後記
この冊子は「巨大壁」に反対して立ち上がったエヌシティ西町会の住民の3年余りの行動の記録です。反対運動のツールとして立ち上げた闘争用ホームページに掲載された記事をもとに制作しました。
今から10年余り前、ニュータウンの一角の丘陵地帯に造成された新しい住宅地に移り住んだ住民にとって、地域を揺るがすこのような紛争に出会うのは想像を超える出来事でした。まして住民が毎週のように会合を開き、ビラを作成し、自宅の庭に黄色いのぼりを掲げて戦うことになるとは夢にも思いませんでした。
マンション開発には百戦錬磨の経験を持つ大手業者、ニュータウンの売れ残った用地の在庫一掃に力を入れるUR(都市再生機構)を相手に、当初住民にはなすすべが全くないように見えました。しかし、高層マンション計画への住民の強い怒りが「絶対反対巨大壁」のスローガンの下に人々を結集させ、反撃への知恵を生み出していきました。交渉の結果、大きな譲歩を勝ち取ったと見るか、ささやかな計画変更に終わったか評価は様々です。しかし、徒手空拳何の知識も力もなかった住民達が、このまちを守るという思いだけで必死に考え議論をしともに行動したことは、町会住民の何よりの財産になったと思います。エヌシティ西町会のいわば「歴史」としてこの経過を記録に残そうと考えた理由です。
またこの運動には住民以外の多くの方々に支えていただきました。中でも黒須隆一八王子市長は、住民の立場に理解を示して乱開発を批判し、市の条例にもとづいた斡旋の場を設定してくれました。このことが最終妥結への道を大きく開くことになりました。
都市プランナーの宇野健一さんは巨大壁を分棟する画期的なプランの作成に全面的に協力していただきました。また建設コストを分析するにあたって大手建設会社の専門家にも協力していただきました。住民の相談にのり市長との話し合いの場をセットしていただいた地元市議会議員の萩生田富司さん、町田や八王子など他の地域でマンション紛争を抱える住民の皆さん、マンション紛争問題専門家、地元の多摩ニュータウンタイムスをはじめとする新聞各社の皆さん、など多くの方々にご協力いただきました。こうした方々に改めて感謝の意を表したいと思います。
発行 2010年8月
エヌシティ西町会マンション問題対策協議会
代表 佐々木 裕
副代表 中島 俊夫
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投稿者: エヌシティ西町会マンション問題対策協議会
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