結構タフだった一週間が終わり、週末の稽古へ。
何度も書いていることではあるが、一週間を終え、心身ともにリフレッシュできる、そういう場を持てていることは、本当にありがたいことと思う。
稽古は、両手取りの呼吸法から。
入身は腰から沈むように入る、転換は相手の力を前方に放つ、そこから幽霊のように脱力した手を中心線に沿って振り上げてゆく。 手の使い方は、片手取りとは全く異なる使い方。 面白いことに力を抜いた方がよくかかる。 振りかぶりの手は出来るだけ大きく、腰を切りながら脱力するように振り下ろし。 稽古は、ゆっくりとストレッチで入り、身体を柔らかくしてから、下への落とし。

天地投げは、一のタイミングで崩し、二のタイミングで上から覆いかぶせるように相手を倒す。
送り足の踏み込みで、地の手を下へ、肘を相手にぶつけるくらいの感覚で天の手を立て、相手の手首を自分の手の甲に乗せる。 ここまでが崩し。 そこから二のタイミングで踏み込みながら、天の手を突き上げ、覆いかぶせての投げ。 稽古では、途中でこの天の手の使いだけの動きも織り交ぜてみた。 地の手を後方に引くように使えば、さらに威力は増す。
裏技は、転換しながら脱力した両手を自分の肩へ担ぐような感じで運ぶ。 引っ張るのではなく、腰の動きで腕が振られ、肩へ振るような感じで。 そこから相手の慣性の動きを使い、切り返すような感覚で、天地の腕の捌き。 下半身主導で大きく動けば、ここまでの動きで相手は崩れているはず。 地の手は腰から沈み込むように、天の手はできるだけ大きく上へと使う。
掴まれた瞬間に後ろ足を踏み込み、同じ側の腕を相手の脇へ差し入れての腕極め投げ。 背筋のばねを使い、上体で弾くように相手を投げる。 裏技へは、下半身主導の大きな転換から、相手が回って来るタイミングで腕を差し入れる。 かかり稽古でダイナミックに動いてみた。
いつもと同様、全力で持たせての座技呼吸法で終了。
先週の日曜は、全国高校野球選手権の決勝戦。
外出はせずに、初回から延長15回までの熱戦を堪能させてもらった。 力強い投手戦に、一球ごとに引き込まれ、引き分けに終わったときには、かなりの疲労を感じていた。
さらに感動したのは、早稲田実業のエース、斉藤投手の冷静さと、その実力。 危機にも表情を変えず、一球、1球に集中して投げる。 その直向さ、潔さ、力強さ、謙虚さに、失われてしまったかつての高校球児、さらには日本人の美徳を感じ、大いに感動した。
翌日の再試合も完投しての優勝。 要所や終盤に最高速が出るのは、通常は7,8分の力で投げていることの証。 それにしても、その精神力は素晴らしい。 実に感動的な優勝だった。

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