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2015/2/6

現代TFでは絶対出来ないドリルシルバーの変形に勇者魂を感じよう  おもちゃ
 ネット時代と言うのは素晴らしいもので、まさか20年も経った今頃になってツイッターでタカラトミー開発担当者による『黄金勇者ゴルドラン』のDXシルバリオンの裏話などを読めるとは思いませんでした。

 ……まあ、その内容が「満足のいく仕事が出来ました」的な物だったらよりめでたいんだけど「思ったよりアニメで活躍しなかった。自信作の膝ドリルが使われなかった」てのが切ないよね……。

 ロボットアニメの愚痴話というと、大体アニメ制作スタッフからスポンサーに対する苦言的な物が多いですが(確かタカラ担当者の発言に対する反発でマイトガインのメタフィクションが加速したんだっけか)、ではスポンサー側はアニメに対して不満を持っていないかというとそんなわけでもなく、ムービックから発売された『大河原邦男デザインワークス』の勇者編ではタカラの開発担当の人から「デザインは大河原先生と詰めている筈なのに試写みたら全然形が違った」「前作の良かったところを引き継いでくれない。ジェイデッカーで各ロボットの個性を描いたのが好評だったからゴルドランもそうなると思ったらならなかった」といったコメントが掲載しておりました。

 このコメントの前者はあれですね、所謂「作画用設定」って奴ですね。
 勇者シリーズ(というかサンライズのアニメでは多いパターンだが)では商品化用のデザインのほかに作画の仕事量を低減することが目的の「作画用設定」なんてのが描かれておりまして、これがマイトガインの頃からだったか、大河原画稿から大きくかけ離れたものになって来たのですよ。

 単に線が減っているだけじゃなく、パーツの形状やプロポーションが全然違うという。

 ガオガイガーなんか大河原画の時点ではDX超人合体に瓜二つだったりしたんだぜ。あの画稿の通りのものがアニメに出てきたら超合金魂は要らなかった(笑)。

 ちなみにゴルドランは前年度に起こったバンダイのサンライズ買収によるゴタゴタから準備が遅れたので玩具用の画稿がそのまま作画用の設定に使われたから玩具にそっくりなんだ。怪我の功名ってやつですね(笑)。

 勇者だけでなく初代ガンダムもクローバーに渡された方の画稿はちゃんと合金玩具にそっくりなんですよ。クローバーは白を銀に変えた程度の設定にそっくりな玩具を作っているつもりなのに実際にアニメに出てくるのは全然違う……なんつうかよくよく考えたら詐欺みたいな話だよな(笑)。


 で、もう一つの「前作の良かったところを引き継がない」って奴、これ読んだ時「ああタカラの人もそこを気にしていたんだ」と感慨深く思った。
 私、勇者シリーズ放映当時そのことすげえ気になってたんですよ。

 今の時代から戦隊やらライダー観ている人はそんなこと気になんないかも知れないけれど、昔は戦隊にしろライダーにしろ、メタルヒーロー(宇宙刑事)やタイムボカンシリーズなんかでも長期シリーズの初期って「前作の長所を伸ばし、短所を改善する」形で企画が詰められていくもんだったんですよ。

 例えば戦隊ならバトルフィーバー〜ゴーグルVぐらいまでで「スーパー戦隊の基本フォーマット」が形になっていく。これらと次年度のダイナマンまでは言い方は悪いけれど「細かい枝葉が違うだけの同じ話を毎年やってる」と言っても良い。で「スーパー戦隊ってこんな感じ」というイメージが出来あがってきた頃合いにバイオマンの「敵怪人がレギュラー化」みたいな約束崩しを始めるわけですね。

 ところが勇者シリーズは、第一作エクスカイザーの次のファイバードの時点でスポンサーから提示されているので守ることを義務付けられているのであろうこと(ロボットのチーム構成等)以外の「エクスカイザーを引き継いだらお約束になりそうな要素」をほぼ全部放棄してしまう。

 例えばエクスカイザーの「その回のテーマに関連する物が怪獣化する」ってのはうまく引き継げばシリーズのお約束に欠かせない要素になったはずなのにファイバードでは「単にクライマックスに出てくるだけのやられメカ」になってしまう。エクスカイザーの要素を引き継いだのは寧ろファイバードと同年度の別シリーズ『絶対無敵ライジンオー』だったりしたのだ。そのエルドランシリーズは逆に「毎年同じことを繰り返し過ぎた」為に三年で行き詰ってしまうのだが。

 その後も前作で「ここが面白いな」と思ったことはあっさり捨てられて次には「ロボットのチーム構成以外は別ジャンルみたいなシリーズ第○弾」が始まってしまう。

 まあ、良く言えば「バラエティ豊か」だしこれだから8年続いたと言えるのかもしれないけれど、実際シリーズの商業的人気は一作目を頂点に右肩下がりだったようだし、個人的には観ていて「こんなフラフラした運営でこのシリーズはちゃんとやっていけているのだろうか」と不安だったものだ。

 実は、こういったことがあって私は「サンライズってロボットアニメのエキスパートみたいな評価を受けているけど、それはガンダムの大ヒットのお陰でそう思われているだけで、ホントはロボットアニメを作るのが滅茶苦茶下手糞な会社なんじゃないか」と常に(ビルドファイターズなんか観てる時でも)疑って掛かっています。

 そんな下手糞なサンライズアニメが「ロボットアニメのスタンダード」とされていることがロボットアニメというジャンルの不幸なのかなと。
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