕方からウダウダ。
GPVを信じて夜半からやろうか・・・あ、もう晴れてるじゃん!at 21時。
いや、きっとすぐに曇っちゃうに決まっている。
ここはひとつGPVを信じて夜半からやろうか・・・ウダウダ
あっ、もう23時じゃんか!晴れてんじゃんか!
うーん、少し寝るか・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
あっ!もう1時だよ全員集合!って、オレ一人じゃん今夜。

快晴

あのね、今日やらなくていつやるんだよ。

とりあえず飯喰うか・・・

1:30スタート!!って、遅せーよ。

と言う長〜いウダウダを乗り越え、めでたく撮影体制に入ったのである。
今日はさっさとHyperStarを諦め、C-11 F10直焦点の2800mmで撮影することに
決めました。

ところがギッチョン。

HyperStarが補正版から外れない! ( ゚Д゚)


いや、マジで外れないぞコレ。
本気モード突入、ノルマンディー上陸作戦勃発じゃ。
フードも外して両手で回すもびくともせず・・・現在マイナス3℃。
低温でネジ部が噛んだか?
軽く締めただけの筈。ネジ径がデカイのである程度は想定しており、
軽く締めただけの筈であった。

う〜っわっ、キャ〜、補正版が割れそうだよ。
どうしてくれようホトトギス。イヤ、マジ困ったぜ。現在2時。

ア、アレ?

なんか回転するようになったけど、なだか感触が違う・・・ってアンタ、
補正版の裏側の副鏡バッフルが緩んでまうやろ!

あ、

副鏡バッフル、スコスコになっちゃいました。

あ、アカン、これはアカンでえ〜。

現場じゃ無理や、中止や中止。ラッキー・・・じゃなかった(-_-メ)

と言うことでケーブルもフードもカメラも外し、鏡筒を部屋に持ち込んだ
のであった。 ↓コイツだよ、こ・い・つ↓
クリックすると元のサイズで表示します

メガネ曇っちゃった状態。
クリックすると元のサイズで表示します

ここの大径ネジがビクともしない訳です。
クリックすると元のサイズで表示します

現在2:30、こんなことになってしまいました。
クリックすると元のサイズで表示します

HyperStarを全部取り去り、大径ネジ部を直接に工業用ドライヤーで
加熱する作戦です。
クリックすると元のサイズで表示します

とれました、外れました!

この大径ネジ、一番奥でピチッと張り付くような感触があります。
気温が下がったことでピッタリくっ付いてしまったのでしょう。

ところで

補正版の裏からの固定は副鏡バッフルで行うのですが、

なんと、
柔らかいプラスチック製です。
クリックすると元のサイズで表示します

あのね、

これじゃあ〜副鏡バッフル側がHyperStarネジに負けてしまうでしょ〜が!!

道理ですよ、真理ですよ、当然ですよ。

イイのかよ、こんな設計。
ナメた構造です。回転止めピンがなけりゃ、そりゃあ〜HyperStarネジに
負けても仕方がない。
そうするとね、
  |
  +−>補正版をバラすことになるんですよ!!

うっー、この時点で2:50 ハア〜(-。-)y-゜゜゜

さて、大急ぎで組立て、撮影ミッション再開じゃ!


1

HyperStar for C-11を使ってみて  HyperStar for C-11関連

昨晩は2:30〜5:30まで何とか晴れてくれましたので撮影できました。

<HyperStar for C-11を使ってみて感じたこと>

・HyperStar+カメラ重量で補正版がたわむ! → 向きによってピントがズレる!
 50μm程度は簡単に狂う。対象ごとの再調整必須で面倒至極。

・ピント許容範囲は±10μm程度だと思われる。
 よって、バーティノフマスクで合わせただけでは概ねピンボケである。
 フォーカスノブを一方向から回しながら分度器などで回転角を詳細に管理し、
 最終的には試写を繰り返さないとピント位置が分からない。
 しかも、撮影対象を変えるとまたピントが狂っている。

・ミラーシフトによるスケアリングはさほど気にならなかった。
 そもそもイメージサークル公称φ27mmに対し、φ22mm程度が限度と感じる。

・星像が丸くない。

・テザー撮影環境必須である。

以下は友人Y氏のNikon D-5500によるJPEG画像を処理したものですが、
全てのコマでピンボケでした。バーティノフマスクで合わせたし、
PC画面の拡大で微恒星にて合わせたつもりでした。
それでも、1カット目からピンボケ!
対象を変えたらもう、完全にピンボケ!
ピントは西に傾いたしし座付近で合わせ、天頂付近のM51に振ったらピンボケ。
 |
 +−>HyperStar+カメラ重量で厚さ5mmの補正版が確実に撓んでいる。
      そりゃそ〜だろうよ。しかも、ピント許容範囲±10μmじゃあ
      どうやっても難しすぎる。

一応バーティノフマスクはこの程度。
クリックすると元のサイズで表示します

APS-Cエリアでの等光度曲線・周辺減光。
クリックすると元のサイズで表示します

M81_M82 1:1切り出し , ISO3200 , 7X60s , 7min Total
クリックすると元のサイズで表示します

M65_M66_NGC3268 1:1切り出し , ISO3200 , 6X60s , 6min Total
クリックすると元のサイズで表示します

M51 1:1切り出し , ISO3200 , 7X60s , 7min Total
クリックすると元のサイズで表示します

<総観>

ピントを追い込めれば、星像は良さそうな雰囲気はある。
しかし、苦労対効果の程は如何に・・・?
という感じである。
HyperStar自体が1Kgもあるので、K-1など付けた日にゃあ〜イカンでしょ。
D-5500は凄く軽いカメラでしたが、本来はm4/3センサーのワンショット用
ではないでしょうか。APS-Cエリアはチョットきついですね。
 |
 +−>しかし、本日ドイツのTeleskopService社からT2アダプターが
      届いてしまったのである・・・org 何付けるかなあ?
      |
      +−>やっぱKPでしょうかねえ(-。-)y-゜゜゜
           IMAGE Trnsmitter2対応だし。

------------------------------------------

撮影日時:2017/02/25
撮影場所:庭撮りサイト(飯能市郊外)
天候:やや雲あり
気温:-1℃
星空指数:60
シーイング:4/5

撮像鏡筒:C-11鏡筒+HyperStar( F2 , FL=560mm )
カメラ:Nikon D-5500
フィルター:無し
コマコレクター等:Celestron HyperStar for C-11

赤道儀:ニューアトラクス_E-ZEUSU改+ひのきスーパーピラー
ガイド:50mmF4 + QHY5L-UM + PHD2

撮像時間:***
ダーク画像:***
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

撮像ソフト:Nikon用テザーソフトにてPCから制御
画像処理:SI7 , Photoshop_cc

------------------------------------------
0

HyperStar for C-11 Ready to use.  HyperStar for C-11関連

今日はイロイロとやることがいっぱいです。
まずはHyperStar for C-11の試写。
クリックすると元のサイズで表示します

専用フードを作ってドライエア2連装。
クリックすると元のサイズで表示します

ウェイトが足りなくなり、急きょダンベルを追加。
うーん、このアリガタは剛性が足りん!!
セレストロン純正の幅広オレンジのヤツが良いと思うが、何故これ?
風でプルプルしそうだわ・・・(-_-;)
クリックすると元のサイズで表示します

離れた場所ではコレも使います。
クリックすると元のサイズで表示します

90sではコーワの9-90mmF1.8 zoomレンズを90mmで使い、
PoleNavigator+電子ビューファインダー+オートガイダーを兼用できるかテスト。
庭撮りサイトだから出来る3台体制です。
0

HyperStar for C-11  HyperStar for C-11関連

HyperStar for C-11がやって来ました。
クリックすると元のサイズで表示します

製作元のSTARIZONA社によると、HyperStarのカメラアダプターは注文時に
指定するシステムで、かなり特殊なようです。
何しろ、標準的なTマウント接続が確立していない!
えっ!?Tマウントリングが使えないのかあ?
上の写真はNikon Fマウント専用であり、Tリングが付いているのでは
ありません。同様にCanon EFマウント用、Atik用、SBIG用、QSI用などなど、
各カメラ専用に接続アダプターを作っている模様・・・org
Tリング接続仕様にしておけば汎用性があるのに、なぜ故(-_-;)

ま、それならTリングアダプターを作ってしまえば済むことではあります。
現在イロイロと準備をしている最中で、どうやらK−1を付けて
×0.63レデューサ撮影はすぐにでも出来そうな感じです。
クリックすると元のサイズで表示します

ガイド鏡も取付けました。
クリックすると元のサイズで表示します

とりあえずは、庭撮りサイトのニューアトラクスに載っているVISACと
載せ替えて試写しようと思っています。
クリックすると元のサイズで表示します

------ 追記 2017/02/22 -----

先ほどアトラクスにC-11+HyperStarを取付けたところ、やや重くて
バランスが悪かったため、急きょダンベルウェイトを追加して来ました。

さて、

T2 Adaptor for HyperStarなる商品がドイツのTeleskopService社に在りました。
http://www.teleskop-express.de/shop/product_info.php/info/p4898_T2-Adator-for-HyperStar-C11---EHD1100.html
これが有ると汎用Tリングシステムで使えるので便利ですから、
早速ドイツへ発注を掛けました。作る必要が無くなりました。
本体75.63EUR+送料その他46EUR=121.63EUR(約¥15,000.-)でした。
既に決済済みなので、中3日くらいで届くと思います。

ドイツTelesKopService社のwebによると、このT2アダプターは
T2ネジ付け根から50mmでPerfect focus positionだ!と書いてあります。
HyperStarのバックフォーカスは、HyperStarネジ(M67P0.75?)の付け根
から59.7mmです。私の実測でそうなりましたが、調べていたら
趣味人さんの仕様説明にも59.7mmと書いてありました。
このHyperStarネジ部が7.5mmあり、現在付いているNikon Fアダプター
を実測すると、Fマウント付け根からHyperStarネジ付け根までが13.2mm
となっています。
よって、このT2アダプターの厚さは9.7mmだと思われます。
HyperStarネジが7.5mmのオスですから、かなりギリギリな設計です。
それでもT2ネジの付け根から50mmでPerfect focus psitionならば、
必要なTリングの厚さは、

Canon EF : 6mm
PENTAX K : 4.54mm

ということになりますね。
Canon用は一体型極薄1mmのT2リングが笠井に存在しますが、Kマウント用は無し。
汎用T2リングを削るしかないですねえ。
一般的にT2ネジ付け根から55mmと言うのが汎用T2リングシステムの仕様です。
だから汎用T2リングはNikon_9mm、PENTAX_9.5mm、Canon_11.5mmとなって
いる訳です。適当な製品は全部10mmだったりしますが。
なるほど、
HyperStarの設計者は汎用T2リングのバックフォーカスを知らなかったのか・・・
どうりで正規には汎用T2リングアダプターが存在しない訳ですね。
それでも、バックフォーカス50mmのT2ネジ接続が出来ればどうにでもなります。
EFとKの汎用T2リングを買って内側にM42_P0.75ネジのインシュレータを作り、
厚さをEFは6mm、Kは4.54mmにすれば良いだけです。
はあ、そうだったのかあ・・・
1

堂平の宇宙(そら)から7  堂平の宇宙(そら)から

技師長の笠原です。
私がブログでこれらの記事を書くのは、Nikon望遠鏡へのリスペクトと
後世への情報継承のためです。この望遠鏡は日本天文学の歴史そのもの
だと思っております。
なお、堂平天文台関連作業はボランティアではなく、私の会社である
有限会社エイエフテックが、ときがわ町(星と緑の管理委員会)から
正規に受注した仕事であります。


<堂平天文台91cm反射望遠鏡西側方向導入エラー修理業務報告書>


報告者:有限会社エイエフテック 笠原


・不具合発生状況

西側方向への天体導入に限り、赤緯軸リミット検出エラーや
エンコーダエラー、望遠鏡駆動系エラーが頻繁に出て使用に
支障がある。

・原因

詳細調査の結果、赤経軸スリップリング接点の経年劣化による接触不良
が多くの場所で発生していた。そのため、赤経軸スリップリングを経由
している赤緯軸リミット信号、赤経軸クランプ信号に影響が出ていた。

・故障の状況

東側へ向けて天体導入を行う場合やハンドボックス駆動を行う
場合にはエラーが出ない。西側に向けて赤経軸を動かす場合、
自動導入、手動駆動、ハンドボックス駆動に関わらず
赤緯軸リミットのエラーが出て望遠鏡が停止してしまう。
更に、関係ないはずのエンコーダ関連エラーも時が経つにつれ頻出
するようになった。

・修理結果

正常復帰した。
但しスリップリング接点という構造上、完全復活はあり得ず、
場所によってはチラチラと赤緯軸リミットエラーLEDが点灯したがる
傾向がある。

・技術的考察

赤経軸スリップリングは54年前のままである。
1992年にNikonによって制御系大改修が行われているが、その際、
旧来のリレーロジック回路からシーケンサ制御+PC9801による自動導入
システムに改修された。しかし、リン青銅で構成された
多点スリップリングは接点部が酸化して微小な電流を遮断してしまう
ことがある。数百ミリアンペアを必要としたリレー回路に対し、
シーケンサはDC24V , 10mA程度で動作している。そのため、
54年という歳月が経過したスリップリング接点には電流が少なすぎて
誤動作の原因となっている。今回のクリーニングで全接点を復活
させたが、そもそも微小電流用の接点機構でないため、
完全なる復活は望めない。

以下に作業ドキュメントを示す。

赤経軸スリップリングの位置はココ。
クリックすると元のサイズで表示します

イザとなれば直結すれば良い。
クリックすると元のサイズで表示します

赤経軸関連センサーはココ。
クリックすると元のサイズで表示します

この接点がやや浮いていたので矯正した。
クリックすると元のサイズで表示します

赤緯軸リミット信号関連はココ。
クリックすると元のサイズで表示します

3台のPC-9801で正常動作を確認した。
クリックすると元のサイズで表示します

全部で80接点ほどを使っており、全接点を4時間かけてクリーニングした。
その後、予備を含めた3台のPC-9801にて正常動作を確認した。

ではエンコーダエラーまで出現するのはなぜか?

エンコーダはドイツのハイデンハイン社の超高級品を使っており、
これがPC-9801へ直接入力されている。つまり、赤経軸スリップリング
は経由していない。エンコーダケーブル、コネクタ、カウントボードな
どは入念に何度も確認を実施しており、正常に機能している。

しかしながら、
赤緯軸リミットエラーと絡んで赤経軸エンコーダエラー、赤緯軸エンコーダエラー
が頻発するようになった。

原因はPC-9801の望遠鏡制御ソフトウェアの、エラートラップ処理にあると見た!

つまり、
軸リミット関連エラー処理とエンコーダ関連エラー処理が同じループに
記述されていて、シーケンサからのリミット信号パターン以外にも
チャタリングで発生したウソのエラー信号パターンを拾っている模様。
それがエンコーダ関連エラーという、実際には発生していないウソのエラー
メッセージを出していると思われる。
しかし、
このエラーを検知すると望遠鏡が止まってしまう。
エラー処理は正しく動作しているのだが、元々がウソの情報なので
止まってしまうのは困る。

そこで、
今回の赤経側スリップリングの接点を復活後、エンコーダ関連エラーが
出現するか執念深く調査した。
  |
  +−>全く発生しなくなった!

やはり、スリップリングのチャタリングでシーケンサがウソの情報を送り、
エラートラップが甘いPC-9801のソフトウェアが、出てもいないエンコーダ
関連エラーメッセージを出していたという事で間違いない。

本来は、
メカ関連のリミットエラー処理と、測定関連のエンコーダエラー処理は
分けて判断しなければならない。
おそらくは、同じエラー処理ループの中で羅列されているのだろう。

-------------------

以上により、
現在91p望遠鏡は全て正常に動作するようになっています。
昨年交換したPC-9801関連、シーケンサ関連も正常に動作していることを
意味するため、一安心と言った所である。

しかし、
真冬のドーム内作業は恐ろしく寒い。
全てにおいて地味な作業だ。
だが、これをやらずして全体のシステムを把握することなど出来る筈がない。
赤経軸にはウォームギア以外に2系統の平ギアが組み込まれているし、
赤緯軸はタンジェントスクリュー微動である。粗動は電動クランプで
切替てインダクションモータが担当している。
位置はハイデンハイン社のロータリーエンコーダが軸直結で読んでおり、
多大なるガタとロストモーション、撓み、バックラッシュを上手いこと
時定数を決めて自動導入を行っている。

例えば、
単純にE-ZEUSU化できるかと言えばノーである。
まず、赤緯軸がタンジェントスクリューと電動クランプの切替え機構だし、
何よりもこの大きさ、撓み、ロストモーション、バックラッシュなど、
机上の設計では計り知れないオバケが沢山潜んであるのである。

更に運営上の問題もある。
現在は”プロ機材”ではなく、ときがわ町から委託されている
”星と緑の管理委員会”が運営を行っている。
もちろん、担当の方は元国立天文台のプロであるが、マンパワーには
限界があるし、アマチュアのサポートスタッフが大活躍をして運営
出来ているのが現状である。

更にさらに、
この望遠鏡が54年も前のクラシック望遠鏡だということ。
各部を調査するほどに、これを自動導入でコンピュータ制御していることに
不安を覚えてくるのである。
たとえば、
指定点復帰を自動で行う際、ドームの淵ギリで停止させるのだが、
本当に停止するのだろうか・・・?

と、

天才技術者である私は思うのです。

ぶつかれば事故。
観望会中であれば責任問題にもなりかねない。
子どもたちの安全管理にも不安が大いにある。
いつも同じオペレータが使うとも限らない。

要はですね、
54年も前のクラシカル巨大望遠鏡を、25年目のコンピュータシステムで
自動運転していることの不安ですよ。

もう、プロ機材ではない。

如何に安全に、如何に確実に毎回の観望会を実施できるか?


そこじゃないかな?
いや、
関係者誰もがそう思っている筈です。
如何に安全、確実にイベントをこなせるか・・・
如何に簡単、低コストに運用ができるか・・・

そこんとこ、
間違わんよ〜にナビゲートするのも俺の仕事だ。
3
タグ: 堂平天文台




AutoPage最新お知らせ