『こんにちは赤ちゃん』
1964年日本映画 78分
監督:井田探 原作:永六輔、中村八大
脚本:山崎巌、才賀明 脚本協力:永六輔
撮影:萩原泉 美術:柳生一夫 編集:井上親彌
音楽:三保敬太郎 主題歌:「こんにちは赤ちゃん」作詞:永六輔 作曲:中村八大
挿入歌:田端義夫「島育ち」「さむらい鴉」
出演:和泉雅子(清水とも子)、山内賢(西坂五郎)、川地民夫(谷村利夫)、芦川いづみ(石田洋子)、吉永小百合[特別出演](宇田川圭子)、藤村有弘(大野良平)、杉山俊夫(小松実)、桂小金治(三好菊次)、清水将夫(宇田川船長)、北林谷栄(西坂ユキ)、若水ヤエ子(和枝)、久里千春(ナオミ)、新井麗子(大野咲江)、小園蓉子(谷村律子)、ミスター珍(海坊主)、E・H・エリック(ケニイ)、相馬幸子(清水ハル)、福田トヨ(三好の妻)、有田双美子(高木光子)、玉村駿太郎(部長)、野呂圭介(フロント係)、紀原土耕(老警官)、井田武(杉元万吉)、和田悦子(みどり)、水森久美子(お針子A)、葵真木子(お針子B)、三船好重(踊りの師匠)、千代侑子(ヤマトヤのホステス)、湯浅善仁[森永ベビー](弘)、荒井岩衛(ハチ公)、水木京二(山徳屋商店店員)、水川国也(ボーイ)、大庭喜儀、伊豆見雄(コック長)、田端義夫[テイチク](本人)
日本と東南アジアを結ぶ貨物船“月光丸”が横浜に到着する。船員たちは2週間の休暇を与えられるはずだったが、予定が変更となり、24時間後に再び港を出ることになってしまう。埠頭で船員を出迎える家族や恋人達。宇田川船長の娘でテレビキャスターの圭子は船員の家族にインタビューをしていた。コックの西坂五郎と小松実の2人は、一目散に“かもめホテル”に走る。そこで働くとも子を誘い出そうと争う2人。そこへ五郎の母・ユキが幼馴染の光子を連れてやってくる。チャンスとばかりにけしかける実。ホテルには大野の妻の姿もあった。そうとは知らずに愛人のナオミと現れた大野は、ナオミを実に押しつける。また、一等航海士の谷村の子供・弘を連れて、洋子という女性がやってくる。離婚間近の谷村と25歳にして未亡人となった洋子はお互いに想いあっていた。洋子を送っていくという谷村のために弘を預かってやるとも子。一同は行きつけのヤマトヤに行くが、赤ん坊がいなくなる騒ぎが起きる。圭子がテレビで捜索を呼びかけたところ、酔っ払ったケニイが連れ出したことが判明する。五郎ととも子は、谷村の妻を川崎に訪ねたが、「船員の妻なんか真ッ平」と追い返される。これを聞いてとも子は「たとえ船員の妻でも、きっと良い奥さんになる」と五郎に誓うのだった。月光丸が出航の日、丁度産気づいた三好無線士の奥さんのために、一時間出航を伸ばした船長の計いで、元気な双児が誕生した。期せずして、「こんにちは赤ちゃん」の大合唱が湧き起り、船は別れを惜しみながら港を離れていった。
梓みちよさんのヒット曲「こんにちは赤ちゃん」をモチーフにした作品。
当然のことながら芦川いづみさん&吉永小百合さん目当てで。
中には主演であるかのような表記をされていることもあるが、吉永小百合さんはあくまで“特別出演”。クレジットでは芦川いづみさんと並んでいて、もうそれだけでわしゃ満足じゃ(笑)。
ホテルに出入りする人々の1日を描いたという点では『THE有頂天ホテル』と同様だが、『有頂天』が狙いすぎて寒々しいまでに笑いのツボを外しまくっていたのに対し、こちらは自然な流れで笑いを誘い出す。
78分という短さにもかかわらず、登場人物の性格や関係性などがはっきりして楽しめる。北林谷栄さんやE・H・エリックさん(最初は弟の岡田真澄さんかと思った)、桂小金治さんに藤村有弘さんといった個性豊かな面々がそれを可能たらしめている。
芦川いづみさんも最後には幸せになってよかったよかった(笑)。