足踏みミシンがあったら、そこはタンザニアの仕立て屋さん。
キテンゲ(プリント地)やカンガを持参すれば、好きなデザインで仕立ててくれます。
仕立てるスピードは、仕事は早い人遅い人様々ですが、大抵は、「2、3日でできる!」と豪語します。(注:守れる人は少ないですが)
仮縫いなし、いきなり本縫いなので、サイズが違っていたりした場合、ミシン糸を抜いて縫い直してくれますが、サイズより小さく縫われてしまった時は泣き寝入りしかありませんので、ご注意を。
アフリカフェの故郷、ブコバで会ったカゲムロさん、コーヒー園に巻く干し草をバナナの葉っぱに乗せて運ぶ作業中。
かわいい姿だったので、ちょっと写真を撮らせてくださいねというと、作業の手を休めてにっこり。
キテンゲの服は、丈夫だし涼しいので大好きというカゲムロさんは、写真を撮るなら、もっといい服に着替えようかしらと言ってくれましたが、
「これだって十分素敵ですよ。野良着にしてしまうなんてもったいないほどですね」
と言うと、「好きな服を着た方が、農作業も楽しいから」という返事が返ってきました。
確かに、タンザニアの人たちは、お祭りや結婚式などハレの日に下ろした後は、すぐに普段着にしてしまいます。子供たちも一緒。すぐ破れてしまうのに、日常の中でふりふりのワンピースを着て、あちこちかぎ裂きを作りながら遊んでいる子たちも多いです。
立派な外出着を箪笥に眠らせたまま何年も眠らせておくより、一度下ろしたら、それこそぼろぼろになるまで着るというのは、逆にものを大切にしていることかなという気もします。
もちろん日本では、冠婚葬祭に着るような服を、野良着にはできないでしょうけどね。

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