262(42-7)東陽バス 小那覇15:58→与那原16:04 170円
263(42-8)東陽バス 与那原16:17→新開16:27 220円
264(42-9)東陽バス 馬天16:47→那覇バスターミナル17:40 530円
小那覇バス停の前にあったのは「サンエー西原シティ」なるショッピングセンターだった。これはちょうど時間調整に最適だ。さっそくスーパーを一回りして、本屋を覗き、こういうところの書店にしては充実しているだろう郷土本コーナーで平積みされていて目に止まった『沖縄県の地理』という地元出版者の本を買って、1階にあったスタバでコーヒーを飲みつつ時間を過ごした。
こういうところに来てしまうと、別に沖縄だろうが北海道だろうがほとんど変わらないのだが(そもそもちょうどこの日は京都で女子駅伝をやっていて、ショッピングセンターの休憩コーナーであったテレビでレースの終盤戦で地元のごく近くが映っていたのでなおさらよくわからなくなってくるのだが)、ショッピングセンターから一歩出たときの風景や気候で「そういえば、旅行に来ているんだった」と改めて気付くときがちょっとうれしかったりもする。
ともかく、あまり時間を気にせずゆっくりしていたらちょうど1時間ちょっとが経過していて、時刻は15時半。17時馬天発の730車に乗り遅れるとどうしようもないので、ちょっと余裕をもって出発することにする…と思ったら、建物を出て道路に立った途端に横断歩道の向こうを目当ての30番バスが通り過ぎていった。まるまる1本分バスを待つことになるが、どうせさっきの雰囲気だと道も混んで遅れてそうだし、バス停で待っていればすぐに来るだろうと、そのままバス停へと向かった。
少し待つと、同じくバス待ちをする人が現れた。互いにちょっと離れた日陰を探してバスを待つ。次にやってきたのは那覇市内から来たであろう那覇バスの西原行きだったが、これはやり過ごして待つこと約15分ほどで次の30番バスがやってきた。車両はさっきコザから乗ったのと同じタイプのもののようだが、今度の運転手さんは女性の方だった。そしてバスはずっと家々の続く市街地を走って、ものの5分ほどで与那原のバス停に到着。コザからずっと走ってきた国道がぶつかる丁字路の交差点にバス停があった。
このまま30番バスに乗ると、那覇に行ってしまうのでここで乗換。次のバス停は降りたところのすぐ向かいに容易に見つけることができた。さっさと馬天に向かうべく、その向かいのバス停でバスを待つ。時刻表によると、次に来るのは191番のバスで到着までは10分もない。そういえば、730車のバスが走っているのは191番で、この次の便が1本前の馬天発730車の折り返し便のはずだから今から乗る便も730車が来るはずだ。これで期せずして2度730車に乗ることができそうだ。ちょっと嬉しくなって、時間になっても姿を見せないバスを待った。与那原バス停の手前はちょっとした坂道になっていて、時間を少し過ぎた頃にバスがやってきた。191番のバスだ…が、730車ではない。というか、雰囲気的に南海バスあたりの中古車らしい。「あれ?」と思ったが、もしかしてものすごく遅れているのかもしれずそのまま乗り込んだ。
バスには数人の乗客がいたが、バス停ごとにちょっとずつ下車する人がいて、次第にバスの車内はガランとして来た。走る道も途中までは4車線あったが、途中で半分になって馬天のバス停を通過した。このあたりまではずっと「街の中」といった感じだったのだが、しだいに郊外っぽくなってきた。しかし、それにしても車両の件は気にかかる。このままバスに乗っていると馬天営業所に行けるのだが、17時まではちょっと時間があるので、営業所に直線距離が一番近い(このバスは最後にぐるりと南へ回りこんでから営業所に入る)新開バス停でいったんバスを降りることにした。
そして、バスを降りるとすぐに営業所に電話で確認してみた(もちろん、降りずにさっきのバスの運転手さんに聞けばよかったのだが、なぜか「わざわざ乗りに来た」みたいで(それが事実なのだが)気が引けて聞くに聞けなかったと言うのがある)。すると返事は、ちょっとは予想していたのだが「730車は故障してしまい、今日は運転を見合わせている」とのこと。そしてちょっと復旧には時間がかかって、たぶん復活は2月以降になるだろう」とのことだった。まあ、仮に来週は動いたとしても、どうせ来れないのだから同じなのだが、これはかなり残念だった。「今度は前の日に一回こちらに連絡してから来てくださいねー」と言われて電話を切った。
さて、これからどうするか。とはいえ、もう時間は17時近くなっている。もうちょっと乗り歩いてもよかったが、朝の7時前からバスで動き回っていることもあり、おとなしく那覇方面に向かうことにした。それでも、また新開の同じバス停からバスに乗るのも芸がない気がして、ブラブラとバス停2個分歩いて馬天バス停からバスに乗ることにした。このあたり、道沿いにはサトウキビ畑が目立つ。そして営業所はこの畑の向こうにあるようだ。
新開バス停。ここまで来たのはいいけれど…
馬天バス停につくと、ちょうど後から17時に営業所を出た191番のバス、つまり本来なら730車で運行されて乗っているばすだったバスが通過していった。バス停に立っているとドアを開けてくれたので、これに乗っても良かったが、別にいいかという感じで見送ってその後に来た那覇行きに乗り込んだ。この便は馬天営業所発ではないので乗っている人も比較的多い。
それでも、バスに乗ってからは、まだどこかに行けないかと手持ちの地図・路線図・時刻表を総動員していろいろ考えた。今回の乗り継ぎではひらすら郊外線ばかりに乗っているので、市内線メインの那覇バスに乗る機会がないので、何とか乗れないか…などなどいろいろ考えてみたが、「どうせまた730車に乗りに沖縄に行くことになった」のは事実なので、もう今日はやっぱり那覇まで行っておしまいにすることにした。
馬天バス停
そうこうしていると、いつの間にか与那原まで戻ってきており、バスは那覇に向かって大分進んでいた。さすがに那覇行きの便とあって、夕方のこの時間帯でもバス停数個お気に乗ってくる人がいる。クルマの数も多くなってきた。もうこの辺まで来たら、道沿いにはチェーン店やらマンションなんかも並びだして、もう「都市」そのものの車窓になってくる。そして車の流れも悪くなってきた。高速道路の高架をくぐる与那覇バス停のところにはイオンのショッピングセンターもあった。さっき行ったサンエーのショッピングセンターは「小那覇」だったから、「那覇」の付く場所にはどうやらショッピングセンターが立地するらしい??その先も、ダラダラとバスは走って、那覇市に入ったところのバイパスの交差点を過ぎると流れ出した。例の730車が走る191番のバスはこの辺りまで来てから首里や浦添方面に向かうようなので、かなり街中を走るようだ。また今度、ぜひともで乗りたくなってくる。
そのまま、バスは那覇の市街地に進んでいくが、比較的快調にバスは進んでいく。左手には建物群を挟んで川が流れているようで、地図によるとその向こうは那覇市ではなく豊見城市になるとのこと。ずいぶん街の中に市境があるものだが、その分だけ那覇市の小ささが実感できそう。「古波蔵」なる、ものすごく沖縄っぽく感じる地名のバス停を過ぎると立体交差に歩道橋も付いた大きな交差点をバスは右折する。この交差点のところに「国道507号終点」と描かれた標識があった。507号と言うと、確か現在では一番番号の大きな国道だから、ある意味ここが現在の国内の国道の終点ともいえそう(ただし、厳密には507号の終点はここではないらしいが)。ここからはもう那覇の都心といった感じになり、右左折を繰り返して中心部へと進んでいく。行きは都心のちょっとはずれにある古島駅から乗り進めたので、那覇の都心をバスで走るのはこれが初めてだ。だんだん降りる人が多くなり、バスの車内がガランとしてきた。それにしても結構市内でもアップダウンが多い。県庁が見えて、「県庁南口」のバス停があったので、ターミナルはもうすぐなのか分かるが、いまいち方向感覚がつかめない。「どうやってターミナルに入るんだろう」と思っていたら、バスの走っている道をそのまま進むと、そのまま道なりの先がターミナルのバス降り場だった。ここまで乗ったのは私以外にはもう1人だけ。那覇バスターミナルは昨日最初に立ち寄って時刻表やら路線図を仕入れたところなので、何だか戻ってきた感を強く感じた。
まだなんとなく明るいが、この日はここで終了。せっかくなので、国際通りあたりの繁華街を一回りして、その途中で軽く食事して、バスで那覇新都心のおもろまちにあるホテルに向かった。そしてホテルの近くのスーパーで食糧を仕入れてホテルの部屋でもう一度晩ご飯。このほうがかなり安上がりだったりする。
この日は東横イン那覇おもろまち駅前に宿泊。

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