今日は、
フランス革命記念日である。先日フランスの大学生に今日のことを尋ねてみた。花火が上がり、パーティを催したりと、結構楽しい日なのだそうだ。日本では、それに便乗して、デパートや商店街は「パリ祭」と名づけて商魂たくましい、日本風フランスの飾り付けをする。
映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22]) 寺田寅彦随筆集第四巻「映画の楽しみ」
ー「パリ祭」
このような感じをいっそう深くするものはルネ・クレール最近の作品
「七月十四日」(パリ祭―この訳名は悪い)である。ー
ー下手(へた)な活弁を労したり、不つりあいな日本文字のサイドタイトルなどをつけられるよりも、ただそのままにわからぬ言葉を聞くほうがはるかにパリの真実、日本人の見たパリの真実がよくわかるのではないか。それがわかるようにするところに作者の人知れぬ苦心があるのではないか。ー
寺田の言葉には、真実がある。言語がわからなくても、素晴らしい監督の映画は、何を言っているかわかるから不思議である。日本語訳以外、もしくは字幕なしをみてみるとそれがわかる。そしてなぜか得をしたと思うのだ。
イタリア映画の英語訳版、スウェーデン映画の英訳版を観た時は、ついていくことにやっとだった。しかし英語ではこういういいかたになるのかなどと妙に感心した覚えがある。また字幕なしのイタリア、スウェーデン、フランス映画などは、言語はわからないので、何をいっているかを推理できるという+αのお得なプランだとおもうのだが・・
この映画の訳名の影響で今日のことを「パリ祭」と名づけられたと一説に聞く。
本日の公開は、
「巴里祭」岡本かの子

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