気温も19度まで上がるとの予想を見て外へ出ると、穏やかな日差しに、ピンクの花をまぶしたバウヒニアの黄みどり色の葉が輝いている。 二週後の春節を控えて、春が確実に近づいているのを感じる。
そういえば、窓から差し込む朝の光も角度を変えて、差し込む角度を、日に日により深く変えてきている。 冬から春に向かう季節は、気分を明るく変えてもくれる。
年明けからの道友会の稽古テーマは、「基本を確実に、形の動きを正確に」。
稽古は、中心を意識して落とし込むような感覚での入身・転換の体捌きから。 足の裏が畳みの上を紙一枚の隙間で動くような感覚で、中心からズンと沈み込むように動く。
接点となる腕は、相手の力の当たる角度をずらすようにして、相手の力を前方に放出させることで、相手は前方に崩れる。
崩すための体捌き、動いた後、相手の体勢が必ず崩れているように、もちろん自分の身体は中心と直立をしっかりと保っていること。 気持ちを大きく、内部の力が外へ発散されるような意識で大きく動く。
この崩しから四方投げへ。
腕使いの角度を螺旋の動きで変えて、相手の中心を浮かすように。 また、相手の腕は常に伸ばすように外へと導く。
常に相手の手の内の外で勝負すれば、どんなに力の強い相手でもその力は使えない。 転身は充分に身体を回し、相手の顔が見えるところまで。 腕は中心を保ち、中心線に沿って真っ直ぐに斬り下ろす。
踏み込む位置、深さ、腕のつかい、回数を動いて、形の動きと、その感覚を身体に覚え込ませること。 裏の踏み込みは、浅め。
下半身をしっかりと保つ、転換、入り身転換を動いた後、この動きを使う技をニ形。
一つ目は、諸手取り入り身投げの表技。 取らせた腕を掴んでいる相手の掌に当て、押し返してくるタイミングで抜き、前方へ送り足転換しながらアーチ状に振り上げる。 この体勢で相手は、のけぞるように崩れるので、そのまま、自分の指先を見るように転換すれば、相手は自然に後方へ崩れるように倒れて行く。
当てて抜く、相手の力を利用したスルリとした一気の崩しが非常に合気道感覚溢れる技でもある。
もちろん、自分の中心がしっかりと保ち、軸のぶれない転換が要求される。

同じ諸手取りから、相手前面を横切るように大きく踏み込んで入り身転換。 完全に相手の背後に付いたところから、ステップバックしながら切り下ろす呼吸投げ。
要求されるのは、大胆な足の捌き。 踏み込んで転換の後は、相手の背面で完全に同じ線上に立っているように。 同一線上にいることで、切り下ろしには全く力は不要となる。
初動での腕の使いを、相手の諸手を下へ落とすように導けば、相手は意外に簡単に崩れ、動きやすくなる。 ポイントは、大胆に思い切り良く動くこと。
諸手取りからのかかり稽古で元気良く動いた後、座技呼吸法で終了。
稽古を終え、着替えた後、Mさん、香港のT氏と話しこんだ。
合気道のこと、意識、武道とスポーツ、格闘技のことなど、多岐に渡った話題の後、他のメンバーも含めての会話、交流の場も設けようと話が進んだ。

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