今年の方針は、技の数を増やしてもらうこと。
技の数と言っても種類ではなく、取り、打ちの変化から一教、入身投げ、四方投げ、さらには小手返しなどの基本技へどう繋げるかの動きを会得してもらうこと。
基本となる取り、打ち位置は、片手取り、両手取り、諸手取り、胸取り、肩取り、肩取り面打ち、後ろ両手取り、肘取り、両肩取り、片手首絞め、正面打ち、横面打ち、突きなどの各位置から。
ここから、一教、入身投げ、四方投げの基本三型、さらに小手返し、呼吸投げ、呼吸法と繋げれば、基本をおさえつつ技のヴァリエーションは格段に増加する。
当然のことながら、一教が出来れば二教、三教、四教も出来ることになる。
毎回、三型すべてを動くとは限らないが、その日動いた型の位置から、基本の三型、さらには小手返しなどのヴァリエーションへどう繋げて行くのかを考えてみて欲しい。
頭の中でイメージとして動ければ、その技はできるということ、脳内でイメージできない型の動きは、出来ないということ。
稽古は両手取り一教から。
肩、腕を緩め、後ろ脚から踏み込んで当身、踏み変えて、もう一方の脚を引きながら、当身の腕をすべり落としながら崩し。 崩しは当身の腕だけでなく、掴まれているもう一方の腕を後方に伸ばすことで、より効果的に崩すことができる。 腕の接点を押すのではなく、中心を落とすこと。
さらに手を滑らせて相手の手首を取って(自動的に二教の取り)腕の返し。

入り身投げへは、一教運動で両腕を前方に振り上げる。そこから手首を交差させ、後ろ脚側の手を切って、相手背面へ入り身する。
入り身から転身、相手の首へ手を副えて、相手背面へ同じ立ち姿で張り付くのは、他の入り身投げと同様。
稽古では結構、手の切り、踏み込む方向に混乱が見られた。
入るのは相手の背面、足の送りは前足から送り足飛び込みと意識していれば、迷うことはなくなるはず。
当初は意識しながら、そして意識しなくても、自然にその方向へ入って行くように身体に刷り込むのが日々の稽古。
両手取りの四方投げは、片手取りとは異なり、相手に対して真っ直ぐに入る。
片手取りと同様に崩しに横のスペースを使おうとすれば、相手はもう一方の腕で押さえられる。 真っ直ぐに入り、相手の重心を浮かすことで崩して表技。 転換への崩しは、片手取りと同様に転換、膝を柔らかく使い、重心を落とすことで相手を崩す。
型の動きが続いたのと、膝の使いが硬く、突っ立っている稽古生も見受けられたので、身体の出し入れと、大きな動きで相手を崩す両手取りからの腕極め投げ。
表技へは、踏み込みながら相手脇へ腕を差し入れ、背筋を使い身体を振る。 裏技は、脚の動きを大きく使って相手を振り戻しながら、戻ってくるタイミングで腕を差し入れ身体を振る。
大切なのは、脚、身体を大きく大胆に使うこと、膝の使いは柔らかく、十分に重心を落とすこと。
特に、自分のように小柄な身体では、大きく動かなくては、大きな相手は崩れてくれない。
座技呼吸法で終了。

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