自分の知人の息子さんが、ガレージキット(ソフビキット)の作り方がわからないから、教えて欲しいということで相談を受けました。
そこで、時間の無い社会人、お小遣いの少ない学生さんの為に、安い予算で組み立てる
ガレージキット組立てレクチャーを掲載しようかと思いますので御覧下さい。
あくまでも、予算を掛けずに、簡単に・・・がコンセプトです。
そこで何のキットがいいかを考えたのですが、あえてハードルを少し上げて進めて見ようかと思います。
そこで今回チョイスしたのは今から13年ほど前に海洋堂さんから発売されたグレムリン2に登場した”モホーク”の海賊版キットにスポットを当てて見ました。
このキットは今から10年ほど前辺りから、香港で無版権キットとして格安で販売されていたものです。本家の海洋堂さんのモホークをそのままコピーしたのではなく、いくつかの改造がされています。頭と背中の鶏冠のような棘が取り外され、その他大勢の一般グレムリン仕様になっているのです。
それでは、ここでは一般グレムリンをモチーフに制作して見ましょう。
先ず、このキットのパーツ割が下記の画像になります。
全高が70cm、腕幅が60cmという大型キットです。
海賊版キットは決して良い品物ではありません。何が悪いのかと言うと2つの観点から次のことが言えます。1、丁寧に製品が作られていないため、接合面が合難い、気泡等でモールドが潰れている。という粗悪品と言う観点。2に著作権違反というモラルの点です。ここでは前者の1の粗悪品と言うところにだけ話だけに触れて行くことにします。
先ず、このキットに同梱されていた完成品写真がこれです。
いやはや、なんだかな〜というような完成見本です。
組立説明書も無いキットですので、この画像を手掛かりに組み立てて行く訳です。
キットを細かく見て行きますと、御覧の様に10年の歳月から来る経年劣化のせいで、ソフビの一部が変色しています。そしてソフビの成分の油分もそれなりに蒸発しており、カチカチのソフビになっていました。^^;;
先ずここでやらなければならない作業が歪みや変形したパーツを熱湯で元の形に戻しながら、表面に付着している油分を中性洗剤で洗い流します。
これだけの大きなキットを煮ることは出来ませんので、バスタブにすべてのパーツを放り込み、50度位のお湯をキットが完全に沈むくらいまでお湯を溜めます。
そしてそのまま待つこと30分。キットは手で押すと曲がるくらいになりますので、そうなりましたら、一つづつパーツを取り出し、水で冷やしてやります。
ソフビは形状記憶?的な要素を持っていますので、一度柔らかくなってくれると、そこで戻った形が元の形となりますので、そのまま水で冷やすと固くなり変形修正が完成します。そしてそのあとに中性洗剤を歯ブラシに付けてゴシゴシと洗ってやります。こうしないと、瞬間接着剤や彩色の際の塗料が定着してくれないからです。
そしてこの洗いの作業が終えましたら、湯口部分のバリをお湯で柔らかくして、カッターで取り除いて行きます。(充分注意して下さい)
切り取られた湯口パーツ↓
アアーーーッ!やってもうた!!
反対側に残さなければいけないガイドとなるダボも湯口と一緒に切り取ってしもうた!
というか・・・そのガイドのラインがこのキットには無かったぞ!だからすべてを要らない湯口と思って切り取ってしまったのです(泣)
こういう場合は、切り取った湯口パーツを利用してガイドを作ってやります。
ちょうど良い大きさの湯口パーツを瞬間接着剤で固定しながら、パーツを繋ぎます。
すると、こうなります。
隙間が開き開きになってしまいます。足の平もこれと同じようになります。
それにしてもヒドイ!

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さて、次回はこの隙間をパテで埋めて行く作業を説明して行きますね。

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