「劇団B級遊撃隊『月夜に吠えるのは狼だけじゃないだろう』」
演劇道
劇団B級遊撃隊
『月夜に吠えるのは狼だけじゃないだろう』
2008年6月13日(金)〜15日(日)
愛知県芸術劇場小ホール
前売:2,800円 当日:3,000円
作:佃典彦 演出:神谷尚吾
舞台監督:近藤朋文 音響:後藤佳子 照明:坂下孝則
大道具:江副組 小道具:才谷組 衣裳:上海リル'S
出演:<北街区に住む人々>佃典彦(ヤマダ)、神谷尚吾(スズキ)、斉藤やよい(ヤマダ妻)、山積わたしも(スズキ妻)、山川美咲(サトウ)、山積かだい(タナカ)、長嶋千恵(ヨシダ)、<西街区に住む人々>中尾達也[オイスターズ](タカムラ)、池野和典(尻フェチ王子フカヤマ)、徳留久佳(監禁大魔王マツモト)、山口未知(キタオカ)、<他所の人々>江副公二(イケガヤ)、向原パール(キムラ)、下川亜矢子(コスプレ・エリカ)、まどか園太夫(同・マサミ)
その街におけるニュータウン構想は今から半世紀前のことであった…。巨大迷路のような住宅群にはスーパー、銀行、公園、小中学校、郵便局、コンビニ…。そのジオラマの様な住居空間は完全な都市構造を備え、第三セクターによる地域開発は北側と南側にそれぞれ駅を構えるモノレールを設置、希望溢れる<新都市>…になるハズであったのだが…。すっかりその希望は破れ去り、入居者はこの<新都市>から次第に去り行き、巨大迷路が迷走し始めた現在、新たなニュータウン構想…性犯罪特区! 再犯の可能性を抱えた性犯罪者を入居させ、一斉に管理する性犯罪特区! 幼児性愛者、尻フェチ、監禁魔、ストーカー、変態さん達が集められる性犯罪特区! 真夏の夜の悪夢か性犯罪特区! 人権はどうなる性犯罪特区! 住民達は猛反対だ性犯罪特区! 何かとマズイんじゃないか性犯罪特区! これは無謀な構想による抗争を広壮に描いた群像劇であるのだった!【公式サイトより引用】
ここ数作、犯罪を扱ってきた佃典彦さんが最後に選んだテーマが性犯罪。
アメリカのニュージャージー州にミーガン法というのがあり、出所した性犯罪者はネットで顔写真と住所を公開されるそうなんだけど、本作では更にその上を行き、とあるニュータウンに性犯罪者を入居させる性犯罪者特区というのが作られたという設定。
劇中、そこに住む市長の妻が夫に「この中に性犯罪者はどれぐらいいるの?」と聞いていたのが、やがて「この中にまともな人はどれぐらいいるの?」に変わる。
「おはようございます」と住民たちが明るく挨拶を交わしていたシーンも最後に繰り返されるが、その挨拶の何とも不気味なこと。
ここ最近の佃典彦さんは絶好調。『スシ王子!』なんてやってる場合ではない(笑)。
神谷尚吾さんによる演出も以前はちょっと苦手だったが、『破滅への二時間』あたりからよくなってきた。今回はちょっと中だるみはあったものの、カーテンをうまく利用し、群集シーンもテンポがよかった。
前作『365』では冒頭にビリー・ホリデイの『奇妙な果実』、ラストでストーンズの『ハッピー』(voはキース)が使われていてナイス選曲なんて思ったのだけど、本作では冒頭とラストにTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの楽曲を使用(冒頭が「ブラック・ラブ・ホール」でラストが「ドロップ」)。
これがまたカッチョイイ。