ジャンボ!9月も半ばに入りましたが、お元気ですか?
ザンジバルは、数日前から早朝に、ぱらぱらと雨が降っています。この雨は、お日様を磨く雨と言われていて、一雨ごとに、お日様の照り方が強くなってくる季節です。
私達は、現在建設中のペンバ武道館の工事の様子を見るため、ペンバ島に行ってきました。
在タンザニア日本大使館と、ザンジバル政府からの依頼を受け、ザンジバル柔道連盟の島岡強名誉会長が総責任者となって、このペンバ武道館を建設するプロジェクトが始まったからです。
場所は、ペンバ島で一番大きいチャケチャケ地区のゴンバニスタジアム内の一角です。(競技場の裏側の土地)
ザンジバルというのは、ウングジャ本島と、ペンバ島の2つの島で成り立っています。
ペンバ島は、美しい海に囲まれてはいるのですが、ザンジバルのウングジャ本島のような白砂のビーチがほとんどなく、磯が多いため、観光的にはほぼ未開発の島で、収入源はクローブ産業のみの島です。今はクローブ摘み取り時期なので、あちこちで摘み取られたクローブが天日干しにされていて、甘酸っぱい香りが漂っていました。
チャケチャケ地区は、ペンバで一番大きな町。といっても夕方5時になったら、ほぼ人通りが途絶え、郊外に帰る乗り合いバスもなくなってしまうという感じの田舎町。島民は、町に働きに来ても、外食はほとんどしないで、家に帰ってから食べるという習慣の人がほとんどなので、レストランが3つしかありません。お客さんが少なく、用意している量も少ないので、食べ損ねる可能性もありという感じのところです。
街中といえど、メインストリートの道路の両脇には、高い木々に囲まれた住宅地が広がっています。
ペンバ島には、室内競技場はもちろん、室内ホールが1つもないので、このペンバ武道館が完成したら、柔道だけではなく、卓球、バトミントン、バレーボールといった室内スポーツをする人たちや、結婚式や音楽会などの文化ホールとしても活用できると、島民から期待されています。
ぬけるような青空の下で、基礎工事が進んでいました。
溝を掘り、
鉄柱を建てるための溝には、先にセメントを流し込んでいました。
「ノープロブレム!」を連発する建設業者と、ザンジバル柔道連盟から現場監督として派遣しているアリ・ジュマから、工事の進行状況を聞く島岡会長。
トラックや牛車で、現場に運びこまれる土砂。
砂は、ふるいにかけてから使います。
セメントをこねるための水を汲む人
水道1つでは、バケツ一杯水を汲むのにも時間がかかってしまうので、ネコ車にポリタンクを積んで、離れた井戸まで水を汲みに行くことも。
という感じで、建設工事は、それなりに進んではいましたが、日本人の私から見ると、なんともポレポレ(のんびり)でやきもきするペースでした。というのも、来年のザンジバル革命50周年記念式典の日(2014年1月12日)に合わせて落成式をすることが決まっているので、ついやきもき度が増してしまうのです。
でも、現場監督としてペンバ島に残っているアリ・ジュマの報告では、その後は、順調に進んでいるとのこと、ポレポレに見えても、やるときにはやるというのがアフリカンの現場でもあるので、アフリカンパワーを信じて、次に現場を見る日を楽しみにしています。
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ところで、ペンバ島では、「ブンゴ」というフルーツが旬で、あちこちで、たくさん売られていました。
見た目はでこぼこでおいしくなさそうな感じですけど、切ると、こんな感じ。ビタミンカラーできれいですね。
このまま食べると、とても酸っぱいので、しぼって砂糖を加えてジュースにします。
ブンゴジュースになると、爽やかな酸味になってとても美味しく、香りもさわやかで、やみつきになりますよ。
ところで、この「ブンゴ」はスワヒリ名なのですが、日本名や英語名だと何になるのかな?25年来の謎です。どなたかご存知でしたら教えてくださいね。
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ペンバ島からザンジバル(ウングジャ本島)に帰る飛行機が、着陸時に方向転換した時に、ちょうどザンジバル武道館が見えました。予想外だったので、カメラ出すのがおそくなっちゃったけど、なんとかちらっと写ってました。
アマニ国立競技場の裏手(写真でいうと右下)に写っているのが、2002年に完成したザンジバル武道館。
新しく建設中のペンバ武道館も、これとほぼ同じぐらいの大きさになる予定です。
建設プロジェクトは、その期間中働く場を確保できるので、ペンバ島民からはその意味でも歓迎されていますが、今から11年前に、ザンジバル武道館を建設した時には、契約した建設業者が、工事の4分の3ぐらいのところで、資材を持ってトンずらしてしまい、仕方がないのであとは、島岡会長が資金を補填し、各業者を集めて完成まで持って行ったという苦い経験があるので、このペンバ武道館は、完成まで必ず今の業者(panbo社)で作り上げたいと切に思いながら帰ってきました。
帰り際に、まだ柱もなにも立ってない建設現場をバックに、記念写真パチリ。
今度は、どんな展開になっているでしょうか?
またペンバ武道館建設現場から、お便りします。
島岡由美子

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