2010年4月13日より、渡欧しています。
ブログのタイトルも変えました。
なるべく自分の心情を入れて、ヨーロッパでの挑戦の様子を更新していきたいと思っています。
渡欧の最初の目的地は、オランダ。
帰りのチケットは、後から変更はできるけど、取り敢えず11月末。
もちろん旅行に行くわけでも、会社で海外赴任するわけでもない。
去年会社を辞めて以降、所属はなくなってしまったが、転職活動をしながら、前々職の倒産してしまった宇宙ベンチャー企業「アストロリサーチ」時代のつながりなどで食いつなぐ程度の仕事だけはもらえた。
去年4月の新婚早々、結婚式もハネムーンもしていないのに、この一年間、自費出張のような形でひとりで海外に行く機会も多かった。
世界中の宇宙同志との出会いや再会。
宇宙という同じ目標に向かって、苦しみながらも自らがプレイヤーとしてもがいて前進している世界中の若者たち。
護送船団方式のお堅い、既得権益の塊で構造不況産業である航空宇宙業界において、世間では高学歴といわれながらも、挫折から始まり、社会人人生をずっと中小企業、ベンチャー企業を渡り歩いて、いつも社長や役員とも対等に意見の交わせるポジションに就いてきたアウトロー根性からか、そんな経験からも、やっぱり既存の日本企業のポストがくだらなく思えてしまった。
どうしても宇宙を民間で生計の立つ、顧客にサービスを提供する仕事にしたい。
妻を日本に残し、世界の仲間を探しに向かう冒険。
宇宙業界を、ひいては行き詰ったこの世界を変えるために。
前日は、実母の家に、私、妻、妻の母の3名が滞在し、希望を胸に温かく送り出してくれた。
出発日には見送りの妻、妻の母も含め、JR西船橋から船橋で京成に乗り換えて特急で成田空港に行く予定が、JRは三鷹で人身事故のため、急きょ歩いて京成西船へ。
JR西船橋に溢れんばかりの通勤客を尻目に、日本の、東京の危うさ、異常さを象徴するようなハプニングに遭遇しながらも、おかげで京成海神を通り、卒業した小学校や、生まれ育った幼稚園の前を通ることができた。
時間的にはまだ余裕もあったが、船橋からは特急券を急遽3人分買って、スカイライナーに乗り込んだ。
佐倉周辺では車窓右手に、オランダをテーマにした風車と花のお祭りの風景。
行く前から不思議な気持ちにさせられた。
この数日後、日本から渡欧することすらできなくなっているアイスランドの火山の噴火が起こることなど知る由もなく、5年前のモスクワ星の街へ行った時からいつもお世話になっている、ロシア東欧に強い「エムオーツーリスト」という旅行会社に手配していただいたスカンジナビア航空便は、11:40に成田を発ち、コペンハーゲン経由で、ほぼ定刻通りか少し早いぐらいの現地時間19:30頃、成田から14時間ほどでアムステルダムのスキポール空港に到着した。
実を言うと、飛行機の中で何度か一人涙ぐんでしまった。
同い年の妻が、編集して持たせてくれた応援ソングを聞きながら。
大半は、少し古めの90年代の名曲が多く、年波を感じさせるが、14年前、当時同じ予備校に通っていた妻と最初に出会った頃や、その前後の高校時代、大学時代の記憶がともに思い起こさせ、それがまた心にしみる。
その中に、実母がたまたま少し前にCDを買って来たので持って行けと言われていた、プロフェッショナル仕事の流儀でおなじみの、スガシカオのProgressも当然入っていた。
実母は出発に際し、「期待していないから、やりたいようにやればいい」というようなことを連発していた。多分、内部ではかなり落ちこぼれながらも、外見的な肩書的にはずっとエリート街道で来た私が、超氷河期と言われた就職に際し、肩書きと、やりたいこととや自分の意見を両立させることができない社会に迎合することに苦しみ、挫折した時に、重荷になっていたのだという反省からか、所属した会社の経営状態にも恵まれず、苦しみもがきながらも、生き生きと仕事をしている自分を見て、それで、それだけでいいのだという気持ちになれたのだろう。
多分、順風満帆にエリート街道を進んでいれば、「もうちょっとカッコよかった」のだろうが、私が「歩いてきた日々と道のり」こそが、「ジブン」なのだという思いは人一倍強い。
多分、この歳で、大半が公共事業のこの業界で、常に自ら挑戦し開拓していかなけいけない崖っぷちで無茶振りされて仕事をしてきてついた勇気と、退路を常に断たれた中で短期間に数多くのプロジェクトを我武者羅にこなしてきたことによる、誰もできない経験とは、同期の、国や大手企業で、少ない安定したプロジェクトに従事し、ある役割を与えられ大きな組織の中で言われるままに黙々と仕事をしてきた人間には到底経験できない、広い客観的な視野に立った事業性を踏まえた宇宙産業の将来に対する見方を与えてくれた。
だから、誰も知らない世界へ飛び込み、「ミライ」を創っていけるのかもしれない。
実はもう、オランダに到着してからすでに1週間近くが過ぎているのだが、バタバタしていてブログは更新できなかったので、まずは渡欧の前半の記事は、その23曲の応援ソングを一曲ずつ取り上げ、それとともに振り返りたいと思う。
Progress / kokua
ぼくらは位置について 横一列でスタートをきった
つまずいている あいつのことを見て
本当はシメシメと思っていた
誰かを許せたり 大切な人を守れたり
いまだ何一つ サマになっていやしない
相変わらず あの日のダメな ぼく
ずっと探していた 理想の自分って
もうちょっとカッコよかったけれど
僕が歩いてきた 日々と道のりを
ほんとは“ジブン”っていうらしい
世界中にあふれているため息と
君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ…
“あと一歩だけ、前に 進もう”
空にはいつでも まるでぼくらの希望のように
こぼれそうなくらい星が輝いて
届かないその手を伸ばしたんだ
ガラスケースの中 飾られた悲しみを見て
かわいそうに… なんてつぶやいてる
こんな自分 ケリたくなるくらい キライ!
ねぇ ぼくらがユメ見たのって
誰かと同じ色の未来じゃない
誰も知らない世界へ向かっていく勇気を
“ミライ”っていうらしい
世界中にあふれているため息と
君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ…
“あと一歩だけ、前に 進もう”
ずっと探していた 理想の自分って
もうちょっとカッコよかったけれど
僕が歩いてきた 日々と道のりを
ほんとは“ジブン”っていうらしい
ねぇ ぼくらがユメ見たのって
誰かと同じ色の未来じゃない
誰も知らない世界へ向かっていく勇気を
“ミライ”っていうらしい
世界中にあふれているため息と
君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ…
“あと一歩だけ、前に 進もう”
Facebookには、すでに写真をたくさんアップしていますので、覗いてみてください。
http://www.facebook.com/album.php?aid=20671&id=100000016910558&l=ec4a9abf29
http://www.facebook.com/album.php?aid=20673&id=100000016910558&l=edf4e32b09
http://www.facebook.com/album.php?aid=20672&id=100000016910558&l=fce9706ffd
http://www.facebook.com/album.php?aid=20732&id=100000016910558&l=f8258af9fc
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