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2015/1/22

あらそいはいつもむなしい(傍から眺めてる分には楽しい)  雑記作文
 どうやら初代ガンダムがアメリカで受けなかったという事実は大和民族のプライドを大きく傷付けたらしい。

 数年前にもあった「何故ガンダムは欧米で受けないのか議論」がまたネット上で吹き上がり例によって「それだとロボテックやボルトロンのヒットはどうなる?」って反論が紛糾していたようですが。

 私個人の見解としては前にも書いたけどガンダムがアカンかったのは海外展開が遅すぎたのと、日本でのガンダムのヒットもマジンガー以来のロボットアニメブームも一段落し視聴者も食傷気味だったところに出てきたから受けたのであって、そういう積み重ねの無い場にいきなりガンダムぶち込んでも面白さは伝わらないんじゃないか……と言う感じ。

 逆にロボテックやボルトロンが良かったのは……あれらってロボット物というよりスペースオペラとして受けたんじゃなかろうか。アメリカ人スぺオペ大好きだし。ガンダムは大気圏内外をうろうろしている感じでスぺオペとして考えるとスケール小さいしね。

 余談ですがアメリカで初めてブームとなった子供向けテレビ番組は、いかにもテレビ黎明期っぽい名前の隊長率いる宇宙パトロール隊が活躍する実写ドラマ『キャプテン・ヴィデオ』だったそうだ。いきなりスぺオペ。
 このことはアメリカにいかにスぺオペが根付いているのかとパワーレンジャーのヒット要因と言われる「そもそもアメリカに子供向け実写ドラマが無かった」説は必ずしもそういうことでもない(かつてはあったが淘汰された)という事実がわかる話です。
(日本でもテレビ開局時代の子供向けドラマは宇宙物が多かったそうですが)

 必ずしもそうではない……そう、なにごとにも「例外」はある。

 最近ちょっと思ってるのが、この手の「あの国はああいう文化だから日本のアレは受け入れられなかった(逆に受けた)」的な説って、それ自体は特におかしなことのないもっともらしい「推論の一つ」であることが多いけれども、発言している人や意見を聞いている人の頭から「なにごとにも例外はある」という認識がすっぽ抜けると、なんだかめんどくさい話になっていくなあということ。

 アニメ特撮界隈で良く出てくるこの手の説と言えば「アメリカ人の虫嫌い」がある。

 スーパー戦隊に昆虫戦隊が出てこないのはパワレン化に際してアメリカ人が昆虫に対してヒーロー性を抱かないことに気を遣っているからだとかなんとか。(実際にはメインモチーフにはなったことはないが追加戦士には昆虫ネタが何人かいる)
 そして「スパイダーマンはどうだ!アントマンはどうだ!バグズライフはどうだ!怪力アントはどうなんだ!どうでも良いけど蟻ネタ多いな!」と反論が噴き上がるまでがテンプレ。

 ……アメリカ人虫嫌い説は、アメコミやアメリカのキャラクタービジネスに関する書籍をひも解くと良く出てくる、特にデタラメを言っている訳ではない話なんですよね。日本の様に夏休みに昆虫採集をするような文化が無かったので昆虫に親しみが無いということ。
 でもこの説が紹介される時って、大抵の場合「例外」についての解説や考察をする前の話の枕なんですわ。

 スパイダーマンが危うくお蔵入りになりかけた話だとか、海外版ビーファイターことビートルボーグがコメディになった理由の考察だとか、マスクドライダーが人気的な意味でちょっぴり残念な結果になった件の考察であるとか。イキナリ例外込みの説なんです。

 それはともかく、では昆虫採集文化のあった日本では昆虫は常に英雄だったかというとそうでもなく、仮面ライダーがバッタのヒーローと聞いたテレビ局の上層部は一度は難色を示したそうです。「バッタって指で潰せるあの虫ですか?」と。
 それを平山亨プロデューサーが「バッタは確かに弱い昆虫ですが、バッタを人間と同じ大きさに拡大したらどうでしょう? あのジャンプ力は人間の大きさならビルをも飛び越えます!その脚力から繰り出すキックは岩をも砕くでしょう!」と実にもっともらしい言い訳……もとい説明をして偉い人達を納得させたのだそうです。

 実に微笑ましい良い話ですね。

 良い話だから今頭に浮かんだ「バッタを人間大にしても自重で潰れるだけなんじゃ」という考えはすぐ忘れろ。


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