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2012/1/11

『新・座頭市物語』  映画道

『新・座頭市物語』

1963年日本映画 91分
監督:田中徳三
企画:久保寺生郎  原作:子母沢寛   脚本:犬塚稔、梅林貴久夫
撮影:牧浦地志  録音:大角正夫  照明:古谷賢次
美術:太田誠一  音楽:伊福部昭
編集:山田弘 助監督:土井茂  製作主任:吉岡徹
出演:勝新太郎(座頭市)、坪内ミキ子(弥生)、近藤美恵子(油屋女将お新)、真城千都世(為吉の妻おきぬ)、河津清三郎[東宝](伴野弥十郎)、丹羽又三郎(奥村紀之介)、中村豊[現・猿若清三郎](島吉の仲間・馬蔵)、須賀不二男(安彦の島吉)、遠藤辰雄[現・遠藤太津朗](七五三吉)、舟木洋一(市の幼馴染・麹屋の為吉)、水原浩一(天狗党・多七)、杉山昌三九(山田靖之助)、伊達三郎(安蔵)、南条新太郎(建部主馬)、武智豊子(お茂)、南部彰三(神田陣八郎)、東良之助(真壁の浅右衛門)、尾上栄五郎(与四郎)、高倉一郎(神田欽吾)、玉置一恵(寺尾元彦)、浜田雄史(辰助)、沖時男(猪之助)、春日清(森屋市左衛門)、細谷新吾[現・日高晤郎]、藤川準(旅篭の亭主)、福井隆次(笹之助)、志賀明(丑松)、木村玄(宇吉)、高森チズ子、小中島亮[クレジットなし](天狗党)、森田健二[クレジットなし](同)


   


"めくらやくざ座頭市"は数年振りで故郷笠間へ足を向けた。途中、鬼怒川の湯治場に寄った市を追いかけて来たのは、かつて彼に斬られた関宿の勘兵衛の弟安彦の島吉と乾分たち、だが、斬合いのさなかに来合せた市の剣の師匠伴野弥十郎が仲に入って、市を下館の家へ伴れ帰った。弥十郎の妹弥生は縁談が度々こわれていたが、市には優しく暖かった。そんな頃、奥村紀之介をはじめとする水戸天狗党の落武者数名が下館の宗源寺まで落ちのびて来たが、逃亡の旅費に窮してむかしなじみの弥十郎を頼って来た。そこで弥十郎は紀之介から金策の手段として強盗の手引きを頼まれた。弥十郎は、この頼みに悪計を考え出し、門弟たちに座頭市の居合を披露させると皆を集めた。その帰途、弟子の一人で郷士神田陣八郎の息子欽吾は天狗党一味に誘拐された。その夜市は弥生から思いがけない結婚の申し出を受けた。感激した市は生れ変って堅気になることを誓った。そんなところへ、島吉が真剣勝負をいどんできた。市は弥生に誓った通りやくざの足を洗ったといって弥生ともども島吉に許しを乞うた。島吉はその潔い態度に、今までの恨みを水に流すと言って去った。二人は弥十郎に結婚の許しを請うが怒った弥十郎は市を破門した。そんなところに、陣八郎が脅迫状を持って弥十郎の許に相談に来た。三百両と引替に欽吾を渡す、今夜九ツ半、場所は羅漢の森というのだ。弥十郎は何くわぬ顔で自分も立合うことを約した。居酒屋油屋に寄った弥十郎は、言葉の行き違いから島吉を無礼打にした。育ての親お茂ばあさんの家を出た市は、羅漢の森で天狗党一味と出会った。すべてを知った市は、彼らと血戦をいどみ、そのことごとくを斬った。そこへ駆けつけて来た弥十郎は怒りのあまり市に成敗の剣を抜いた。だが、市の捨身の剣に弥十郎は倒れた。市の後を追ってその場へやって来た弥生は呆然と立ちつくすのみだった。市はその弥生に頭を下げると、淋しそうに去って行くのだった。【「キネマ旬報映画データベース」より】

座頭市シリーズ第3作。本作よりカラー作品に。

過去2作で「斬っちゃあならねえ人を斬って、やっちゃあならねえ人をやってきた」市はどこかやくざ稼業に倦んでいるように見受けられる。
そんな中、いわば原点とも言える故郷・笠間へ(現在の茨城県)。
道中、幼馴染の為吉夫妻に出会ったのをはじめとして、剣の師匠・伴野弥十郎とその妹・弥生と4年ぶりの再会。更には育ての親でもあるお茂のもとで寝泊りをする。
弥生に求婚され、いよいよかたぎになろうとする市だったが…。

この師匠の弥十郎というのが、まぁひどい人物。
主人に包丁で殺されそうになったという愛人・お新が相談に来ても冷たくあしらい、妹が市と一緒になりたいと言えば、ばくち打ちで盲だの、犬畜生にも劣るだの外道だのと散々罵詈雑言を浴びせかけて、師弟の縁を切ると言い出す。普通、弟子にそこまで言うか…。
その一方で、天狗党の資金調達のため、誘拐を企てる弥十郎。自分の弟子である神田陣八郎の息子・欽吾を誘拐させ、身代金として三百両を用意させる。それだけならまだしも、身代金引渡しのために羅漢の森に入った弥十郎は陣八郎を叩き斬ってしまう。
いやー、酷い。「貧すれば鈍す」とはよく言ったもので、恐らく市が剣を習っていた頃の弥十郎ではなくなってしまったのだろう。
河津清三郎さん、『次郎長三国志』シリーズでは大政役だったのに…。

弥十郎に比べたら、市をつけ狙う安彦(あびこ)の島吉の方がよっぽど人間味がある。弥生と結婚してかたぎとなることを決めた市は、島吉に土下座して許しを請う。
もちろん、弥十郎はすんなり納得はできないが、最後の勝負にと半丁賭博をやり、市が勝てば許し、島吉が勝てば市の右腕を取るという賭けをする。市が丁、島吉が半に賭ける中、出ためは三六の半。ところが島吉は片方の賽を転がして四六の丁にして立ち去る。
実に格好いい去り際だが、その後、油屋で飲んでいたところを弥十郎と口論となり、あわれな最期を遂げる。むむー、ますます許すまじ弥十郎。
もちろん最後は市に斬られるわけだが、師匠を斬らねばならなかった市の心境やいかばかりか。そしてそれと同時にかたぎになるという弥生との約束に反したことになり、市は一人淋しく去って行く。

本作のヒロイン・坪内ミキ子さんは私にとってはNHK『連想ゲーム』や『意地悪ばあさん』(もちろん青島幸男版)の人。当時は23歳でそれと知らなければまったく気づかなかっただろうな、多分。

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テーマ: 映画鑑賞



2012/1/12  22:26

投稿者:法水

>月見バーガーさん
ようこそ&コメントありがとうございます。
勝新はやはり唯一無二の存在ですね。格が違います。
ブログも見させて頂きました。今後ともよろしくお願いします。

2012/1/11  5:26

投稿者:月見バーガー

こんにちは、月見バーガーと申します。
あし@コミニュテイから伺いました。
ブログ記事、楽しく拝見させていただきました。(o^-^o)
勝新太郎いいですよね。大好きです。
勝新太郎の影武者見たかったな。。。

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