先週末は映画三昧。

まずは、観たかった「蝉しぐれ」から。
四季を映し出す日本の風景、潔さと正義、人生の織り成す綾、日本的なすべてが美しい映画。
娘が教科書で読み、購入した本で、自分も読んだ作品。
映画もいい出来だったと思う。
それにしても、新緑や桜のなんと美しいこと。
二本目は、「Franky & Johny」。
ニューヨークの風景と感覚が観たくて観た映画でもある。

個性的なウェイトレスと客たち、随所に映るニューヨークの風景。
重いものを引きずる二人ではあるけれど、ハート ウォーミングな作品でもある。
反面、実際にあのような環境で働く人たちを考えると、結構タフな労働条件であり、あれほど明るく居られるのだろうかという気もする。
やはり、映画は魔法の世界でもある。
三本目は、「ニライカライからの手紙」。
緑と風が流れる石垣島の風景の美しさ。
周囲を黄色く変える夕暮れは、暖かい地方の特色でもある。
都市の世俗から離れ、穏やかな環境で暮らす。 不自由はあるにしろ、実際は、どちらが幸せなのかはわからないというのは、マレーの田舎町を通り過ぎるときに良く思ったこと。 家では、娘だけが、ホームステイでマレーのカンポンの暮らしを経験している。

主演の蒼井何だかは、自分もけっこう好きな女優。 役柄に応じて、けっこういい色を出す人だと思う。 もう一人、役者で凄さを感じたのは、渋谷第一郵便局長を演じた前田吟。 どんな役を演じても、演じているという不自然さが全く無い。 これは、とんでもなく凄いことだと感じる。
ストーリーは想像がついてしまうけれど、人のひたむきさで一気に観せられる。
あまり変わっていない井の頭公園への階段のあたりと、すっかり変わった吉祥寺駅付近にも驚かされた。
映画の母親と同じくらいの時期、娘が5歳くらいのときに大病をした家内は、また違った気持ちで観ていた様子。 親は、やはり子どもをいつまでも見ていてやりたい。
風景と人の気持ちが美しい映画だった。

最後に観たのが、「Girl With Pearl Earring」。
自分も好きなフェルメールの絵画に題材を取った映画。
随所で、絵画風にエフェクトされた映像も入る。
映像の美しさと全編を通す緊張感、何かとてつもない不幸が訪れそうな気配ではあったけれど。
主演の女優さんが、「Lost In Translation」の女優さんと知り、ちょっと驚きもした。
改めて、自分は穏やかな映画が好きなのだなと感じた週末。

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