2013/2/9

主将ず兄bot仮倉庫  

調整中です。覚え書き程度に...
(この記事以外は気にしないでください…)


反応語句(日々増えたり減ったりします)

名前1文字+兄(順兄、ゆき兄、泰介兄ちゃんetc…)
名字

よろしく
おはよう
おやすみ
いってきます
ただいま
ほかいま※

[そば|側]にいて
慰めて|なぐさめて
抱きしめて
[だ|抱]っこ
[な|撫]でて
ぎゅ
好き
きらい|嫌い※
[褒|ほ|誉]めて※
頑張って|がんばって※

一緒に寝て
添い寝
[くるしい|苦しい]
泣きたい
[つかれた|疲れた]
励まして
[怖い|こわい]
[眠い|ねむい]
しんどい
甘やかして
逃げたい※
結婚して※
叱って※

ありがとう
ごめん

宮地
春日

坪宮
岩春

反応語句教えて※
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2008/6/7

恋する  恋する動詞

突然、後ろから抱きつかれて、ヨーコは一瞬息をのんで、ため息をついた。
「まおーさま…仕事は…?」
「終わらせて来た」
自信たっぷりの声に、頭を押さえる。
「終わったらいいってもんじゃないんですよ。あんまり来ちゃだめっていいましたよね〜?私」
「…」
ぎゅうう。
ため息。
「…まぁ、闇界との行き来ならバランス崩れるほどじゃないですけど…」
「…早く世代交代が起こればいいのに…」
「そーいうのってふつう臣下がいうものですよ?『魔王陛下』」
ため息をまたついて、ヨーコは苦笑した。
闇巫女という職について約五十年。結構ずっとやっているやりとり
何も変わっていない。
魔王様は相変わらず美人だがあほだし、ヨーコの体は、あのときのまま時がとまっている。
魔王城にはめったなことがないといけなくなったけれど、魔王様の話を聞く限りみんな変わってないみたいだし。
大胆なことをすると、だいたい後悔する結果になるんだけどな、私。
今回は違うみたいだ、と考えて、苦笑。
「…リフィ」
「はいはいなあに?ルディ」

きっとあの選択は、間違いではなかった。
この愛しい人が、ずっとそばにいてくれるなら。

「だからリツは…」
「ああもううるさい〜エルなんてきらい!」
お小言に耳をふさいで、そっぽを向く。
まったく、五十年もたったんだから、すこしくらい柔らかくなってくれてもいいのに。
この従者の口うるささは、相変わらずだ。
「…リツリ。」
呆れたようにため息とともに呼ばれる名前も。
「…紅茶のお代わりは?」
「いる」
料理の腕も、紅茶を入れる腕前も、相変わらず。悔しいけれど、未だに勝てない。

けれど。
「ほら。」
紅茶を置いたエルが、隣に腰掛けて顔をのぞき込んでくる。
…こーいうことするようになったのは、変わったとこかな。
「いつまで拗ねている」
「…エルがデートに誘ってくれるまで?」
からかうように言うと、彼はため息一つ。
「どちらまで行かれますか?姫。」
頭をくしゃくしゃなでられて、思わずきょとんとしてから、笑った。
「エル大好き!」
「さっきと言ってることが180度違うぞ?」
「もうっ、うるさぁい!」
それでも、仕方ない。
揚げ足ばっかりとる、皮肉屋の彼が、命を懸けてまで会いに来るくらい、大好きなんだから。

恋する(いままでも、そして、これからも、あなたに。)
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2008/6/7

口付ける  恋する動詞

ゆっくりと、歩いて空を渡る。
遥か下方に見下ろす大地は、今日も新しい命を生み、優しく生き物を守り、
そして長い旅を終えて還ってきた魂を迎え入れている。
見慣れた光景に、少しだけ懐かしさを覚え。
意識を向けると、草原には一面に桃色がかった赤い花が咲き乱れ。
…そうか。もう、こんな季節か。
その花の名前の付けられた季節を想い。

『勝手なこと、しないで』
『あんたなんかいなくたって平気よっ!』
『……か、っこよかったわよぅ…っ!』

その花の名前を持った、少女のことを、想った。

わがままでいじっぱりで、強情で。
そのくせ泣き虫で、優しくて、誰より仲間想いで。

さら、風に流される髪は、名の表すとおりの、花と同じ、桃色がかった赤い色。

『エル』

名前を呼ぶ声は、大抵怒っていて、たまにうれしそうで、そして。

『エルのそういうとこ…っ!だいっきらいよ…!』

最後のそれは、嗚咽をもらしながらだった。

じわり、と胸に広がる暖かさと痛み。

きっとこの暖かさを愛しいというのだろう。
きっとこの痛みを切ないというのだろう。

ふと顔を上げると、あたりは暗い。
またこんな時間まで彼女のことを考えていた自分に気づいて苦笑。

もう会えない人に心を奪われて。まったく。非効率にもほどがある。

そして、またゆっくりと自分の住処へ戻る。
誰もいない、一人きりのあの場所へ。

ぎしり、とドアを開ける。
一面に白いその場所は、いつもと変わらず―

「遅い。」

響いた少女にしては低めの声を、耳がまさかと否定した。

見えた、先ほど見た花の色と同じ髪の色を、目がそんな、と拒否した。

彼女特有の甘い匂いが、肌に触れるあふれんばかりの光の魔力の感覚が、それを認めるが、それを脳が認識することを拒否する。

まさか。

そんな。

いるはずが、ない。

『彼女』がここにいるはずがないのに…っ!

「ちょっと。なんとか言ったらどうなの!?」

けれど『彼女』はずかずか歩いてきて。
自分の、目の前、に。

「…そんな、ばかな。」

もらした声に、ぴく、と眉が跳ね上がる。

「…何よ、うれしくないわけ?」

ふてくされた声を遠くで聞きながら、両肩をつかむ。

その感触が夢幻ではないと、俺にささやく

「何故君がここにいる!?ここには誰も来ることができないはず…!」
「イキモノならね。」

冷静な声を聞いて、はっと気づく。
そう、誰もここには来れない。生きとし生けるもの全て。生身の体を持つものは、全て。
けれど、魂だけの存在ならば、ここに来ることは可能だ。
たとえば、自分のような―

「まさか……っ!」
「そうよ。体、捨てたの。あんたがいいもの置いていってくれたし。」

たしかに、自分が抜けた後の魔剣は、いい魂の抜け先だっただろう。
けれど。
それは、彼女の魂をこの世界に縛り付ける行為で。
かあっと頭に血が上った。

「…っ君は何を考えているんだ!そんなことをしたら君はもう生き物には戻れない!永遠にここですごすことになるんだぞ!一時の感情だけでそんなことをするなんて…っ!」
「わかってるわよそんなこと!」

驚いて、続くはずだった言葉は吐息にしかならなかった。

「わかってる、わよ…っ!」

つかんだ肩から、震えが伝わる。

「私だってこんなことするつもりじゃなかった!こんなやばいことに手出すくらいなら嫌味な大臣ににっこり笑顔作って生きていく方がまだましよ!ここにきたらもう誰にも会えない。永遠に死ねない!お父様やお母様や兄貴にだって、来世で会う可能性もなくなる!わかってる、わかってんのよ…っ!」

うつむいて、表情は見えない。
けれど

「けどどうしてもだめだったの!一人でいるとどうしても話しかけちゃうし、ついいるって思って一人じゃできないことしちゃうし、怖い夢見たのに誰もいない夜とか起こしに来てくれるの待つ朝とかっ、風が通り過ぎただけなのによろこんで振り返る自分とか…っ!」

もう、いやなの

力無くほとんど吐息に近い声とともに零れ落ちる、一滴の。

「あんたなしじゃだめなのよ。悔しいけど、あんたがいなきゃ私…っ私何にもできなくなっちゃったのよ…っ!」

ぽたり、ぽたりと頬を伝うそれ

…ああ、そうだ。
最後の別れのあの時も、彼女はこうやって。
そしてそれをぬぐってやれなかったのが、唯一の心残りで。

震える指先で頬をなぞるように、涙をぬぐう。
おそるおそる、自分を見る、深い銅色の瞳。

それを認めて、ようやっと脳がそれを認識した。

彼女が、恋焦がれ続けた彼女が、ここに、いる―!!

「…っリツリ…っ!」

抱きしめて、きつくきつく抱きしめて、名前を呼んだ。
全身に彼女の存在を刻み付けるように。

「エ、ルヤぁ…っ!」

嗚咽まじりに叫んで、抱きついて、彼女は大声で泣き出した。
わんわんと、子供のように。
頭に腕を回してぎゅ、と抱きしめてから、
腕を一度離して、すぐに彼女の両頬に添えて、何も言わず口付けを交わす。

今声をだしたら、きっと裏返った泣き声になるだろうから。
そんな声を彼女に聞かれるのはいやだった。
頬に流れるそれは、ごまかしようがないとしても。

口付けを何度も交わして、もう一度抱きしめて、これが夢でないと全身が認めた後で、やっと落ち着きを取り戻しはじめた自分に、深呼吸をしながら、まだしゃくりあげている彼女に声をかける。
「……落ち着いたか?」
無言のうなずき。
ならば、と体を離そうとするが、彼女が胸に顔をぎゅうぎゅう押し付けてくる。
「…リツ?」
いやいや、と首を横にふる彼女。
離れたくないという意思表示か、
はたまた泣きすぎてひどいことになっているだろう顔を見られたくないのか。
…どっちも、か。
彼女の思考パターンを冷静に分析して、こぼれる笑みをそのままに体をかがめ、腕を膝に回して横抱きにする。
「ひゃっ…!」
「少し、つかまっていろ。」
ゆっくりと歩けば、首に少し苦しいほど腕を絡めてくる。
肩にうずまる赤い髪に、頬が少し緩んだ。

さきほど開けたままだった扉から、外へ出る。
いつのまにこんなに時間がたったのか、すでに夜が明けようとしている。
「リツ。見ろ。」
そう言って、ゆっくり彼女を下ろす。
「日の出だ。」
そう言って、ぽす、と彼女の頭に手を置く。

そこは、音の無い世界。
黒と白が混じりあい、ゆっくりと、赤く、染まっていく。
小さく上がった歓声に、微笑みながら、これは、おまえだ、と囁く。
「私…?」
見上げてくる瞳に、うなずいてみせる。
「そうだとも。光界を司る―暁姫。」

それは、自分の継いだはずの地位。もちろん姫ではないが。
けれど、彼女がここにいるのならば、自分がそこにいる必要性はなく、
そして誰より、彼女の家族の誰よりも統率力のある彼女が就く方が、効率的なはずだ。

「…あかつき、ひめ…。」
呟く彼女の前に立ち、ひざまずいて、手をとり、手の甲にキスを一つ。
「…エル?」
きょとんとした彼女の声に、答えず、そのまま呟く。

「我、エルヤ・サージェストは、暁姫、リツリ・ワンディールに誓いを立てる。」

かつてした誓い。
全てはこれから始まった。

ならば。

もう一度、ここからはじめよう。

「汝を守る、刃とならんことを…永久に、誓おう。」

口付ける(愛しい主に)
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2008/6/7

暖める  恋する動詞

ざわり、と感じた悪寒に、すぐに執務室を後にした。

誰だ。私の城で魔術を使ったのは。
知らない魔力。
この城の者ならば、すぐにわかる。けれど。
しかも、その途端に、自分の結界が破れた。
彼女に、ヨーコに張った、守護の結界。

本人には言っていないが、彼女を守るための切り札。
「…ヨーコ…っ!」
焦る気持ちを抑え、彼女の元へと急いだ。

彼女の部屋の前には、人だかりができていた
あれだけ大きな魔術だ、誰もが異変に気づくのは当たり前。
「何をしている!さっさと開けろ!」
「魔術防壁が厚くて…!」
部下の返事に即腕を突き出す
「どけっ!」
怒鳴って、すぐに魔力を放った。
慌てて避ける人々の間をすり抜け、純粋な魔力は扉にぶち当たり、扉は大破した。
中からあふれてくる、どろりと濃い魔力を含んだ空気。
「う…っ!」
思わず後ずさりし、けれど、人混みの前へと歩く。
「陛下!」
「この棟を封鎖しろ。全員いますぐここから出ろ。」
「おまえは」
後ろからの鋭い声に振り返る。
宰相タオの姿。
「…頼んだ。」
「…このバカ」
まっすぐ見返せば、彼はため息ひとつ。
そして、その場の全員を追い出しだした。
それを横目で眺め、ゆっくりと、扉の向こうに向き直る。
「…ヨーコ、」
腕を伸ばす。腕にまとわりつく、粘つく魔力。
こんな、濃い魔力を見たのは初めてだ。
深呼吸一つ。

ゆっくりと、その中に足を踏み入れた。

「ヨーコ!」
口を開けた途端に入り込もうとする魔力を、結界で防ぎ、部屋にいるはずの彼女を呼ぶ。
返事はない。
くそ、と呟いて、先へ進む。
体を動かすのがひどく億劫だ。
思うように動かせない。
それでも、無理矢理に体を前に進めれば、見えてくる寝室に。

息を、飲んだ。

ベッドに寝ころんでいるのは、ヨーコだ。
ヨーコのはずだ。
美しい濡れ羽色の髪。
その色を持つ人を、闇界広しといえど、自分は彼女しか知らない。
けれど。
その、彼女からあふれる魔力は、思わずひざまずきそうになるほどで、この上なく純粋で美しい、闇のもの。
この世界で唯一闇の魔力を受け継ぐ王族の正当後継者である自分さえ、かなわないほどの、それ。
どういうことだ、と思わず呟いて、ふと、おとぎ話を思い出した。
この世界を支える、柱の話。
ずっとずっと、昔の、話。
闇巫女、という、気高く美しい、この世界に満ちるすべての魔力を背負った女性の話。
「…まさか。」
この世界が崩れかけている、そんな話を彼女にした覚えはない。
それを回避する方法が、闇巫女の再来だけだということも。

なのに。

「ん…」
少し身じろぎした彼女に、慌てて駆け寄る。
現れた瞳の色は、いつもより深い深い深い、黒と見間違うほどの、紫。
「あ…まおーさま…」
「…ヨーコ…」
「謝りませんから、ね」
にへら、と笑って、彼女はそういって。
「…っ」
堪えきれずに、抱きしめた。

温める(生まれたばかりの、闇の女王を。)
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2008/6/1

狂わせる  恋する動詞

狂わせる(他でもない、)

あの人が、悪い。

私は、ここに来るまでの私は、ずっと、ふつうに旅をして、よくいる旅人たちと同じように、田舎の町に終着点を見つけ、そこで一生暮らすのだと思っていた。
なのに。

はじまった、と気づいた。
ただ自分の部屋に座っていただけだけど、わかった。
リツリちゃんが用意してきた、大きな魔法陣の描かれた布。
それを、ただ広げ、座っているだけ。
魔法の力が満ちた闇界では、これで十分なのだという。

たとえこれが、世界を変えるような大魔術でも。

…知らなかった。自分が、私利私欲のために世界さえ巻き添えにできる人間だなんて
…まぁ、仕方がない。
相手は闇界の主、魔王陛下なんだから。
くす、と笑って、深呼吸
いつだって、魔法にかかる感覚は不思議だ
からだが、溶けていくような感覚。
感覚。
明るく熱いものが、体をなでる。
これが、リツリの魔力なんだろう。
魔王様のそれより、暖かく鮮やかなそれ。

「まおーさま…ルディ。」

小さく呼んだ。
愛しい人の名。

それが、人間としての最後の記憶だった。
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