筑波大学名誉教授、高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子解読に成功した村上和雄氏のベストセラー著書「生命の暗号」あなたの遺伝子が目覚める時を読みました。

正確に言うと、この本を読んだのではなく、ある方からこの本の紹介をしている方のHPの内容を印刷したものをいただいて読みました。
概要は、
人間の遺伝子で実際に働いている遺伝子は全体の5〜10%。残りの遺伝子に、ものすごい力を発揮できる素晴らしい遺伝子がある。今は眠っているその遺伝子のスイッチをONにすれば、どんなことでもできる。
というものです。
誰にでも可能性があると感じ、生きる勇気が湧いてくる内容に感じました。

遺伝子は自分にとって、その存在は知っていても縁遠いものでしたが、この本を読んで身近なものになりました。
興味深かったところを紹介します。
>遺伝子の働きは、それを取り巻く環境や外からの刺激によっても変わってくる。強い精神的ショックを受けると、たった一晩で髪の毛が真っ白になってしまう。一方、末期がんで「余命数ヶ月」を宣告された患者さんが、半年たっても一年建ってもピンピンしている。また、俗に「火事場のバカ力」といって、極限状況になると人間はとてつもない力を出す。これらのどれもが遺伝子の働きに関係し、しかも本人の考え方でどちらでも転ぶ。
たしかに、心が体に影響を及ぼすことはよくありますよね。
>細胞の数は体重60キロの人で60兆個もあります。キロ当たり約1兆個の計算で、生まれたばかりの赤ちゃんでも3兆個の細胞を持っています。もっと凄いことは、この細胞一個一個に、例外を除いてすべて同じ遺伝子が組み込まれていることです。
>人の細胞一個の核に含まれている遺伝子の基本情報量は30億の化学の文字で書かれており、これをもし本にすると、千ページの本で千冊分になる。そして私たちはこのDNAに書き込まれた膨大な情報によって生きているのです。
>どの細胞も人間一人の生命活動に必要な全情報をもっているとしたら、爪の細胞は爪しかならず、髪の毛の細胞は髪の毛の役割しか果たしていないのはどうしてなのか?
>爪の細胞の遺伝子は爪になることはOK、つまり遺伝子をオン(ON)にしているが、それ以外は一切ダメ、つまりオフ(OFF)にしていると考えられる。
人間の体にはこんなすごいDNAが細胞の数だけ存在し、そのDNAという設計図に基づいて人間は生きているんですね。その内容の膨大さにびっくりです。

そして、その働きの絶妙なハーモニーにも驚きです。
>現在地球上には2百万種以上の生物がいるといわれているといわれますが、これらの遺伝子の構造と原理は、全ての生物に共通していることです。
>基本原理が同じということは、生物は間違いなく一つの細胞から始まったと思われます。私たちが草木を見て安らぎ、犬猫に出会って親し身を感じるのは、あらゆる生物が起源を一つにする親戚兄弟だからかもしれません。
だから自然の中にいると安らぐのでしょうか?人間も大自然の一部なんだと感じます。
>人間の遺伝子のうち解明された遺伝子はまだわずかです。これら遺伝子が、A、T、C、Gの四つの化学の文字で表される30億の情報を元に細胞を働かせるのですが、実際に働いているのはわずか5%とみられ、その他の部分がどうなっているのか良く分かっていません。つまり、まだOFFになっている遺伝子が多いのです。心のあり方で遺伝子の働き方が違ってくるのは、人間の遺伝子のほとんどがOFFになっていることと関係があるのかもしれません。
>理想は悪い遺伝子をOFFにして、いい遺伝子をONにすることです。
>元気の出る遺伝子をONにするには「感動」することです。とても「感動」できる状態ではなかったら、以前に経験した感動を心の中に呼び戻してみるだけでもいいのです。感動とは大いなる喜びと心地よい興奮が一緒になったものです。
>環境をガラリと変えて、新しいものに触れるのは、自分の中に眠っている良い遺伝子を目覚めさせる絶好の機会といえます。
>人間の遺伝子の中には、代々の祖先だけでなく、過去何十億年にわたって進化してきた過程の記憶や能力が入っている可能性があります。受精から誕生までに進化の歴史を再現するのは、最初の細胞の遺伝子の中にそれらの情報が入っていたからです。極端に言えば一人の人間の遺伝子に人類全ての可能性が宿っている。だから優れた親は、パッとしない自分の子供を見てガッカリしてはいけないのです。パッとしないのは遺伝子がONになっていないだけ。いつどこでどんな才能に火がつくか分かりません。遺伝子は年をとらないのです。
>大きな精神的ショックによってある遺伝子がONになり、何十年もかけて徐々に行うはずの白髪化という老化現象を一気に成し遂げてしまう。例えば、こういう能力を持つ遺伝子を良い方に発揮させれば、凄い事ができるはずです。問題はその方法ですが、ショックが心の衝撃なら、その逆の物凄く嬉しいことは、良い遺伝子をONにすると考えられます。
良い結果をもたらす遺伝子をONにするにはイキイキと生きることが大切なんですね。科学的な見地からも「感動」が大切ということを知り、ワクワク、感動の人生を生きようと改めて感じました。
近いうちにこの本or村上和雄氏の他の著書を読んでみたくなりました
