この何の脈絡もない言葉の散乱はまさに次号の表題の「カオス」・ 荘子の説く「混沌」に似ている。作者はこの混沌から次第にこの世にはない言葉の組み合わせを作り出し、意味を与えて行く。これはまさにキメラ・鬼子・反物質の世界なのではないだろうか。この世が生まれるときに物質と鏡のように反対の反物質が生まれたという。その意味では我々が生きている現在の世界と鏡に映した全く逆の世界の言葉や意味を創り出す行為なのではないだろうか。
そして、その混沌に規則を与え意味を創るという作者の頭の中は、我々並の者には想像も及ばない、計り知れない奇妙奇天烈な構造なのだろう。まずはその組み合わされた言葉の意味を問うよりも、目の前にある世界と反物質の世界で創られた世界の言葉の差違やギャップやズレを楽しもうではないか・・・と難解な作品を読んでの私の結論であります。

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