2007/6/18

ツインピークス  ドラマ

久しぶりに鬼才デイヴィッド・リンチ総指揮のドラマ「ツインピークス」のファーストシーズンを観た。懐かしい。

このドラマは、ローラ・パーマーという一人の美少女の死をめぐって不可解な人間関係に満ちた世界を描いたテレビシリーズで、アメリカでは大人気を博した。日本では社会的なムーヴメントまで引き起こした作品だ。今で言えばちょうど「24」みたいなものではないかと思う。しかし実際に日本での放映(確か放映が始まったWOWWOWの目玉として紹介されていた)が、18年ぐらい前のことで、俺が25歳で、専門学校に通っていた頃だ。

このドラマのファーストシーズンのDVDが発売されたのが、確か3〜4年前だ。長い、長すぎる。今の若い人に「ツインピークス」と言っても何のことかわからないだろうし、デイヴィッド・リンチの名前もだんだん忘れられているようにも感じる。

デイヴィッド・リンチといえばカルトな映画監督して知られており、「イレイザーヘッド」という不思議な作品の後、全世界が涙した「エレファントマン」の監督として名を挙げた。しかしその後の作るキワモノ路線によって、「エレファントマン」はヒューマンな視線で作ったのではないことが露見する。その後、「デューン砂の惑星」でコケて、「ブルーベルベット」でまた名を挙げる。その後、最高傑作「ワイルド・アット・ハート」でカンヌ映画祭パルムドールを受賞、その後は「ツインピークス」で一躍時の人になる。しかしこのドラマシリーズの解決編として監督した「ローラ・パーマー最後の7日間」でまたまた挫折。その後、長く低迷を続けるが、ナオミ・ワッツ主演の「マルホランド・ドライブ」でスマッシュヒットを飛ばし、唯一のヒューマン作品「ストレイトストーリー」でまたまた世界を驚かせた。で、今年はまたまた不気味な映画「インランドエンパイア」の公開が待たれている。

話を「ツインピークス」に戻す。このドラマは何度も観ないとわからない部分が多く、FBIから派遣されてきた特別捜査官デイル・クーパー(カイル・マクラクラン)の話しかけるテープレコーダーの“ダイアン”についてや、ツインピークスという村に住む人々の人間関係が複雑に伏線として描かれている。俺は「ツインピークス」本編よりも、物語を無理矢理切って貼ったような「ツインピークス」のパイロット版の方が好きだった。

この秋、ようやく「ツインピークス」DVDのセカンドシーズンが発売されるらしい。不可解なエンディングを迎える最終シーズンの発売まで何年かかることか。とりあえずDVDのセカンドシーズンを購入する予定は今の俺にはない。

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「ツインピークス」DVDファーストシーズン
(製作総指揮/デイヴィッド・リンチ マーク・フロスト)

乱読王の評価 ☆☆☆(最高は5つ星)
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2006/8/25

DVD:放送禁止  ドラマ

事実を積み重ねる事が、
必ずしも真実に結びつくとは限らない。

俺は近所のヴィデオ店4ヶ所の会員で、梅田にも会員となっているヴィデオ店があり、そこに置いている心霊ヴィデオはほとんど観たのだが、本当に怖い作品はなかなか存在しない。

フジテレビが深夜に不定期で放映していた「放送禁止」が遂にDVDになったので3本を借りて観た。この番組の恐ろしさを怪談好きの友人から聞いていたので、一度は観たいものだとずっと思っていたのだ。一年ほど前に偶然に深夜で放映していた「放送禁止4 〜隣人被害」を観たのだが、その恐るべき撮影手法や展開には正直なところ心が凍った。これは怖い作品だ。どういう作品なのかと説明するのが難しいが、土曜日の深夜にテレビ朝日系列(関西では朝日放送)で放送されているテレメンタリーに似ている。テレメンタリーは日本各地のテレビ朝日系列の会社が、それぞれのテーマ(田中康夫の知事戦だったり、長崎の軍艦島だったり、若い料理人が苦労しながら成長していく姿等を描く)によるドキュメンタリー番組だ。俺も好きでよく観ているのだが、そんなタッチで話は進んでいく。3本観た中では、1作目の「心霊ビルで失踪する者」、2作目の「ある呪われた大家族」よりも、3作目の「ストーカー地獄編」が抜群に素晴らしい。「ストーカー地獄編」とはこんな作品だ。

一人の年若い女性がいる。彼女には悩みがあった。毎日のように自宅マンションのドアを叩き、大声で喚きちらすストーカーによる被害だ。それは毎晩続く。それを知ったフリージャーナリストの女性が彼女の取材を試みる。そのジャーナリストはかつて女性ストーカーによる被害で兄を亡くした過去を持つ。そのために被害者女性に同情し、部屋の外にテレビ局スタッフと一緒にカメラを付けたり、ストーカーを追跡して事実を探ろうと躍起になる。ある時、被害者女性宅に投函された写真で、ある事実が浮かび上がる。その事実とは、そのストーカーの正体は被害者女性が元々付き合っていた男性だったのだ。正体がわかれば事件の解決は早い。ジャーナリストはその男性の自宅に行ってみる。しかしそこには驚愕の事実が待っていた。そのストーカー男性はすでに3年前に自殺していたのだ。では毎晩やって来るストーカーは誰なのか? 事実を知り驚愕する被害者女性・・・ だいたいこんな話がテレメンタリー調の映像で核心に迫っていく。

最後に明かされる(きちんと結末は明かされないが・・・)事実に、観た者は必ず戦慄する。あえて詳しいことは書かない。観た人が、自分なりに恐怖を感じて欲しい作品と言えるだろう。
言えることはただ一つ。

事実を積み重ねる事が、
必ずしも真実に結びつくとは限らない。


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□「放送禁止」

1年1本の形でスタートし、2006年1月までに4本放送された、幻の番組「放送禁止」の3枚組DVDボックスが登場。
「放送禁止」「放送禁止2 〜ある呪われた大家族」「放送禁止3 〜ストーカー地獄編」の3作品を収録。
(DVDレビューより抜粋)
(評価☆☆☆☆☆/最高は5つ星)
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2006/6/4

ドラマ:柔らかな頬  ドラマ

高村薫、宮部みゆきと並ぶ、女流ミステリー作家の大御所・桐野夏生の直木賞受賞作「柔らかな頬」をドラマ化したものをヴィデオで観た。

原作には納得できない部分が多く、また桐野夏生が、本作で直木賞を受賞した意味も俺にはわからなかった。これはジョディ・フォスター主演の猟奇サスペンス「羊たちの沈黙」がアカデミー賞作品賞を獲得した時に感じたことに似ている。ネットで調べてみると、原作よりもドラマは質の高い作品だと評価されていた。

そんな訳で、かなり期待して観た。主演は天海祐希、共演は三浦友和、渡辺いっけい、松岡俊介。正直期待したほどではなかった。北海道の別荘地で、広告会社勤務の石山(三浦友和)とその妻の誘いで、森脇夫妻(天海と渡辺)は石山の別荘地である北海道に娘を連れてやって来る。森脇夫妻はデザイン事務所(本当は版下屋)を経営しており、石山が発注先にしている。しかし天海と三浦は不倫関係にあり、その情事の最中に、森脇夫妻の娘の有香が失踪する。その失踪が自分の情事の最中に起こったことから、カスミ(天海)は必死で娘の行方を捜す。一方、不倫がバレて、妻と離婚した石山は風俗嬢のヒモとしてあてのない旅を続ける。そんな時、カスミの元に、末期の胃癌で余命いくばくもない元刑事(松岡俊介)が捜索の協力を申し出る。そうして2人だけの捜索が開始された。

はっきり言って、キャスティングに問題があるように感じた。不倫が最も似合わない三浦友和、娘への贖罪というよりも、自分探しの旅にしか見えない天海祐希、まるで刑事(元)らしくない松岡俊介など、ピンとこないキャスティングは辛い。ただ、最後まではっきりと明かされない娘を連れ去った犯人(カスミの田舎の両親説、別荘の管理人説、現地の派出所の警官説)をイメージするドラマ構成の手法は評価できるのだが。
http://www.toho-a-park.com/video/new/yawarakana/check.html

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□ドラマ「柔らかな頬」(2001年度作品)
(監督:長崎俊一 主演:天海祐希)


石山洋平一家の誘いで、北海道にある彼の別 荘に遊びに来ていた森脇夫婦の長女、有香が行方不明になった。事件は夫、道弘がわずかに目を離した間の出来事で、警察も必死の捜査を行ったが手掛かりすら発見できなかった。 実は石山と道広の妻、カスミは二年前から深い関係にあり、ふたりは家族の目を盗み、別荘の一室で体を重ねていた。 有香を発見できぬまま四年が過ぎた。今なおあきらめることができないカスミは北海道からの情報を頼りに、自分で確かめようと現地へ向った。そんな彼女に協力を買って出たのが道警の刑事、内海純一だ。情報を求め、道内をさまようふたり。その途中、カスミは事件以来、初めて石山に再会する。事業に失敗して失踪していた石山は、すっかり変わっていた。やがてカスミと内海は、カスミが18年前に捨てていた実家を訪れることになるが…。(ヴィデオレビューより抜粋)
(評価☆☆/最高は5つ星)

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