全国高校野球選手権、 6日目は、千葉県代表の銚子商業が登場しました。

銚子商業と習志野、この二校は千葉県の野球ファンには特別な思いいれのある学校ではないでしょうか。 ともに全国制覇の経験があり、特に74年、75年には、この両校が甲子園大会を連覇、野球王国千葉の名声を全国に知らしめました。 この両校からは、木樽、渡辺、篠塚、宇野、小川、掛布などプロ野球の名選手も多く輩出しています。
銚子商業は、漁師町銚子らしい豪放な野球。 昭和40年代には、大漁旗が打ち振られ得点時には大漁節が流れる応援と、その豪打から「黒潮打線」と呼ばれるようになりました。 漁師町の気風のせいか剛球投手がエースになるのも特徴です。
一方の習志野は、白い帽子のせいか野球もどことなくスマートな印象です。 2度の全国制覇の際も強いという印象はないのですが、試合の流れのなかで、いつの間にか優位に立っているという試合が多く印象に残ります。 両校とも公立校ですので、選手も近隣からの選手が集まります。
80年代以降、千葉も私立校の時代となり、かつての甲子園の常連校も本戦への出場は難しくなりました。 今回は、新鋭の私立校が競合する200数校からの予選を勝ち抜いての10年ぶりの出場です。
初戦の相手は鳥取西、全国のレベルが拮抗してきている今は、どこが相手となっても勝負はわかりません。 幸い序盤こそもたつきましたが、終盤には打線が爆発して7−1で初戦を突破しました。 立ち上がり不安を見せたエース遠藤は、味方のエラーに苦しめられながらも、終わってみれば12奪三振の内容でした。

幾千年の昔より 海と陸との戦いの
激しきさまを続けつつ 犬吠岬は見よ立てり
100年以上の伝統を持つ学校だけに、厳粛で格調の高い校歌です。 この20秒ほどの短い校歌が、一度でも多く甲子園で流れることを願っています。
自分の母校ではありませんが、大正15年生まれの亡父は、旧制中学時代の同校の野球部のエースでした。 毎年の夏には、県大会から共に試合を見て応援したものでした。 父が亡くなった年も、数年ぶりに夏の甲子園に同校が出場したことを思い出します。

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