キャップが緩くなって留まらなくなってしまい修理に出していた、パーカー ソネットの修理が済んだとの連絡を受けたので引き取りに行ってきた。
驚いたことに、製品は永久補償とのことで、修理費用は無料だった。
製品に対する自信もあるのだろう。また、自社の製品に愛着を持ってもらい、長く使って欲しいとの思いもあるのかもしれない。
いずれにしても、製品に対するプライドを感じさせるサーヴィスである。
すでに10年以上使っているので、キャップの締まりが悪くなるのも当然なのだけれど、このサーヴィスにはちょっと感動した。

筆圧が強く、文字も荒いせいか、ボールペンが苦手な自分は、日常的に万年筆を使っている。
通常ものを書くときには、ペリカン M600、パーカー ソネットには緑のインクを入れて、書類にサインをするときに使っている。 それ以外のメモや雑事は、シャープペンシルで書く。
万年筆はインクで手が汚れたりはするけれど、ものを書くときに、これほど疲れない筆記具は無いと感じている。
当初はペン先が非常に固く、数年使った後に自分のタッチに合ってくるドイツ製のペリカンと、当初から柔らかいタッチのフランス製のパーカー、両者のタッチの違いは、もの作りに対する国民性の違いのようなものも感じさせる。
もう大分以前から、書類や手紙はワープロ打ちとなり、文字の汚い自分は大変助かっている。
日本に居た頃10年ほど、ものを書くことを仕事にしていた。 当時は原稿用紙に手書きでの入稿。
時には手が動かなくなるほど書くこともあった自分は、太軸のシャープペンシルに2Bの柔らかい芯を入れて使っていた。 ほとんどの人が、ボールペンを使用していたなかで、自分と大阪の大先輩がシャープペン、ともに文字が汚く、電算の文字を拾うオペレーター泣かせだったことを思い出す。
自分が離れて数年後に、電算入稿に変わったと聞くけれど、大阪の大先輩は今もシャープペンの手書き入稿をしているらしい。
上手下手はともかくとして、そのかたちには個性が現れる手書きの文字。
本人が書いたとすぐにわかる手書きの文字よりも、読みやすいワープロ打ちの文字が私信でも主流となった。 最期にサインだけ手書きで入れれば済むのは、文字が汚く書き間違いの多い自分にはありがたいことではあるけれど。

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