私は、ゴールデンウィークに会津へ行って来た。磐梯山を背にした猪苗代湖はガスがかかっていたので、残念ながら、日本で四番目に大きい湖の景色を堪能してきたとはいえない。景色は、今ひとつだったが、猪苗代湖といえば、 野口英世。その
野口英世記念館 に人の流れのまま入ることにした。
帰宅後パソコンに向かい、私は驚いた。記念館の設立を希望していた人がいた。
「野口英世博士の生家を訪ひて」(野口記念館の設立を希望す)土井 晩翠
その土井晩翠に教えてあげたい記念館には、葉書一枚から住んでいた家まである。入る前からひそかに私にはみたいものがあった。実際にそれをガラス越しに何度も読み返した。それは、一字一字紙に思いを掘り込むように書かれてある。そして遠い異国の野口英世本人の耳で反復されたであろう方言は、読む人の心を打つ。あまりにも有名な手紙である。
私は科学のことは疎いから、まったく野口英世の業績のことはわからない。しかし母の気持ちは理解できる。そして、今日は母の日。
「母の手紙」

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