数週前から、左膝の下外側の関節に痛みがあったのを放置していたところ、いっこうに良くなる兆しが無い。
家内に話したところ、痛い部分の他のどこかに悪い場所が有るのだろうと言う。
横になって調べてもらったところ、太ももの外側、膝関節から10cmほど上のところにしこりがあり、その部分を押すと強い痛みがある。
多分ここだろうと言う事で、指圧とマッサージをしてもらっている。
専門に習った訳ではないけれど、家内は指圧やマッサージが上手く、ちょっとした身体の不調をツボを刺激することで、回復させるということを良く行っている。
実は、膝の後ろのふくらはぎの部分に、押されると非常に痛い場所があったのだけれど、数日、マッサージを続けたことで、全く痛い場所が無くなった。
しばらく前に何かで見たとのことで、人間の身体の使い方には、人それぞれのクセのようなものがあり、その結果、筋肉の一部の配列が乱れたり、ねじれたりすることがあるとのこと。 このひずみが、コリや痛みの原因となるので、このひずみをマッサージで取り、正常な状態に戻すことで痛みが消滅するらしい。
実際、膝の後ろのケースも、当初は少し押されても、飛び上がるほど痛かったものが、3日目くらいから痛みが薄れ、今では全く痛みが無くなった。
このことで思い出したのは、大分以前に読んだ古武道の宗家のこと。
宗家は、古流柔術を伝えることと平行して、整体治療も行っており、治療法は、一切の薬を使わず、「揉みだし」だけで行うというもの。
多くの人が治療により回復していると記されていたなかで、例として挙げられていたのが、交通事故の後遺症で立ち上がることも出来なかった人を歩行が出来るまでに回復させたケースだった。
治療に訪れた当初は、筋肉の並びがぐちゃぐちゃになっていたのを治療により、 その並びを整えることで、起立し、歩行できるまでに回復させたという。
筋肉の配列を正常な状態に戻すということ、言いかえれば、身体の状態を正常に戻せば、痛みは消え、運動機能は回復するということ。
香港にも、中医と呼ばれる中国の伝統療法を行う医者が居る。
自分も何度か通ったことがあるけれど、整体系の療法の中には、やはり「揉みだし」専門のところがある。
痛いところを徹底して揉みこむことで、全体を回復させる。
屈強な身体のおじさんがやっているところが多く、治療は恐ろしく痛いけれど、確かに回復する。 たぶん、この療法も同じような理論によるものと思われる。

家内は、何かで読んだあと、自分の脚の痛みの元が臀部にあることを見つけ、そこをマッサージすることで回復したことで、確信を持ったという。
昨日、見つけたツボは、強い力で揉まなくても、飛び上がるほど痛い。たぶんこの部分の筋肉の乱れが膝にも影響しているのだろう。
これほど痛い部分が有ったことに気づかずにいた自分の身体感覚の鈍さにも驚くけれど、ここを刺激して行くことで、どのような変化が見られるのか、数日後が楽しみでもある。
香港は、このところ好天。 気温も上がって春めいて来た。
島へでも行って、のんびりしたい気分になる。

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