午前中に驟雨。 気温、湿度ともに上がり、香港の春らしくなって来た。
湿度の上昇とともに春が来て、雨が来て、そして、あのじっとりと暑い夏が来る。
今日の稽古の課題は、基本の三形を新しいメンバーとキッズに叩き込むこと。
他は出来なくても良いので、とにかくこの三形を考えずに動けるようにして欲しい。

まずは、正面打ち一教から。
正面への打ち込みと合わせ打ち、肘のずらしと返し、肩口の押さえと床上への崩し、裏技への転換と巻き落とし、要所に注意しながら、各レベルに応じて動いてもらった。
たとえ当初に動きに対する違和感があったとしても、回数、経験を重ねることで、角が取れスムースに動けるようになる。 まずは、動きそのものを覚えて、あとは稽古を重ねるのみ。
同じ正面打ちから入身投げ。
合わせ打ちから相手背面への入身、転身、転換と導き、そして切り落とし。 一つ一つの動きをはっきりとさせることで、技にメリハリが付き切れが出る。
もちろん個々の動きを分断させずに、一本の流れで。 力で動けば、相手も固くなるので、緩い繋がりで相手を走らせ、相手が自分から崩れるように。 動かすよりは導くという感覚で相手の頭を自分の肩へ運べば、相手はすでに崩れているはず。 捌き、繋がり、これも感覚を得るには回数を重ねるしかない。
最後は取り技の片手取り四方投げ。
入身、転換ともに相手の重心を取るように、相手の腕が伸びるように外へと導き、手首を取って転身する。 相手の腕がしっかりと畳める位置関係。 特に裏技は、最初の踏み込みで位置関係が決ってしまうので注意したい。
入身、転換、転身、切り下ろし、大切な基本の動きはすべてこの技に含まれている。
自分は、基本を確かめるような感覚で、ゆっくりと無心で動くのが大好きな技でもある。
この三形をしっかりと動いた後、座技呼吸法で終了。
稽古後、九龍の下町を散策していると、また驟雨。 多分、これから日増しに気温と湿度が上昇して行く。

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