このところあまりに寒いので、夏のことを思い出している。
夏の事を思っていると、帰り道に夏を思い出している曲が頭に浮かんできた。
Summertime、初めて聞いたのは、Janis Joplin。 これは衝撃的だった。
最初の頃、衝撃的だったのは、Janisの声と唱法。その後、いろいろな人が歌うのを何度も何度も聞くうちに詩の良さに気がついた。
Summertime, and the livin' is easy
Fish are jumpin' and the cotton is high
夏の頃、暮らしは楽だった。 魚は跳ね、綿は高く伸びた。
Oh! Your Daddy's rich and your Ma is good lookin'
So, hush little baby, don't you cry . . .
ダディはリッチで、マーはカッコ良かった。
ベビーは静かで、そして泣かない。
なんとなくノスタルジックで、昔風の暮らしが浮かんでくる。
自分にとってのノスタルジックな暮らし。 よそ行きに着替えての一家での外出。 ダディもマムもグッドルッキンだったと思う。 昔はあつらえたスーツがあたりまえだった。 街にはもっと沢山の人が居た。 池田総理大臣、アメリカはJFKが大統領だった頃。 アメ車はでかく羽根が生えていた。 東京オリンピックの頃。 アメリカのドラマにも夢があった。
改めて思うと随分と遠くまで来たと思う。 両親の事、世話になった近所の人たちの事などを思い出す。 “帰らぬ人たち、熱い胸を過ぎる”というのは、「いい日、旅立ち」だったか。 年の瀬に故人の事を思う。


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