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「愛の劇場」……これまでのお話はこちらで。
ぽて児&もみじ
〜愛は種別を超えて〜完結編
虹の橋には、今日も天使たちが昇ってくる。
それぞれ、地上に思いを残しながら…
いつもは鬼代官と呼ばれているろぼ吉の、小刻みに震えるその肩を目にした時、
ぽて児は、全てを悟った。
ぽて児の初恋のあの娘。
突然おかんになったあの娘。
ぽて児のことを「きなこ餅」と呼んでいた大好きだったあの娘。
「種別」という厚い壁に阻まれ、その思いを口にすることの叶わなかったあの娘。
あの娘の旅立ちのときが訪れたことを…
今こそ、彼女を迎えに行く時であることを。
心細げな彼女に、そっと迎えの手を差し伸べるぽて児。
差し出された手の、そのぬくもりに、不思議と安堵を覚えるもみじであった。
この手は…この手の主は…
わたしの隣のケージにいたあの人。
いつも温かいまなざしを投げかけてくれていたあの人。
子育てに追われている間に、いつの間にか消えてしまったあの人。
気になっていた、大好きだった、きなこ餅みたいなあの人。
長い時を経て、今、ようやくふたりの思いは一つになった。
今までありがとう。子どもたちのことをよろしく。
ろぼ吉代官に別れを告げようとするもみじを、ぽて児がそっと制した。
…このままで…余計に辛くなるから…
そうぽて児に促され、ろぼ吉代官に気づかせぬよう、
静かに静かに、虹の橋への旅支度をするもみじであった。
気がかりな子どもたちのことも、この人に任せておけば大丈夫。
だって、わたしは、こんなにも幸せだったもの。
それは、迷いのない、静かな安らかな旅立ちであった。
ろぼ吉代官には、見えるだろうか。
肩を寄せ合い、手を振るふたりの姿が。
ろぼ吉代官には、届いているだろうか。
「ありがとう」というふたりの声が。
…ぽて児&もみじの、種別を超えた真実の愛の物語は、今ようやく始まりの時を迎えた…
「愛の劇場」ぽて児&もみじ〜愛は種別を超えて〜
<完>
…もみじちゃん、安らかに… 愛を込めてbyくらら