2017/5/26 9:27
御無沙汰しております。このブログを始めて10年が経とうとしていますが、更新もせずに二ヵ月間も放置してしまったのは初めてですね。大変失礼致しました。コメントもありがとうございます。
復帰のエントリーは旬の話題で大連の代名詞=「アカシア」、から行いたいと思います。と、その前に、「大連のアカシア」についての「知らなくても良いが知っておいた方が良い」知識です。大連に在住経験がある日本人の方なら「マスト」の知識でもあります。

「大連=アカシアの町」との認識が一気に広まったのは、何と言っても第62回(昭和44年度下半期)芥川賞受賞作品である清岡卓行(きよおか たかゆき)さん作『アカシヤの大連』によるものでしょう。「予習」は理解をより深くしてくれます。約100ページの小説なので、日本から大連に来る機内の中でバッチリ読み終えることが出来ますよ!

清岡さんは当時の日本統治時代の関東州・大連出身で、こちら「大連日本人学校」校歌の作詞も手掛けています。同校公式サイトによる校歌紹介はこちらです。「魂」は現在進行形で受け継がれているんですね。
さて、
1、大連の所謂「アカシア」の正体は「ニセアカシア、ハリエンジュ」という種の、似て非なるものです。大連に「本物のアカシア」は存在しないと思われます。何故なら「本物のアカシア」は熱帯から温帯地域に分布するからです。日本では関東以北での栽培が困難です。ましてや大連は最南端とはいえ酷寒の満州ですからね。
2、日本では「要注意外来生物」に指定されています。「厄介者」だという事です。
3、痩せた土地や砂地でも問題なく生き、成長は早く、繁殖率は凄まじく、抜根や薬剤を使わない限り、駆除は極めて困難です。
4、乾燥と排気ガスに強いも、浅根性なので強風に弱く、すぐに折れ、倒れます。

事例です。半年前の2016年12月23日付け大連地元紙『半島晨報』(A07ページ)の記事です。見出しは「強風で倒れたアカシアが車5台を押し潰した」とあります。

同記事のアップです。赤線を引いておきましたが、この倒れた「アカシア」の大木、周辺住民の話によれば樹齢は数十年とのことです。
5、一方で、鑑賞用としての価値があり、良い匂いをさせ、良質な蜂蜜が取れ、花も食べられます。
6、花は天ぷらやおひたしが美味しいです。かつては大連の日本料理屋で気軽に食べられました。一方で葉、果実、樹皮には毒性があるので、フグ同様、食べる際には注意が必要です。
7、日本でも苗木は通販などで簡単に購入可能です。
そしてこの「ニセアカシア(ハリエンジュ)」を本物の「アカシア」と見立てた例も多いです。ウィキにまとめられていますね。
・札幌のアカシア並木
・札幌松坂屋開店時のキャッチコピー「アカシアの花白くいま開く松坂屋」
・アカシア蜂蜜として売られているもの
・西田佐知子のヒット曲「アカシアの雨がやむとき」に歌われる「アカシア」
・石原裕次郎のヒット曲「赤いハンカチ」に歌われる「アカシアの花」
・北原白秋の「この道」に歌われる「あかしやの花」
・清岡卓行の小説『アカシヤの大連』で知られる中国の大連市を代表する樹木
・松任谷由実の「acacia(アカシア)」(2000年代)
・レミオロメンの「アカシア」
清岡さんの名誉のために付け加えておきます。清岡さんは『アカシヤの大連』の作中で、この「カラクリ」について、ちゃんと触れています。決して「誤認」ではありません。
では散歩がてらに撮影した今年の「アカシア」です。

満州国時代、大連最大の性風俗エリア(=遊郭地)の一つであった「逢坂町」(現「一面街」)の裏山にある小さな公園です。「カスケードルージュ」という種の、紫色の「アカシア」が咲いています。

満開です。

アップです。かなりの見ごたえです。

左上に写っている「柿の種」のようなのが「つぼみ」です。

同裏山の斜面には一般的な白い「アカシア」が咲いています。小さな公園ですが、この公園は二色の「アカシア」がまとめて鑑賞できます。

開花している様子とつぼみです。

ミツバチの数が凄いので、近づいての撮影と鑑賞は注意しましょう。

散歩を続けて、緑山を登り、「老干部大学」の辺りに来ました。満州国時代は「春日小学校」、現在は大連市ナンバーワン高校である「二十四高校」を上から望みます。

アップです。当時の、まるで寺社の風格を思わせる建築は健在です。

足を進めます。大連のランドマーク・タワーである労働公園「緑山」のテレビ塔です。ここを左折します。

「中国大連雑技団・格莱美劇場」の前ですね。山肌には白いアカシアです。

アップです。

「アカシア林」の中には大量のミツバチの箱が置かれていますね。この時期限定の「アカシア蜂蜜」の即売です。空き瓶を持っていけば量り売りをしてくれます。自身の目の前で手に入れられる、極めて良質な「本物」(ここが大切!)ですから、日本へのお土産にどうぞ。

山を下って、最後にパチリ!右に写っているのが「中国大連雑技団・格莱美劇場」です。
またボチボチ更新を再開したいと思います。宜しくお願い申し上げます。
ブログのランキングに参加中です。ここをクリックしていただけますと、当ブログの現在の順位が御確認いただけます。宜しくお願い申し上げます。
復帰のエントリーは旬の話題で大連の代名詞=「アカシア」、から行いたいと思います。と、その前に、「大連のアカシア」についての「知らなくても良いが知っておいた方が良い」知識です。大連に在住経験がある日本人の方なら「マスト」の知識でもあります。

「大連=アカシアの町」との認識が一気に広まったのは、何と言っても第62回(昭和44年度下半期)芥川賞受賞作品である清岡卓行(きよおか たかゆき)さん作『アカシヤの大連』によるものでしょう。「予習」は理解をより深くしてくれます。約100ページの小説なので、日本から大連に来る機内の中でバッチリ読み終えることが出来ますよ!

清岡さんは当時の日本統治時代の関東州・大連出身で、こちら「大連日本人学校」校歌の作詞も手掛けています。同校公式サイトによる校歌紹介はこちらです。「魂」は現在進行形で受け継がれているんですね。
さて、
1、大連の所謂「アカシア」の正体は「ニセアカシア、ハリエンジュ」という種の、似て非なるものです。大連に「本物のアカシア」は存在しないと思われます。何故なら「本物のアカシア」は熱帯から温帯地域に分布するからです。日本では関東以北での栽培が困難です。ましてや大連は最南端とはいえ酷寒の満州ですからね。
2、日本では「要注意外来生物」に指定されています。「厄介者」だという事です。
3、痩せた土地や砂地でも問題なく生き、成長は早く、繁殖率は凄まじく、抜根や薬剤を使わない限り、駆除は極めて困難です。
4、乾燥と排気ガスに強いも、浅根性なので強風に弱く、すぐに折れ、倒れます。

事例です。半年前の2016年12月23日付け大連地元紙『半島晨報』(A07ページ)の記事です。見出しは「強風で倒れたアカシアが車5台を押し潰した」とあります。

同記事のアップです。赤線を引いておきましたが、この倒れた「アカシア」の大木、周辺住民の話によれば樹齢は数十年とのことです。
5、一方で、鑑賞用としての価値があり、良い匂いをさせ、良質な蜂蜜が取れ、花も食べられます。
6、花は天ぷらやおひたしが美味しいです。かつては大連の日本料理屋で気軽に食べられました。一方で葉、果実、樹皮には毒性があるので、フグ同様、食べる際には注意が必要です。
7、日本でも苗木は通販などで簡単に購入可能です。
そしてこの「ニセアカシア(ハリエンジュ)」を本物の「アカシア」と見立てた例も多いです。ウィキにまとめられていますね。
・札幌のアカシア並木
・札幌松坂屋開店時のキャッチコピー「アカシアの花白くいま開く松坂屋」
・アカシア蜂蜜として売られているもの
・西田佐知子のヒット曲「アカシアの雨がやむとき」に歌われる「アカシア」
・石原裕次郎のヒット曲「赤いハンカチ」に歌われる「アカシアの花」
・北原白秋の「この道」に歌われる「あかしやの花」
・清岡卓行の小説『アカシヤの大連』で知られる中国の大連市を代表する樹木
・松任谷由実の「acacia(アカシア)」(2000年代)
・レミオロメンの「アカシア」
清岡さんの名誉のために付け加えておきます。清岡さんは『アカシヤの大連』の作中で、この「カラクリ」について、ちゃんと触れています。決して「誤認」ではありません。
では散歩がてらに撮影した今年の「アカシア」です。

満州国時代、大連最大の性風俗エリア(=遊郭地)の一つであった「逢坂町」(現「一面街」)の裏山にある小さな公園です。「カスケードルージュ」という種の、紫色の「アカシア」が咲いています。

満開です。

アップです。かなりの見ごたえです。

左上に写っている「柿の種」のようなのが「つぼみ」です。

同裏山の斜面には一般的な白い「アカシア」が咲いています。小さな公園ですが、この公園は二色の「アカシア」がまとめて鑑賞できます。

開花している様子とつぼみです。

ミツバチの数が凄いので、近づいての撮影と鑑賞は注意しましょう。

散歩を続けて、緑山を登り、「老干部大学」の辺りに来ました。満州国時代は「春日小学校」、現在は大連市ナンバーワン高校である「二十四高校」を上から望みます。

アップです。当時の、まるで寺社の風格を思わせる建築は健在です。

足を進めます。大連のランドマーク・タワーである労働公園「緑山」のテレビ塔です。ここを左折します。

「中国大連雑技団・格莱美劇場」の前ですね。山肌には白いアカシアです。

アップです。

「アカシア林」の中には大量のミツバチの箱が置かれていますね。この時期限定の「アカシア蜂蜜」の即売です。空き瓶を持っていけば量り売りをしてくれます。自身の目の前で手に入れられる、極めて良質な「本物」(ここが大切!)ですから、日本へのお土産にどうぞ。

山を下って、最後にパチリ!右に写っているのが「中国大連雑技団・格莱美劇場」です。
またボチボチ更新を再開したいと思います。宜しくお願い申し上げます。
ブログのランキングに参加中です。ここをクリックしていただけますと、当ブログの現在の順位が御確認いただけます。宜しくお願い申し上げます。
投稿者:dalian4649