まだ上着の要る寒さではあるけれど、街路に植えられたバウヒニアには花が咲き、春が近いことを伝えている。 薄い緑の葉の中に咲くピンクのこの花を遠めに見ると、いつも桜の花を思い出す。 多分、これからは日毎に暖かくなって行くはず。

稽古は、肩取りの一教から。 踏み込んでの当て身から対角の足を引いての崩し。 このときに肩を取られている腕を後方に伸ばすのは、片手取りの捌きと同様。 当て身を入れた手で、肩を取っている相手の手を取り、腰を入れながら踏み込んで肘を返して表、後方へ踏み込んで肘を巻き落としながら転換して裏技。
一教裏の流れから、踏み込みを深くして入身投げへ入るのは、他の取り技でも多く使われるスタイル。 踏み込んだ後、しっかりと転身、そこから転換して投げへと入る。 転換の際に力で引っ張ろうとすると相手も固くなるので、うねるようにリードして相手の頭を自分の肩へ、腕の振りは出来るだけ大きく振って上から真下へ振り下ろす。
切り落としは、肩を取っている相手の腕を取られている方の腕で切り落とす。
切り落とす腕は、相手の肘関節辺りに当てて、腕を振り出すように伸ばして下方へ落とす。相手の腕と接点に気を取られすぎると、力比べとなって崩れてはくれなくなる。 自分の中心を落とすように、腕は脱力して伸ばすような感じでズンっと落す。背筋は伸びて直立、残心の形は、居合いの血振りのあとの形に近い形となる。慣れてくれば、以外に簡単に相手を倒せることに気が付くはず。
肩取り面打ちの捌きは、相手の打ってくるタイミングで腕を合わせる。 腕はまさにエクステンドという形で一杯に張るように伸ばす。 この当たりの接触と力関係を保ちながら転換して崩し。 崩した後の伸びきった相手の腕を取って転身して四方投げへ。 接点を粘っこく保つ、もしくは合わせた手を抜けば、相手の力は前方へ放たれ一気に崩れる。 身体も流れるので、そのまま一本の流れで四方投げへ入れるようになる。
両肩を押さえて押されているとき、相手の押している力は、自分の後ろ足で受け止めている。
この力を放出して前方に放ち、転がるタイミングを作ってやれば、相手は前へ放たれて転がる。 これが両肩取り呼吸投げのロジック。 稽古は押された状態から、後ろ足を脱力して膝をつき身体を開いて、対角の肘を押し上げることで、相手を前方に転がすところから開始した。
押し合いから、力をスルーして転がす。 力の当たりといなしを体感した後で、かかり稽古で両肩取りの呼吸投げを動いてみた。 実践例として3人掛け、常に3人の外に居ること、相手の居る方向へ投げること、下がらずに前へ出ることなどを見てもらった。
座技呼吸法で終了。
小学生の女性会員3名の五級技の見極め。 打ち込みの間合い、中心の落ち、腕の振りなど、細かなところに修正するポイントは有るけれど、大局の流れ、技の理解度は充分出来ており安心した。
通常の稽古では、集中が切れることもあるけれど、要所ではけっこう極めてくる。 集中力を持続させるのは、稽古を取る自分の課題でもある。

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