先日ミノルタフレックスの清掃並びに修理をさせていただきました。
お客様とのやり取りの中で、思い出のある大切なカメラの気配を感じました。
修理状態からですと、繰り出し部分のシャーシにガタがありそして、シャッターには、粘り、レンズには
腐食のような跡があるので、これを清掃という形です。
カウンター並びに巻き上げの方も、動きが不規則になっていたので、それもメンテナンスさせて頂くことにしました。
ここで一つ問題があります、それはミノルタフレックスというカメラは、 分解の際に皮を剥がさないと修理ができないのですが、
古くなる皮(シボ)が風化するため元の状態のようにオリジナル皮を復元することが難しいのです。
ここでお客様には、ご了承いただき レザーに置き換えて再張替えをさせていただきました。
写真にもあるように粉々に皮が、めくれ上がっていきます。 これをもとのように張り替えるのは容易ではありません。

そして私はオリジナル皮の型取りを持っている、わけではなく手作り!ハンドフリーの状態で合わせカットしていくわけです。
正直地味な部分でも、ありますが非常に時間がかかります。
しかしミノルタを メンテナンスする上で ここは絶対に通り抜けしなければならない難関でもあります。
張り返したものが気に入らない場合は、私自身お客様にクオリティの低い物をお出しするわけにはいきませんので
そんな場合は潔くやり直しいたします。
そんな努力の甲斐あってようやく、完成した、ミノルタフレックスです。
思い出の品という経緯もあって、私自身も必要以上にクオリティを求めた1台でした。
納品後にメールをいただき一度このカメラで撮って、みたいと思いますとのことでした。
お客様の期待する写りに、なりますようにと願っています。
お客様の思い出に一役買えて本当に良かったと思っています。
ではまた何か面白いものがあれば掲載したいと思います。
少し秋めいてきましたが、皆様も風邪など、おひきになりませんように、お体ご自愛ください。
橋本カメラワーク 橋本 博