ジャンボ!(こんにちは!)
今年もいよいよ残り少なくなってきましたね。
さて、その後、新しい船は、エンジンの取り付け、集魚灯用の小船、網とすべて整い、ついに初漁に出ました。
夕日に向かって出かける漁船。
(新しい船は、向かって一番右端です)
皆が期待を持って海に向かう風景は、何度見てもとてもいいものです。
夕日に向かって船を出し、夜のうちに漁をして、朝日に向かって寄港する、それがザンジバルの漁師の日常パターン。
月が煌々と照ると、魚が散ってしまうので、闇夜の時間帯を狙います。
漁法は、巾着漁。
漁場に着くと、集魚灯乗せた小船を下し、親船は、離れたところで待ちます。
小船に乗った漁師からの合図で、網をおろしながら、小船を中心に母船で海に大きなサークルを描き、網を巾着のように絞ることで、そのサークル内にいる魚を獲るという方法です。
夜の漁を終え、港に帰るのは明け方。
ザンジバルの港は、まだ夜明け前から活気づいていますよ。
魚はもちろん、新鮮の一言!
網漁では、アジ、サバ、イワシ、イカ、キビナゴなどが獲れます。
多く獲れた船は、貧しい人に魚を分けるのも、ザンジバルの漁師の掟の一つ。
朝港に行って、船にわさわさ人が乗っていると、たくさん獲れたことがわかります。
船からは、バケツリレーで、魚を1杯ずつ運び、その場でセリにかけられます。
小さなキビナゴやその他の稚魚などは、山積みで売られ、煮干しや日干しにされることが多いです。
まだ暗いうちに寄港して、魚を売って、船内を洗ったり備品を整えたりする作業を全部終え、場所を移動しているところ。もうすっかり日が高くなっています。
漁師は、船から降りると、港の一角にある野外食堂で、チャイとチャパティと揚げ魚などで、ゆっくり食事をとってから家に帰り、一眠り。
夕方起きだして、夜の漁に備えます。
ポレポレ(ゆっくり)と、足かけ2年の船造りでしたが、とにもかくにも新しい船が完成し、また多くの人が働けるようになりました。
この船は、これから、10年〜15年と長いスパンスで漁師とともに海に出て、漁師と家族の生活を支えます。
海難事故のないよう、安全と大漁を祈りながら、初漁に出る姿を見送りました。

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