『西の魔女が死んだ』
2008年日本映画 115分
脚本・監督:長崎俊一 脚本:矢沢由美 原作:梨木香歩
撮影:渡部眞 美術:矢内京子 編集:阿部亙英
音楽:トベタ・バジュン 主題歌:手嶌葵「虹」
出演:サチ・パーカー(おばあちゃん)、高橋真悠(まい)、りょう(ママ)、木村祐一(ゲンジ)、大森南朋(パパ)、高橋克実(郵便屋さん)、鈴木龍之介(息子・健太郎)、真実一路(おじいちゃん)、諏訪太朗(ゲンジの仲間)
「魔女が倒れた。もうダメみたい」 中学3年になった少女まいに、突然の知らせが届く。おばあちゃんの家へ向かう車の中でママから聞かされたおばあちゃんの訃報――。“魔女”とはママのママ、英国人の祖母のこと。ママとまいだけの呼び名だ。まいは2年前の日々へ想いを馳せる。中学校へ入学して間もないあの頃、学校へ行くのが苦痛になってしまったまいは、ママの提案で、西の魔女のもとで過ごすことになった。おばあちゃんの家系は魔女の血筋だと聞く。おばあちゃんのいう魔女とは、草木についての知恵や知識を代々受け継ぎ、物事の先を見通す不思議な能力を持つ人のこと。まいは自分も魔女になりたいと願い、魔女になるための修行を始める。“魔女修行”のはじまりだ。おばあちゃんが課した修行とは、まいの予想に反し、 早寝早起きし、食事をしっかりとり、よく運動し、規則正しい生活をするという単純なこと。そしてもう一つ、「何事も自分で決める」ということだった。草原でワイルド・ストロベリーを摘んでジャムをつくり、野菜やハーブを育て、昔ながらの智恵を活かす。それは、まいにとって、まったく新しい生活だった。風を受け、ふりそそぐ光を感じながら大自然の中で暮らす日々は、 閉ざしていたまいの心を次第にとき解していく。しかし、近所に住む謎の男、ゲンジの言動が、まいの気持ちを逆撫し、心をかき乱す。どうしても彼を受け入れることができないまいは、ゲンジに寛大に接するおばあちゃんを理解できず…。遂にある出来事がきっかけとなり、二人は心にわだかまりを残したまま、まいはおばあちゃんの家を去ることになってしまう。山を越え、森を抜け、あのなつかしい魔女の家を久々に訪れたまい。そこには魔女が、静かに横たわっていた。いつも包み込むような、よき理解者であったおばあちゃんとの、あの不本意な別れが最後だったと知り、後悔で押し潰されそうになるまい。しかし、彼女を救ったのは、いつかのおばあちゃんとの“約束”だった。「おばあちゃん、人は死んだらどうなるの?」「そうですね。おばあちゃんが信じていることを話しましょう。」まいは死んだ西の魔女から、最後のメッセージをうけとる……。【公式サイトより】
梨木香歩さん原作のベストセラーを映画化。
原作は読んでいないが、恐らく作品世界の雰囲気を忠実に再現しているような気がする。
自然に囲まれたロケーション、温かく降り注ぐ陽光の中で人間らしい営みが繰り返され、穏やかな音楽とともにゆったりと時間が流れていく。ストーリーはほとんど二の次でいつまでもこの空間に浸っていたい気分にさせられる。
これが日本映画デビューとなるサチ・パーカーさんはシャーリー・マクレーンさんの娘。最初にオファーが行ったのは母親だったそうだが、結果的にはサチ・パーカーさんで大正解。
何よりもその上品で美しいたたずまいと日本語の響き。
全身でまいの心を温かく包みこむおばあちゃんを好演。
高橋真悠ちゃんもまだ表情は硬いながら、初々しさが光っていた。
★★★