高速バスを降りてまっすぐ阪神電鉄へ。テーマ曲流れにぎわう改札脇のキオスクに立ち寄り、食糧たずさえ電車に乗ってだいたい15分。リニューアルに伴い撤去された蔦がからまる有名な外観は、高速道路がジャマして遠目からだとほぼ見えません。初めて見たときのがっかり、忘れない。
ここは兵庫県は西宮市、阪神甲子園球場。お目当ての座席チケットを目指し、いざ出陣!
甲子園のために入れた休みと聖光学院戦が偶然にもピタリとはまり、今年のご褒美甲子園旅行はワクワク感5倍で臨んだのでした。
といっても、野球観戦は“ど”をいくつ付けても足りないくらいのドシロウト。くわしい解説が聞きたい時は、ラジオを持参するかおっちゃんのかたまりの近くに布陣します。「歳内の球、ストライクゾーンギリギリで落ちとるな。せやからバッター打てんのやろ。」「せやかてキャッチャー取れんのなら意味ないやろー(耳コピー関西弁)」うんうん。
ここであんちゃん達の近くに布陣すると、試合中のちょっとしょっぱいプレーに「なんや今のプレー、なえるわ。ごっつなえるわ」と、若さと闘志あふれる解説にビビらされたりします。私がビビりなだけかもしれないけれど。
試合結果は皆さんご存じだと思いますが、五分五分よりわずかに劣る(おっちゃん談)と見られていた聖光学院の一打で延長戦を制しまして、私は気持だけ足どり軽くお宿に向かったのでした。宿に着いた途端、水を浴びるように飲んだとも!
ちなみに週刊朝日増刊甲子園は、わざわざ持参しなくても甲子園でも購入することができるので、荷物になるのがイヤな人は現地調達をオススメします。
〆は、通りすぎざま聞こえてきたおっちゃんのお言葉を使わせていただこうと思います。
「今日は歳内デーやったな!」

『週刊朝日増刊 甲子園2011』
朝日新聞出版
500円

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