あやしうつむりのなやましうて、夢のやうなるきのふ今日、うき世(よ)はしげるわか葉(ば)のかげに、初(はつ)ほとゝぎすなきわたる頃(ころ)を、こぞの秋袷(あきあはせ)ふるめかしう取出(とりいで)ぬる、さりとは心もなしや。垣(かき)の竹(たけ)の子(こ)きぬゝぎすてゝ、まき葉(は)にかゝる朝露の新らしきを見るもいと恥かしうこそ。
樋口一葉「
あきあはせ」
「枕草子」を読んでいるような味わいなので、学校を出て以来古文はちょっと、という方もなんとかなります。多分。
上の始まりの文を読む限りでは初春の頃に秋を想っていたようですが、それは気にせずにレッツゴー。私なんかいっつも鬼に笑われるくらい先の妄想をして(それは誰も気にしていない。)
古語辞典と国語辞典の間で揺らめいていますが、取りあえずはぶつぶつと読んでみます。

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