7月、8月と午前中の稽古となったため、9時に家を出て道場へ向かう。
朝の気配は、まだ僅かに残しているものの、晴天の空からは、早くも強い日差しが差し込み、気温はすでに一日の最高気温近くにまで達している。
MTRに乗ると、近年には珍しいほどの強い冷房。 夏の間は、外の暑さと乗り物や建物に入った時の気温差が激しく、これが原因で夏場に体調を崩すことも多い。
稽古は、抜く、緩めるという動きが重要となる両手取り呼吸法から。
しっかりと中心へ向かうように押さえられた両手取りも、脱力することで相手の押さえている接点を無くしてしまえば、簡単に動けるようになる。
しっかり取られた腕としっかり押さえた腕、言うなれば「実」と「実」の関係を「虚」と「実」に変える。 硬い「棒」として掴ませた腕を、ひらひらした「紐」に変えると自分の稽古では説明している。 さらには中心の沈みこみと大きな腕の振り上げと振り下ろし。
稽古としては、崩しに集中するも良し、中心、腕の使いに集中するも良し、課題を設定で動くことが上達を加速させる。
飛び受身の実践を兼ねての横面打ち小手返し。
捌きは流す捌きで、相手の力の流れを妨げないように。 流れを導き、そのまま加担してやれば自動的に表技となる。 裏技は転換の後、手首を取りに行かず、相手の腕に触れた手を滑らせるようにして手首を取りに行く。
上手く飛べる人、飛べない人、稽古を続けるうちに、飛び受身に集中したいとの要望が出てきたので、稽古を飛び受身に特化したものに変更することにした。
まずは、両肩取り呼吸投げからの前方への飛び受身。
投げ手が高さを変えることで、通常の手をついての前受身から次第に高さを変えての飛び受身へと変えて行く。 大体良くなったところで、障害物として置いた人を飛び越す前方への飛び受身に変更、ほとんどのメンバーが問題なく飛べているので、あとは流れと咄嗟の動きのなかで飛べる経験を積むだけ。

交差取りに手を取っての横への飛び受身。
これも同様に、手をつく前受身の変形から高さを変えて行く稽古で、慣れてもらうところから。
高くなってくると、背中や腰を打つようになるので、もう一方の腕を先に接地させて緩衝させる。
前方への飛び受身はもちろん、小手返しでの横への飛び受身、さらには、四方投げでの後方への飛び受身も、解析して見れば、すべて前受身の変形であることがわかる。
難しく考えないこと、また、少し角度を変えることで、思いのほか簡単にできるようになると思う。 その実演、実践、説明が自分の任務でもある。
ゆっくりと呼吸を使いながら、スピードと力での補正に頼らない片手取りの四方投げ。
正確な位置取りと方向、技の制度に集中しての稽古の後、背伸運動で終了。

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