
昨日から大連は秋が深まり、気温もぐっと下がりました。本日付け地元紙『半島晨報』の記事によれば昨日は最低気温13.4度、最高気温17.7度だったそうです。昨日は昼間、買い物に出かけましたが、外に出てすぐTシャツ一枚では寒さを感じたので、また家に戻り「長袖Tシャツ」に着替えたぐらいです。おまけに港湾都市ならではの風もありましたから、体感温度はかなり低かったです。そろそろ長袖中心「衣替え」の時期ですね。

また、ダボス会議でこのところ大連に温家宝が来ていたのですが、その際に地元のスーパー「
大連商城ニューマート・海王府店」を視察していったようです。この様子が昨日付け地元紙『半島晨報』の第一面でした。最近の中国(大連)はインフレが止まらず上昇の一途です。仮にそうでなくても大連は元々「物価が高く、給料が安い」と称されてきた都市です。最高額紙幣である100元(=約1200円)札の実質的な価値もグングン下がる一方ですね・・・。
私がその場に居たら、ちょうど良い直訴の機会ですから「インフレを何とかして下さい。為人民服務!」と話しかけるところですが、人民の皆さんの「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」、笑顔で彼と接している写真を見ると、北朝鮮の人民の皆さん同様、実に尊敬に値しますね(笑)。
中国は法治国家ではなく人治(党治)国家です。「上の目がある時だけちゃんとやっていれば良い」という暗黙の了解があります。この日のスーパーの店内も「お偉いさん視察仕様」であったということは人民なら誰でも想像に難くなく、「見る方(=お上)」も「見せる方(=大連市政府&店側)」も「三文芝居」を演じているに過ぎないんですね。「御用マスコミ」はその「絵」を撮り、使うだけです。警備もお疲れ様です。
さて、大連で「流行っている」大手スーパーマーケットチェーンというと先程の中国系の「大連商城ニューマート」、アメリカ系の「ウォールマート」、フランス系の「カルフール」、イギリス系の「テスコ」、の計4つが挙げられます。いずれも市内では多店舗展開しており、「低価格追及」、「品質第二」、「接客第二」といった経営方針が共通点として挙げられます。この4つの大手スーパーマーケットチェーンではレジ店員が会計時に「いらっしゃいませ、ありがとうございました」と言う事もまずありません。レジ袋も有料です。
カルフールは日本から全面撤退しましたが、つい先日、テスコも全面撤退を発表しましたね。上記の経営方針は中国では「ドンピシャ」ですが、日本では「的外れ」。デフレ下でも波には乗れず、今後も乗れないと判断したのでしょう。下記「参考記事」によれば、日本の消費者は世界で一番厳しいそうです。当たり前でしょう。どこかの国と違い、生まれた時から周囲は全て「本物」に囲まれて成長するんですから。
大連では店も店なら客も客。最近はウォールマート(オリンピック広場店)とカルフール(三八広場店)のレジで経験した事なんですが、見知らぬ一人の中国人ならぬ「支那人」が近づいて来て、「あなたのお会計を私のカードで支払わせて下さい、あなたは私に支払額を現金で払ってくれませんか」というお願いでした。
私は基本的に中国語を操る見知らぬ人間からの申し出は全て無視、または聞く耳持たず問答無用で「全てNo!」という基本方針ですので、無反応でいましたが、のちのち職場の中国人にこの件について聞いてみますと「クレカ割引狙いか、クレカポイント狙いでしょう」とのことでした。レジ周辺に多数出没するこういった「支那人」を店側は積極的に「駆除」するわけでもありません。

またこれは大連だけではなく、先日行った上海のスーパーでも目にした光景なんですが、白昼堂々とパジャマ姿で買い物に来る「支那人」もいます。この写真は昨日、
テスコ(大連友好店)で買い物中に撮った写真です。やたら大声でしゃべっていましたが、このような日本ではまず見かけない連中が普通に、当たり前のように存在します。
一方、店側も労働意欲ゼロの店員、態度の悪い店員、商品価格表示のミス、レジの打ち間違い、レジ数は多いがレジ打ち店員の不足・・・などは日常茶飯事ですし、万引き犯に関しては人目を憚らず、その場でフルボッコという対応なので、中国の大手スーパーマーケットチェーンにおける「店」と「客」の関係というのは互いに「不信頼関係=疑心暗鬼、警戒関係」で成り立っていると言えます。
ですから非日系企業らしく、企業側は「数字を出す」という一点だけを追求した場合、「低価格追及」、「品質第二」、「接客第二」といった経営方針になる(ならざるをえない)のであり、当然、「日系」がここ中国に進出してきて「バカ勝ち」するといった現象はありえないのです。日系企業では、中国人インテリ層(大卒者)全員が必修科目として学ぶ、トウ小平の政策「白猫黒猫論(=プロセス不問、結果重視)」を金科玉条とし、厳守する所は少ないからです。

個人的に好印象のスーパーは「大連商城ニューマート・香州花園店」(ウォールマート・オリンピック広場店の斜め前)です。昨年12月に開店し、店舗は建物の地下2,3階です。とにかく広く、とにかくガラガラ。いつもゆっくりと買い物させてもらってます。レジもスイスイです。平日は絶対に客数より従業員数のほうが多いですね(笑)。穴場です。
商品の質が良いから、品揃えが良いから、店員さんの態度が良いから、リピーターになるのではなく、大手スーパーマーケットチェーンでありながらガラガラ、でリピーターになる。この国ってそういうところだと思います(笑)。
しかしこの物価上昇はどこまで行くんでしょうかねぇ。
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参考記事:
英スーパー「テスコ」が日本撤退 売却先の検討に着手
英スーパー大手テスコは31日、「つるかめランド」や「テスコ」など129店を展開している日本事業から撤退すると発表した。今後、売却先の検討に入る。日本法人のテスコジャパンでは、「中長期的にビジネスを拡大する展望がうかがえないため」と説明している。
今後アジアでは成長の見込める地域に資金、人材を集中させる。英テスコは世界14カ国で約5400店舗を展開し、2011年2月期の売上高は676億英ポンド(約8兆4353億円)。国別の売上高は公表していない。つるかめなどの買収で日本に進出し、自社ブランドの店舗展開にも乗り出していた。
仏カルフールも日本から撤退しており、流通業界関係者は「日本の消費者は世界で最も厳しく、欧米方式をそのまま持ち込んでも受け入れられない」と指摘している。
2011年8月31日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110831-00000594-san-bus_all
社会を信用しない中国人、政府の統計水増しや食の安全問題で―中国メディア
2011年9月1日、中国社会科学院が最近発表した調査報告によると、北京、上海、広州の3都市の住民の社会に対する信用度は年々低下の傾向にある。人民日報が伝えた。
メラミン汚染粉ミルク、違法添加物、リサイクル食用油などの食品安全性の問題が次々と発生し、食品会社の信用は地に落ちた。最近、さらにケンタッキーフライドチキンが粉末豆乳を、味千ラーメンが濃縮豚骨スープを提供していたことが判明するなど、大手の食品会社も信用できないという雰囲気が漂っている。
そういった企業だけではなく、根拠の無いことや矛盾したことを平気で公言する専門家に対しても、世間の目は厳しくなっている。政府に至っては、市民の給与水準が毎年増加していると公表されているが、実は政府が水増ししているのではと疑われるなど、不信感はもはや公然のものになっている。
このような習慣的な不信感は、人々の生活に大きな影響を与えていると言える。たとえ収入が増えたり、便利な生活を手に入れることができたとしても、常に物事を疑い、心配していては、本当の安心感や幸福感を味わうことができないからだ。本当の豊かさを手に入れるためには、中国社会は早急に信頼回復に力を入れる必要がある。そのためには、各政府機関や関連組織の、多くの時間と努力が必要となってくるだろう。
2011-09-03
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54055&type=