最近は日中でも気温がマイナスという日がほとんどの上、名物の(強)風。私が早出出勤する早朝6時は真っ暗。明日(20日)の大連の天気予報は最低気温マイナス14度、最高気温マイナス6度だそうです。満州最南方に位置する都市・大連ですが、最南方でこれですから大陸は厳しいですよ。こんな厳しい寒さとは裏腹に、懐は暖かいという方は少なくないでしょう。為替相場も一昨日は一万円が779元ですから、給料が日本円支払いの駐在さんにとっては暖冬(?!)ですかね。
さて前々回のエントリーで『「失敗国家」について考える』を取り上げましたが、失敗国家かどうかを簡単に見分ける目安としてある研究者から「警察官や兵士の給料をきちんと払えていない国、教師の給料をきちんと払っていない国」の2点が挙げられています。
では中国はこの2点に関してどうなのか、考えてみたいと思います。
まず「警察官や兵士の給料をきちんと払えているか」ですが、この点については私にはわかりません。日本とは違い「給料幾らもらってるの?」という質問は中国ではタブーではありませんが、相手が警察官や兵士ともなるとこの話題はさすがに聞けないですね。最近は外国人記者に対する取締りも厳しいようですし、勘違いされたら堪りません。
次に「教師の給料をきちんと払っていない国」ということですが、これはちょくちょく新聞記事になっているので目にすることが出来ます。一例を参考記事として下に載せておきます。また給料未払い、給料遅配、虚偽広告についてはその悲惨な状況を現地の大学に就職した日本人から直接、間接的に聞いた事もあります。
嘘を全ての諸悪の根源と考え「嘘吐きは泥棒の始まり」と、親が、教師が、子供に初期教育の段階で教え「性善説」国家として発展してきた日本に対して、「騙すよりも騙される奴が悪い」という基本の下、「人には騙されるな」と初期教育をし「性悪説」国家として発展してきた中国。
給料の未払いは日本ではまず「支払う側」に全面的に落ち度があり、疑う余地もありませんが、中国では「支払われる側」が「支払う側」を信用したのが悪いということでしょうか。その「支払う側」とは教師(公務員)の場合、何と言っても「国家=中華人民共和国」ですから、この国は、この国の人は、この国の人が作ったものは、国際的に信用が無いわけです。
さて、中国と何かしら関係を持っている企業働いている方で、特に人事関係に関わっている(いた)方なら中国人社員採用のため「中国の教育」、「大学」、「日本語教育」について勉強・研究された方は少なくない(当たり前!)と思います。当ブログのカテゴリーでも「大連の大学&日本語教育」というのをを設けておきながら、あまり充実させてこなかったので、これからはこのカテゴリーも充実させていこうと考えています。ピークは過ぎましたが、まだ就職活動シーズン中でもありますしね。
最後に中国の警察(官)について少し書きますが、酷いものですね。長期滞在者は中国到着後24時間以内の居住登録が義務付けられていますが、こちらとしてはこのルールを尊重、律儀に守って、だいたい到着日翌日の朝、最寄の派出所へ行くんですが、出迎える側の対応は???。
派出所内の警官の制服は乱れ、仕事もせずに大声でおしゃべり、タバコを吸う、新聞を読む、備品のパソコンでゲーム・・・。
居住登録の際、パスポート見せても有効期限、日時など中学生レベルの英単語が読めない。
居住登録(当然無料)の際、不正に手間賃(小遣い?!)請求してくるアホもいる(彼らにしてみれば「騙すよりも騙される奴が悪い」の論理か)。
空港でも、道端巡回でもポケットに手。警備の際も壁に寄りかかる。パトカー内で昼寝、いや爆睡。パトカーでケンタッキー。パトカーで自分の子供・家族の出迎え&見送り。制服でサウナに行く(入浴料踏み倒し?!)。夏は道端でアイス。などなど
何年も居ればいろんな光景を目にしますよ。
麻生首相の愛読漫画という影響で、最近またスポットライトが当たることが多くなった漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公「両津勘吉巡査長」。勤務時間中にもかかわらず、そのハチャメチャ振りの「実写版!」がこちらの警察官だということです。最も彼には義理、人情、親しみ、優しさ、憎めなさがあり、根っからの悪人ではないという点で、こちらの連中とは「根本的な質」が全く違いますけど。
中国は日本とは違い、「礼儀、道徳、マナー、衛生、けじめ、責任」といった教育カリキュラムが初期教育の段階から不要とされ、削除されている稀有な国ですが、外国人に到着後24時間以内の訪問を義務付けている以上、せめて「支那人」ではなく中国人が出迎える、それぐらいの事はして欲しいものですね。
教師の給与未払い10年!支払いを約束―吉林省政府
2008年9月9日、吉林省政府は1993年10月から2004年10月にかけての小中学校教師の給与未払い分を今後3年間かけて支払うと発表した。人民網が伝えた。
同省各地では長期間にわたり小中学校教師など教育関係者の給与の未払いが続き、教師の士気の低下、離職率の高さなどの問題を引き起こしていた。2004年11月からは省政府が主導して教師の給与支払い、賃金水準、昇給、ボーナスの保証を行った。
このたび未払い分の支払い方針が確定、今後3年間に分割し毎年9月10日の教師節に支払いを行うという。また市政府、県政府官僚の業績基準に小中学校教師の給与支払いが含まれたことに対し、改ざんした報告を提出するケースも見られているが、省政府はこれを厳しく取り締まり責任を追及すると明言している。
http://www.excite.co.jp/News/china/20080910/Recordchina_20080910024.html