こまったビオトープ?
自然にやさしい暮らし方を考える人たちがふえてきました。
それは、僕たちのまわりでくらしている野生の生き物たちにとってもステキなお話しなんですが、困ったことも起こっています。
たとえば、ホタルに起こった悲しいできごとを考えてみましょう。
昔は東京でもホタルが飛んでいたんですよ。そんな時代をなつかしんで、町の中の公園や庭でホタルが暮らせる場所を作った人たちがいました。でも、その近くには、ホタルの生き残っている場所がなかったり、ほんの少ししか住んでいなかったりしたので、遠いところからホタルを連れてきてしまったんです。
「どこのホタルだって同じさ、ホタルはホタルだもの」
ところが、そうではありませんでした。じつはホタルの光りかた(愛のメッセージ)には2つのタイプがあって、
東日本型では4秒、西日本型では2秒の早さで光るんです。
これでは、ホタルたちの愛のメッセージも、うまくつたわりませんよね。
野生の生き物たちには、それぞれの住みかに合わせた違いがあるのですが、まだまだ研究が進んでいないことがほとんどなので、あとになってこんな風に困ったことが起こっているってわかってきたりするんですね。
困ったお話しはまだまだ色々あって、
野生のメダカや高山植物の
コマクサ、草原に咲く
ハナシノブなどでも、他の場所から持ち込まれて、ときには子どもができなくなったり、もともとの地方ごとの特徴がこわされてしまったりしているんですよ。
野生の生き物たちの暮らしぶりや地方ごとの血筋のちがいや遺伝的な特徴(親類かんけいや生まれつきのクセや体つきのちがい)がわからないまま、僕たちのつごうや一方的な思いだけで生き物を連れてきてしまうと、身の回りに残されているわずかばかりの自然さえもこわすことになってしまうんですね。
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