
法治国家では無い中国では当然「著作権」なんてものもありません。国際的に注目を浴びる行事がある時には一応「面子(見栄)」のために一時的に取り締まられますが、所詮、対外向け期間限定キャンペーンに過ぎず、行事終了と共に「極めて迅速に」復活します。また取締り強化期間中でもDVDや風俗関係業は「対諸外国向けパフォーマンス」として宣伝効果も高く、特に厳しく取り締まられますが、「アディダス、ナイキ」などの街中でありふれている衣類関係などは取り締まられません。もはや真贋の区別が出来ないほど氾濫してしまっている上、衣服という生活「必需」品は取り締まれないからです。人治国家ですから取締り対象「品目」に明確な基準はありません。お上の気分、そして対外国向けパフォーマンス効果の高低が吟味された上で、その時の取締り対象「品目」はコロコロ変わります。
さて大連の秋葉原こと「オリンピック電子城」地下2階に行くと週末は国籍、人種問わず多くの客で賑わっています。どの小売店も各店「隠し部屋(倉庫)」を設けていて、そこでは映画、ドラマなどのDVD、音楽CD。PCソフトなど何でも揃っています。相場はどれも一枚4〜6元といったところで、纏め買いすると「切りの良い」額にまけてもらうことも可能です。
大連市内の中でも特にここ「オリンピック電子城」地下2階は種類、ジャンルのみならず、回転も速く、映画なら劇場公開前の作品が並ぶことも日常茶飯事です。ですから日本公開に先駆けての鑑賞なんてことも可能です。また日本のドラマ(単発物、スペシャル版も含む)、バラエティ(「SMAP×SMAP」・・・)、音楽(「うたばん」・・・)、スポーツ(「K−1」・・・)、ポルノ物までありまして、日本のテレビ放送から録画した物に中国語字幕をつけて売り出されています。早ければ日本のテレビ放送二週間後にはもう店頭に並んでいます。日本では見逃した(海外在住で見れなかった)ドラマも容易に手に入ります。
これだけの種類、また回転の速さですからお客さんも中国人のみならず、駐在さん、留学生など外国人が多いのが特徴です。外国人客は中国人客に比べうるさくなく、またその安さから纏め買いをしてくれますから店側としてもありがたいそうです。そのため店員さんの態度も実に温和で、一人で行っても、また「一見さん」でも安心して買うことができます。
この「隠し部屋(倉庫)」売り場の定休日ですが、客の少ない平日は結構営業していないことが多いようです。またお上による取り締まり強化期間中は平日、週末問わず一定の期間、一斉に休業します。いくら規制をかけてもこの街から風俗、偽物売り場は絶対に無くなりません。必ずまた復活しています。あくまで基本は違法営業(?!)のようですのであしからず。
バス停「オリンピック広場」下車徒歩1〜2分のところにある「オリンピック電子城」はすぐ隣に大手スーパーマーケット「ウォールマート」があり、その下は食堂街でもあります。週末の買い物ついでに、また社会見学ついでにぜひ一度訪れてみては如何でしょうか?
参考:
写真は海賊版「ビリーズブートキャンプ」日本語字幕版。DVD4枚組24元(約370円)でした。