皆さんは、鳥取というと、何を連想しますか?
鳥取と言えば、砂丘ですね。この鳥取砂丘を見渡せる場所に、「鳥取砂の美術館」という世界で唯一砂像を展示する美術館があります。
ここで、8月1日〜10月30日まで丸3カ月、ティンガティンガ展が開催される運びとなりました。
8月20日〜27日は、人気ティンガティンガアーティスト「ムスターファー」が、会場でアート実演をします。
ムスターファーに、日本行きの話をしたところ、「オーケー!」と、二つ返事で快諾。
でも、後で聞くところによると、
「OKとは言ったものの、実感がなくて、家に帰ってからも、ひょっとして、これは夢かなと思っていました。
でも、翌日から、パスポート取得に向けて写真を撮ったり、出生証明書の手続きをしたりする段階になって、やっとこれは夢じゃないんだ!って思えるようになりました。
今は、日本に行って、展示会場で日本の皆さんに会うのがとても楽しみです。絵の展示と、アート実演をみていただいて、ティンガティンガアートのことを、多くの方々に知っていただきたいです」
と意欲満々です。
実は、このティンガティンガ展開催のお話は、鳥取砂の美術館館長さんから直々にいただいたもので、5月に名古屋のギャラリー余白で開催していた
第3回ティンガティンガ展にご来場くださり、ティンガティンガアートを前にしながら、お話しました。
鳥取砂の美術館では、4月29日より2011年1月11日まで「砂で世界旅行・アフリカ〜偉大なる大陸の歩みを訪ねて〜」というアフリカをテーマにした砂像を展示中で、その間に、これに合わせた特別企画としてアフリカの現代アート「ティンガティンガ展」を併せて開催したいというご希望でした。
よき出会いとタイミングで、この企画が具体化する中、私達バラカタンザニアも、日本滞在中(5月)に鳥取砂の美術館にご挨拶に行った際に、砂像を拝見してきましたが、砂像は、会期ごとに、世界各国から招聘される砂像アーティストによって作られるそうで、それはそれは見事なものでしたよ。
半年以上もの長期にわたって展示されるこの砂像達、材料は、水と砂だけと聞いて、かなりびっくりしましたが、考えてみれば、相撲の土俵や土間も、砂と水だけでつくられていますよね。それに似た固さにまで砂と水をこねあげる、というか、たたきあげてから彫る作業に入るのだそうです。
水が流れている中に設置されている砂像もあって、水がかかったら崩れてしまうのにと、見ている方がはらはらしてしまう砂像(題名:ザンベジ川の探検)もありました。館長さん曰く「後数cm水量が増えると、砂像にかかって崩れてしまうので、水の量には細心の注意を払っています」とのこと。長期展示期間には、ハプニングも続出で、館長さん初め、砂像マイスターの方々が、日夜砂像を守っておられるからこそ、長期展示が可能なのだそうです。
野外スペースのあちこちにも、砂像が立っていました。
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こんなにリアルでかわいいチンパンジーもいましたが、私は、この巨大なオラウータンのような、はたまた雪男のような、不思議でほのぼのしたムードのこの砂像になぜか惹かれ、某ハンバーグのCMに出てくる大男に似た、低い優しい声で、「ウェルカム 鳥取〜♪」と言ってくれているような気がして、この像の前でしばし立ち止まっておりました(☆私が日本にいたころのCMなので、知らない方が多いかも・・・)
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アフリカをテーマに繰り広げられる大小様々な砂像の素晴らしさに感銘を受けるとともに、色に変化のない砂で、影や奥行き、動物や人物の表情をうまく出していることにも驚きました。
そして、館長さんより、砂像は、どんなに見事なものであっても、会期終了後にはすべて崩され、ただの砂に戻るのだと聞いて、目の前にある砂像との一期一会を強く感じた次第です。
生まれて初めて鳥取まで行った甲斐がありました!まさに一見の価値ある、お勧めの美術館です。
ここに、8月1日からティンガティンガがやってきます!!
砂像は、アフリカ探検の様子や、南アフリカが、厳しい人種差別の中から、マンデラを中心にして、現代の様に発展し、アフリカ初のワールドカップ開催国となるまでを端的に表現した砂像郡などなど、いろいろありますが、
タンザニアが誇るアフリカ最高峰のキリマンジャロ山をバックにして、様々なサバンナの動物達から水辺の動物たちまで、そして、マサイ族をはじめとするアフリカの人々の生活の様子は、まさに、ティンガティンガアートとぴったりマッチ!
砂像コーナーで、単色の中、奥行きや影の使い方で立体的に浮き上がって見えるリアルなアフリカの動物や人物像をご覧になった後に、平面のキャンパスに、カラフルで元気いっぱいにアフリカの動物や生活が描かれたティンガティンガアートをご覧になると、色の有無や立体と平面アートの比較なども含めて、両方のアートをさらに面白く感じていただけるのではと思います。
「日タン(日本&タンザニア)力を合わせて、二つのアートを同時に観ていただける素晴らしい展示会にしましょう!」と、がっちり握手を交わす砂の美術館・情報館さんどぱる館長下澤武志氏(写真向かって右)・(株)バラカ代表島岡強(中央)・販売部門責任者 谷岡祐樹氏(左)
ティンガティンガ村の面々も、この展示会を機に、日本の「トットリ」という地名を覚え、作品作りに励みました。バラカジャパンも準備万端整えて、選りすぐりの作品を鳥取砂の美術館に向けて送り終えたと報告がありました。後は、館内での飾り付けと8月1日からの開催を待つのみ!
私達も、ムスターファーと一緒に来日して、鳥取に行く日が今から楽しみです。
鳥取の皆様、日本全国の皆様、今年は、ぜひぜひ鳥取が誇る砂の美術館で、砂像アートとティンガティンガアートの両方をお楽しみください。
「ワトゥ ウォーテ、トゥェンデ トットリ!」(みんなで、鳥取に行こう!)
by島岡由美子
☆砂の美術館に併設されている情報館、「サンドパルとっとり」では、ティンガティンガ展(8/1〜10/31)のほか、バラカのアフリカグッズ販売(2011年1月迄)もあります。
☆砂の美術館へのアクセスなど、詳しいお知らせは、
こちらから。
☆砂の美術館の情報や日々の様子が楽しく紹介されている「鳥取砂丘さんどぱる日記」は、
こちら

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