1980年代の初め頃、日本で新しいライン・メーカーが誕生し急速に売り上げを伸ばしました。そして、それまで日本のほとんどのルアー・アングラーが使用していたデュポン社のストレーンやその他の外国製ラインが売れなくなりました。理由は、その新しいライン・メーカーの2号ライン(0.235o)は8ポンドと表示してあり、他社のラインは同じ2号でも6ポンドと表示してあったからです。これを見た多くの釣り人は、「8ポンド表示のラインの方が他の6ポンド表示のラインより同じ太さなのに2ポンドも強い。」と思い込み、まんまと騙されたのです。これはポンド・テスト・ライン(PTL)とポンド・クラス・ライン(PCL)の違いを教えずに売った、詐欺的商法だったのです。私はPTLの正確な定義は知りませんが、「表示された数字以上の強度があるライン」だと考えています。また、PCLの定義は「表示された数字未満で切れるライン」だと聞いています。そして、同じ素材で同じ太さならメーカーや銘柄の違ったラインでも「ビックリする程の強度の差はない。」と思います。太さ2号のラインは6PTLであると同時に8PCLだったのです。前述のライン・メーカーの成功を見た他の日本のライン・メーカーは、以後ルアー用ラインをPCL表示するようになり、外国製ラインのほとんどは今でもPTL表示になっています。(*日本製のラインのほとんどはPCL表示なのに表示されたポンド数未満で切れない物もあり、近年オーバー・クラス・ラインという名前の物もある。)
それでは、何を基準にラインを選べば良いのでしょうか?
私は「太さで選ぶ」事をお勧めしています。そうすれば、OOポンドなどの強度を気にする必要がなくなります。
例えば:1.5号(0.200o)はライト・リグのワーム用。3.5号(0.310o)はライト・プラグ用。4号(0.330o)はクランクベイト用。5号(0.370o)はワーム、ジグ、スピナーベイト用。等と決めておき、後は必要に応じてラインの種類(ナイロン、フロロカーボン、PEライン)や特性(硬さ、伸度、耐磨耗性、等)を適材適所で使い分ければ良いだけです。
(左)はアメリカで最もポピュラーなバス用ナイロン・ライン、トライリーンXT。低伸度&耐摩耗性のオールラウンド・ライン。(右)は超低伸度ナイロン・ライン、センセイション。ワーム&ジグ向き。
(左)アメリカではバス・プロやガイドに大人気の低価格ナイロン・ライン、ビッグ・ゲーム。強度&耐磨耗性共に強い。(XTとビッグ・ゲームは元々海釣り用として売られていた。) (右)は現行のフロロカーボン・ラインでは「一番強い」クレハ・R18。
(左)今アメリカで良く売れている日本製のナイロン・ライン、PラインCXX。伸度はやや大きいが、引っ張り強度と耐摩耗性は非常に強い。グラファイト・ロッドとの組み合わせで「巻き物用」に最適。(右)カリフォルニア州では一番売れているナイロン・ライン、マキシマ・ウルトラ・グリーン(ドイツ製)。ナイロン製では最も硬いクラスのライン。強度と耐磨耗性に優れ、グリーンとグレーの中間的な色が超クリアー・ウォーターに良くマッチ。(硬いので冬季の使用には向きません。)
上の全てのライン(10ポンド表示)の太さ(外径):
トライリーンXT(0.360o)
センセイション(0.280o)
ビッグ・ゲーム(0.300o)
R18(0.260o)
Pライン(0.350o)
マキシマ(0.330o)*表示は0.300oだが実際は0.330oある。
同じ10ポンド表示でもこれだけ太さがバラバラだと混乱するでしょ?
(R18も含めて、全てのラインが10ポンド以上の強度があり、実際の強さは判りません。)
だから「太さ」で選ぶのです。
最後に、いつも新鮮なラインを使い、色は地味なグリーンかグレイを使って下さい。(ラインで魚のアタリを取りたい場合には、クリアーを使う。)