「悪い本」。タイトルもさることながら、表紙もどこか薄気味悪い感じ。
でもこれは「怪談えほん」。そう、絵本なのです。
この世のどこかに存在するという悪い本。それは読んだ人間に、一番悪いことを教えてくれる。どんなにいらない、と思っても、きっといつかは欲しくなる…。
最後の台詞が個人的にはゾワッとしました…。
そしてクマのぬいぐるみの目がそれを増長させます。
自分は絶対にそんなことは無い!と思っていても、知らないうちにこの「悪い本」は
忍び寄ってくるのではないか…そんな風に考えてしまいます。
子どもよりも大人の方が怖いと思うかもしれません。
じわりと迫る恐怖が、きっとあなたもクセになる!

『悪い本』
岩崎書店・発行
宮部みゆき 吉田尚令・著
1,620円

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