眉目秀麗で文武両道。そして周囲に対しての優しい振る舞い。まさに紳士の名に相応しい完璧な青年・漱太郎。
しかしある日、同級生の夢生は彼の恐ろしい悪魔のような本性を目の当りにしてしまう。
まさにエゴイストの極みともいうべき残酷な素顔に魅入られた夢生は、漱太郎の罪を知る唯一の存在として、
彼を愛し、守り抜くと誓うのです。
ラストの数ページ。胸が詰まる切なさと苦しさに、思わず号泣してしまいました…。夢生は本当にこれで幸せ
だったのだろうか…。
哀切極まる結末は、きっと誰もが泣いてしまうはず。
ぜひご一読を!

『ジャントルマン』
講談社文庫
山田詠美・著
605円

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