道友会の稽古始め。
稽古始めということと、新しいメンバーの加盟もあったので、初心に戻り基本中の基本である五級の技に立ち返って、新しい年の稽古を開始した。
日本人以外のメンバーには、馴染みが無いと思われる足捌きから。
送り足、継ぎ足、歩み足を、摺り足と合わせて動いてみた。 日本人であれば、一度説明されれば覚えてしまう足捌きと名称も、外国人には混乱を招くようで、自分が回った各国でも稽古の最初によく行われていた。足の裏が畳に触れている感触は、通常の技を行うにあたっても重要なので、時には自分の足の裏の感覚にも集中してみて欲しい。
正面打ち一教は、当たりから肘の返し、そして押さえへと相手の重心を崩してゆく感覚を意識しながら。裏技は肘を返しながら巻き落とすように、巻き落とし〜転換〜片膝を落としての押さえまでは、一本の流れで。
続いては、正面打ち入身投げ。 打ち込みへは当たらず、掠めるようにして入身、そこから転身して相手と同じ方向を向く。このときの体制は、同じスタンス、同じ体制で相手の背面に重なるるように立っていることになる。 ここから転換して相手を走らせ、頭を自分の肩へ運び切り下ろすように投げる。 転換から腕の切りおろしまでは、うねるような感覚で身体を使い相手を走らせ、最後は身体の出し入れも使うと相手を崩すのも容易となる。力でコントロールしようとすると相手も固くなり動かなくなるので、緩い繋がりで動かすこと。
逆半身片手取りからの四方投げ。 四方投げは入身・転換の体捌きから、相手の腕を取り転身して切り下ろす動き。入身・転換の動きでは相手の腕を充分に伸ばすこと、転身で充分に回ることが大切、相手の腕をしっかりと取り、中心線に沿って真っ直ぐに切り下ろす。
新年なので天地神明を意識して、天地投げ。 表技は「一」のタイミングで前足の踏み込みと地の手のリード、上の手は呼吸法のように立て相手の肘を浮き上がらせる。 後方の足を踏み込みながら、「二」のタイミングで、腕を螺旋に使いながらアーチをかけるように上から被せ、相手をのけぞらせ後方へ落とす。 裏技は、上半身を脱力して下半身主導で転換、脱力した両手を自分の肩口へ運び、そこから切り返すように表技の「一」、「二」の動き。 上体にとらわれず、下半身主導で動くこと。
かかり稽古での呼吸投げ。 掴まれた瞬間に動く、大きく動く、振り下ろしの際には息を吐きながら。初級者は受身をしっかりと取れるように。
座技呼吸法は、指を張り、掴まれている接点の後ろに集中して肘から押し出すようにして腕を振り上げる。 肘から先は無いものと思い、二の腕だけを振り上げる感覚で使うのも有効。 動きには伸筋を使っているのだけれど、意識的には指先か手のひらから何かがほとばしり出ているような感覚となる。
新年となったので、新しい袴と帯を使うことにした。

岩田の一番重い藍染めの袴、自分たちがE師範モデルと呼んでいる袴でもある。 藍の袴は三本目、実はこの袴は5年ほど前に購入して水通しをして寝かせてあった。 道着を入れている長持の肥やしにしておいてもしょうがないので、今年から使うことにした。 酢を入れた水通しをしてあるとはいえ、道着や手が素敵に碧くなる。 これがまた藍の袴のいいところ。
帯もかれこれ6、7年前に船橋道友会の福ちゃんが作っておいてくれたもの。
なかなか受け取るタイミングが合わず、昨年やっと受け取った。 恥ずかしい話しではあるけれど、帯はこれまでに3、4本無くしている。 不思議と、2、3〜4年くらい使い、やっと締めやすくなったころに失くす。 幸い常にスペアがあったので、その都度、新しい帯に替えていた。
今年からは、通常の帯二本と合わせて居合いの帯との三本を併用して使うつもり。
新しい道具を加えて、気持ちを新たに、爽快な気分で取り組んで行こうと思う。

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