準備運動の際の背伸で後ろに寝転ぶと、太陽が明り取りの窓の位置にあり、弱いながらも眩しく映る。 気温は20度以上あるとは言え、太陽の位置が変わり差し込む光の様子は、明らかに亜熱帯の香港にも冬が来たことを感じさせている。 室内の稽古でも、思わぬことが季節を感じさせることがある。
両手取りから数型。呼吸法は、脱力した状態から手首を垂らした状態で自分の中心へ運び、そこから手首を立てるように中心線に沿って振りかぶり相手を崩し、身体側面へ振り下ろし相手を落とす。 裏技も転換の後、同様の動き。 力を抜き柔らかい動きで、振りかぶりから崩しまでは、花が開くような感覚でと説明した。 腰を回しながらの体側への振り下ろしも脱力して腕を放り捨てるような感覚で振り下ろすと切れが出る。
天地投げは、「一」のタイミングで、踏み込みと下方への崩し、天の手を立てることを同時に行い相手を崩す。続いて「二」のタイミングで、天の手側の足を踏み込んで、相手を上方から被せるように使い相手を後方へ倒す。 地の手をシンクロさせて対角へリードすることで効果を増すことも可能。 裏技へは転換する際に脱力した両手を引き足側の肩へ運び、引き付けたタイミングで「一」の動きで相手を崩す。 転換の際は、腕で引くのではなく、粘るように腰の動きで引き、脱力した腕を肩へ運ぶ、うねるような動きでリードしたい。
両手取りから抜き打ちのように腕を振り、相手の脇へ伸ばした腕を差し込んでの呼吸投げ。 前へ踏み込む表、転換しての裏技ともに、両手を伸ばして大きな動きで。 相手脇の下へ腕を差し込んだ後は、ためを作った背筋のばねを弾くようにして、相手を前方へ飛ばすか、下方へ導けば、静かに転がすことも可能。

呼吸投げで大きく動いた後は、呼吸を使いながら、ゆっくりと四方投げ。 両手取りからの表技は、片手取りとは方向は異なり、相手中心に向かい真っ直ぐに入ることで、相手の重心を浮かし、力を無力化することが出来る。裏技は転換の際に、手首を立てるらせん状の動きを使い、相手の重心を浮かした後、転身、切り下ろしへと進む。
両手取りからのかかり稽古は、多くの技を繰り出せた人、技につまり止まってしまう人あり、いずれにしても、投げた後の次への集中、動きのきびきび感に不満が残った。 これは、今後の課題としたい。
座技呼吸法の後、姿勢について再確認して終了。

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