2012/11/30 20:27
久々の更新になります。失礼致しました。
昨晩は雪が降り、大連市の中心部ではこの冬、初の積雪となりました。まあ、うっすらとした雪化粧程度ですが(笑)。朝夕の出退勤時は気温もマイナス3度ぐらいで、かなりの寒さを感じます。冷蔵庫内より寒いので、何年経っても大連の冬の始まりは私のような関東人には堪えますね。

今日の出勤時に撮った近所の写真です。雪も溶け始めた朝8時過ぎの様子で、突き当たりは旧・東本願寺(現・大連京劇院)です。

で、旧・東本願寺(現・大連京劇院)です。屋根がほんのりと白くなっていますね。
話は変わって、「寒さ」は経済の方も変わらずで、中国はバブルの崩壊が進行中で止まりません。「大本営発表」で何とかしのいでいますね。日本人ならかつて経験したので御存知だとは思いますが、「初体験」の方にとって、バブルの「崩壊中」というのは、なかなか気が付かないものです。
私はよく「老化現象と同じ」と例えます。なかなか自分自身では気が付かないし、気が付きたくもない、認めようとしないんですね。でも外から、つまり他人から見ればその現象は確実に分かる。例えばシワだったら、自分では鏡で見て分からなくても、他人からは笑った時など表情の変化時に確実に見て取られます。自分がはっきりと気が付いた時は、認めざるを得ない時は、もう手遅れなんですね。
ここ数日は上海株指数も2000割れ、と市場は正直です。日本のマスコミは「斜陽中国ネタ」はなかなか報道しませんし、一時期流行ったフレーズ=「若者の○○離れ」、つまり「若者の中国離れ」なども使いたがりません。しかし「現実」とはこういうものなんですね。年末年始の日本人海外旅行も10月上旬までの12月の予約状況は中国ツアーが前年同期比71.5%減、韓国ツアーが66.7%減ですか(下記「参考記事」参照)。日本人は連中の「正体」を知ってしまったし、凄い数字ですよね(笑)。
ついこの間の反日暴動(「平成の文化大革命」)で中国市場という「大黒柱」はもう折れたんです。直らないんです。大連はこの反日暴動が発生しなかった都市としてソコソコ名前が売れました。「じゃあ大連進出か」というと、今やこれも浅はかな考えです。「大黒柱」が既に木っ端微塵に折れている以上、大連に進出したところで「折れ残った支柱」を掴みに行くようなものなんですね。実際、中小企業が進出したところで10年間は持ちませんし、大きな利益など上げられません。
このところの大連の景気も気温同様、本当に「寒い」ですね。最近は日系エアラインで「大連⇔成田」線を利用する機会が多いですが、機材の小型化こそ無いものの、機内はやはり空席が目立ちます。「大連⇔日本各都市」の空路状況ですが、
「大連⇔札幌、仙台、富山」線は路線自体が完全運休
「大連⇔成田」線は中国南方航空がデイリー便から週4便に減便
「大連⇔関空」線は中国国際航空が運休、中国南方航空がデイリー便から週4便に減便
「大連⇔福岡」線は中国南方航空が運休
「大連⇔広島」線は中国南方航空が運休
中国系エアラインは本当に悲惨です。これもまた日中国交回復40周年の「現実」ですね。今、大連から直行便で行ける日本の最東(北)端は成田です。

海運業も新聞記事からその不景気が見て取れます。11月7日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A07ページ)ですが、見出しは「今年の水上運輸(河川運輸&沿海運輸&遠洋運輸)企業の新規採用枠は半分にまで縮小」とあります。話題の空母が「ホームグラウンド」として停泊する程の良港を持つ港湾都市でいきなり50%減ですよ!強烈ですね。
「物価が高くて給料が低い」と称される町・大連。今年は新卒に3000元(=約4万円)を提示する会社は決して多くありません。東北三省でも最大の日本語人材を排出する大学である「大連外国語学院」も卒業生は厳しいといえますね。日本語学科は毎年、四年制の本科の学生だけで約850名の卒業生を出しているようですが、この御時勢、仕事があれば良い方です。日本語を勉強しても仕事に生かすチャンスはありません。
日本は民主党政権が崩壊して、日経平均株価も少しずつですが、回復しています。政治もビジネスも民間交流も「中国卒業」で新たな道筋を建て、同時に新たな日本を築き上げたいものですね。
参考記事:
年末年始の海外旅行は中韓激減、欧米好調 円高も後押し
年末年始の海外旅行は、中国や韓国といった近場の予約が大きく落ち込む一方、欧米や、グアム、サイパンなどのリゾート地が好調なことが、大手旅行各社の予約状況で分かった。沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島をめぐる問題に加え、1月4日を休むと9日間の長期休暇が可能という日並びのよさや、円高傾向が背景にあるようだ。
目立つのは、中国ツアーの激減だ。日本旅行は「予約が金額ベースで前年同期比約8割減」になり、阪急交通社も「7割近く落ちた」。ある大手旅行会社は「日中友好40周年記念の年で、ツアーを多く用意したにもかかわらず、広告量を減らした」と嘆く。
韓国も、竹島問題だけでなく、ドラマや歌など韓流ブームが一段落したこともあり、予約が鈍い。日本旅行業協会によると、10月上旬までの12月の予約状況は中国が前年同期比71.5%減、韓国が66.7%減だ。
対照的に、米国・カナダが同2.2倍、グアム・サイパンが3.5倍など、遠方やリゾート地が人気。米国はラスベガスなどの定番スポットに加え、「グランドキャニオンなど、大自然を満喫するプランの予約が好調」(日本旅行)。JTBは、ハワイなどのクルーズツアーが好調で、「対前年同期比4割増」という。
さらに、今年クローズアップされているのが、北欧の「オーロラ観光」。太陽の黒点活動が活発になるため、オーロラの発生率が例年より高く、注目を集めている。30万円を切る近畿日本ツーリストのフィンランドのオーロラツアーは、「ほぼ完売」。JTBも、「年末年始はほぼ満席」の状況だ。
国内も、「東北旅行が金額ベースで35.8%増」(日本旅行)など、中国、アジア向けの需要を吸収している。
2012.11.10 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121110/biz12111020020003-n1.htm
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昨晩は雪が降り、大連市の中心部ではこの冬、初の積雪となりました。まあ、うっすらとした雪化粧程度ですが(笑)。朝夕の出退勤時は気温もマイナス3度ぐらいで、かなりの寒さを感じます。冷蔵庫内より寒いので、何年経っても大連の冬の始まりは私のような関東人には堪えますね。

今日の出勤時に撮った近所の写真です。雪も溶け始めた朝8時過ぎの様子で、突き当たりは旧・東本願寺(現・大連京劇院)です。

で、旧・東本願寺(現・大連京劇院)です。屋根がほんのりと白くなっていますね。
話は変わって、「寒さ」は経済の方も変わらずで、中国はバブルの崩壊が進行中で止まりません。「大本営発表」で何とかしのいでいますね。日本人ならかつて経験したので御存知だとは思いますが、「初体験」の方にとって、バブルの「崩壊中」というのは、なかなか気が付かないものです。
私はよく「老化現象と同じ」と例えます。なかなか自分自身では気が付かないし、気が付きたくもない、認めようとしないんですね。でも外から、つまり他人から見ればその現象は確実に分かる。例えばシワだったら、自分では鏡で見て分からなくても、他人からは笑った時など表情の変化時に確実に見て取られます。自分がはっきりと気が付いた時は、認めざるを得ない時は、もう手遅れなんですね。
ここ数日は上海株指数も2000割れ、と市場は正直です。日本のマスコミは「斜陽中国ネタ」はなかなか報道しませんし、一時期流行ったフレーズ=「若者の○○離れ」、つまり「若者の中国離れ」なども使いたがりません。しかし「現実」とはこういうものなんですね。年末年始の日本人海外旅行も10月上旬までの12月の予約状況は中国ツアーが前年同期比71.5%減、韓国ツアーが66.7%減ですか(下記「参考記事」参照)。日本人は連中の「正体」を知ってしまったし、凄い数字ですよね(笑)。
ついこの間の反日暴動(「平成の文化大革命」)で中国市場という「大黒柱」はもう折れたんです。直らないんです。大連はこの反日暴動が発生しなかった都市としてソコソコ名前が売れました。「じゃあ大連進出か」というと、今やこれも浅はかな考えです。「大黒柱」が既に木っ端微塵に折れている以上、大連に進出したところで「折れ残った支柱」を掴みに行くようなものなんですね。実際、中小企業が進出したところで10年間は持ちませんし、大きな利益など上げられません。
このところの大連の景気も気温同様、本当に「寒い」ですね。最近は日系エアラインで「大連⇔成田」線を利用する機会が多いですが、機材の小型化こそ無いものの、機内はやはり空席が目立ちます。「大連⇔日本各都市」の空路状況ですが、
「大連⇔札幌、仙台、富山」線は路線自体が完全運休
「大連⇔成田」線は中国南方航空がデイリー便から週4便に減便
「大連⇔関空」線は中国国際航空が運休、中国南方航空がデイリー便から週4便に減便
「大連⇔福岡」線は中国南方航空が運休
「大連⇔広島」線は中国南方航空が運休
中国系エアラインは本当に悲惨です。これもまた日中国交回復40周年の「現実」ですね。今、大連から直行便で行ける日本の最東(北)端は成田です。

海運業も新聞記事からその不景気が見て取れます。11月7日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A07ページ)ですが、見出しは「今年の水上運輸(河川運輸&沿海運輸&遠洋運輸)企業の新規採用枠は半分にまで縮小」とあります。話題の空母が「ホームグラウンド」として停泊する程の良港を持つ港湾都市でいきなり50%減ですよ!強烈ですね。
「物価が高くて給料が低い」と称される町・大連。今年は新卒に3000元(=約4万円)を提示する会社は決して多くありません。東北三省でも最大の日本語人材を排出する大学である「大連外国語学院」も卒業生は厳しいといえますね。日本語学科は毎年、四年制の本科の学生だけで約850名の卒業生を出しているようですが、この御時勢、仕事があれば良い方です。日本語を勉強しても仕事に生かすチャンスはありません。
日本は民主党政権が崩壊して、日経平均株価も少しずつですが、回復しています。政治もビジネスも民間交流も「中国卒業」で新たな道筋を建て、同時に新たな日本を築き上げたいものですね。
参考記事:
年末年始の海外旅行は中韓激減、欧米好調 円高も後押し
年末年始の海外旅行は、中国や韓国といった近場の予約が大きく落ち込む一方、欧米や、グアム、サイパンなどのリゾート地が好調なことが、大手旅行各社の予約状況で分かった。沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島をめぐる問題に加え、1月4日を休むと9日間の長期休暇が可能という日並びのよさや、円高傾向が背景にあるようだ。
目立つのは、中国ツアーの激減だ。日本旅行は「予約が金額ベースで前年同期比約8割減」になり、阪急交通社も「7割近く落ちた」。ある大手旅行会社は「日中友好40周年記念の年で、ツアーを多く用意したにもかかわらず、広告量を減らした」と嘆く。
韓国も、竹島問題だけでなく、ドラマや歌など韓流ブームが一段落したこともあり、予約が鈍い。日本旅行業協会によると、10月上旬までの12月の予約状況は中国が前年同期比71.5%減、韓国が66.7%減だ。
対照的に、米国・カナダが同2.2倍、グアム・サイパンが3.5倍など、遠方やリゾート地が人気。米国はラスベガスなどの定番スポットに加え、「グランドキャニオンなど、大自然を満喫するプランの予約が好調」(日本旅行)。JTBは、ハワイなどのクルーズツアーが好調で、「対前年同期比4割増」という。
さらに、今年クローズアップされているのが、北欧の「オーロラ観光」。太陽の黒点活動が活発になるため、オーロラの発生率が例年より高く、注目を集めている。30万円を切る近畿日本ツーリストのフィンランドのオーロラツアーは、「ほぼ完売」。JTBも、「年末年始はほぼ満席」の状況だ。
国内も、「東北旅行が金額ベースで35.8%増」(日本旅行)など、中国、アジア向けの需要を吸収している。
2012.11.10 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121110/biz12111020020003-n1.htm
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投稿者:dalian4649